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第十一話「デートの誘い」
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リリアナが学院に来てから、一ヶ月弱が経つ。
カーテンの隙間から差し込む朝日で目覚め、飽きのこない食事を楽しみ、退屈な授業を受け、放課後は花園でアルクと肩を並べ語らう日々。大きな進展はないが、積み重ねてきた時間は、実を結ぶ予感を抱かせる。
リリアナは、自分がアルクにとって特別な存在であることを確信していた。彼は多忙らしいが、ほぼ毎日自分のために時間を割いてくれる。それに、彼の大切な花園にはサイラスと自分以外が来た様子は無い。彼の婚約者のエレナでさえも。
(冬を待つ必要は、ないかもしれないな)
彼の肩にしだれかかり涙でも浮かべて『アルク様がご卒業される前に、二人だけの思い出が欲しいんです』と強引に迫ってみようか? 肌の一つや二つ見せれば、案外ノコノコ付いて来るかもしれない。
(ハッ……思ってもいないことを)
リリアナは、そんなことでは彼が惑わされないことを知っている。惑わされて欲しくないと思っている。冬まで行動を先延ばしにしたい気持ちを抱いている。
――リリアナは、陽族の少女として過ごすこの偽りの時間を、心地よく思い始めていた。
眩しい朝日、青空、夕暮れ。
ゆったりと、穏やかに流れる時間。
優しい会話、教えてもらった花の名前の数々。
アルクが持って来る有名店の焼き菓子は、リリアナの好物になった。
それに、当初アルクは没個性な型通りの王子だと思っていたが、全くそうではなかった。
自分で持ってきた山のような焼き菓子を、いつの間にか平らげてしまうところ。土いじりの趣味も意外だったが、それでいて虫が苦手だというところ。他では見せない一面を知るたび、もっと知りたくなる。
同時に、もう知りたくないとも思う。
(彼を知って、弱味を握ろうとしていた筈なのにな)
「それで今週末――……リリアナ、聞いているか?」
「ん? はい」
リリアナはマドレーヌを頬張りながら返事をする。以前食べた時はかなり美味しいと感じたが、考え事をしていると味がしないものらしく、勿体ないことをしたと後悔した。
「えっと……何のお話しでしたっけ?」
リリアナが申し訳なさそうに首を傾げた、その時、
「おお~相変わらずカワイイ花園だねえ~」
キョロキョロと花園を興味深げに見回しながら現れたのは、アルクの弟、第四王子セシルだ。アルクはセシルの来訪を予期していなかったようで、ベンチから立ち上がると、険しい顔で彼を迎える。
「セシル、何をしに来た」
「やっほー、エミリアちゃん! やっぱりここに居たんだ」
セシルはアルクを無視し、リリアナにヒラヒラと手を振った。迷いなく名前を間違える彼に、リリアナは諦め顔で、訂正することなく会釈する。アルクが「エミリア……?」と怪訝な顔をした。
「今日は兄さんとエミリアちゃんにプレゼントが……ぐえっ」
「ネクタイが曲がっている。本当に、お前は何度言っても直らないな。……おい、動くな」
「うぐっ……あ、ありがと。で、プレゼントだよプレゼント! 兄さん食べるの好きだし、ちょうどいいと思って。はい!」
そう言ってセシルがアルクに押し付けたのは、見るからに上質な紙の封筒。中から出てきたのは――街に新しく出来たレストランの招待状だった。
「二人で行って来たらどう? 学院にいたら、色々と周りがうるさいでしょ。たまには外で、ゆっくり過ごせばいいと思うんだ」
「……何故私に? お前への招待状だろう」
「王子なら誰でも良さそうだったよ? それに生憎、二名様用なんだよね。僕に誰か一人を選ぶなんて出来ないよっ!」
ぐっと拳を握り締め、わざとらしく辛そうな顔をするセシル。アルクはひとしきり呆れた後で、肩越しにちらっとリリアナを見る。その気まずそうな顔に、リリアナは咄嗟に視線を逸らしてしまった。
……今、彼の脳裏には、本当に誘いたい人物が浮かんだのだろう。
何とも言えない空気の中、一人明るいセシルがリリアナに声を掛ける。
「あ、そうだ! エミリアちゃん、もう変な絡まれ方はしてない?」
「……はい。セシル様のおかげで、だいぶ落ち着きました」
先日、リリアナと女生徒とのいざこざの仲介に入ったセシル。彼の力は絶大だった。セシルがリリアナの味方をしたことで、リリアナへの直接的な嫌がらせは激減したのだ。それは第一に彼が王子であるからだろうが、立場を差し引いても、彼の人柄には不思議な力がある。セシルの周りで不思議と女同士の争いが起きない理由も、そこにあるのかもしれない。
「……何の話だ?」
「兄さんが、人目のあるところで花なんて渡すから、大変だったんだよね」
「……大変、だった?」
「プレゼントのセンスも疑うよ! 女の子は贈られた物の価値で競い合うものなんだからさ。道端の花なんて渡されたら、どんな目で見られるかくらい、」
「セシル様、もう、大丈夫ですから」
「……そう? エミリアちゃんがそう言うなら、まあいっか。二人とも仲良くね? 僕は自由恋愛主義だから、応援するよっ!」
場をかき回し、余計な事まで言ったセシルは、悪戯をして逃げる子供みたいに駆け足で去っていった。
(はあ……すごい勢いだったな)
セシルの口ぶりからするに、彼はこの花園の存在を知っていて、来たこともあるのだろう。アルクはセシルに厳しいが、世話を焼く。セシルはアルクを避けているが、彼をよく知っているようだ。仲が悪く見えて、仲の良い兄弟なのだろうか。
「リリアナ」
どこか固い口調でリリアナを呼ぶアルク。リリアナは“君と一緒には行けない”と言われるのだろうな、と思った。
「はい……」
「大変だったとは、どういうことだ? 何があった?」
「え?」
彼のその顔は、初めて見る顔だった。
怒りなのか、焦りなのか、困惑なのか、よく分からない。セシルの言葉で大方の予想が付いているからこそ、そんなに複雑な表情を浮かべているのだろう。
リリアナは躊躇いながらも、数日前の出来事を教える。彼の庇護欲を煽るように、か弱い少女を装いながら。
話の中で、決してエレナの名前は出さなかった。
単に、この時間に彼女の存在を持ち出したくなかったからだ。
リリアナの話を聞いたアルクは、額を押さえ、深く溜息を吐く。
「……迂闊だった、すまない」
「いえ、アルク様は何も悪くないです。それに……あのお花、とっても嬉しかったんです。ずっと持ち歩いてるんですよ」
「ずっと?」
押し花にでもしたのだろうか? とアルクは思ったが、リリアナがポケットの中から取り出したそれを見て絶句する。ハンカチに包まれている花は、すっかり萎れて茶色にくすんでいた。
「まだ持っていたのか……もうそれは捨てた方がいい」
「えっ――嫌です」
リリアナはアルクの言葉を聞くなり、さっと花をポケットの中に隠してしまう。その幼い行動は、アルクの胸をこそばゆくさせた。
「……分かった。だがせめて贈り物は改めさせてほしい。君に相応しいものを探しに行こう」
「え?」
「今週末、街へ出かけないか? ……言っておくが、セシルが来るより前に言おうとしていたからな」
「え? あ……はい」
リリアナはそのまま、押し切られるように外出の約束をしてしまった。そもそも断る理由など彼女には無い。
リリアナは落ち着かない気持ちで、ベンチからプラプラと足先を揺らした。
カーテンの隙間から差し込む朝日で目覚め、飽きのこない食事を楽しみ、退屈な授業を受け、放課後は花園でアルクと肩を並べ語らう日々。大きな進展はないが、積み重ねてきた時間は、実を結ぶ予感を抱かせる。
リリアナは、自分がアルクにとって特別な存在であることを確信していた。彼は多忙らしいが、ほぼ毎日自分のために時間を割いてくれる。それに、彼の大切な花園にはサイラスと自分以外が来た様子は無い。彼の婚約者のエレナでさえも。
(冬を待つ必要は、ないかもしれないな)
彼の肩にしだれかかり涙でも浮かべて『アルク様がご卒業される前に、二人だけの思い出が欲しいんです』と強引に迫ってみようか? 肌の一つや二つ見せれば、案外ノコノコ付いて来るかもしれない。
(ハッ……思ってもいないことを)
リリアナは、そんなことでは彼が惑わされないことを知っている。惑わされて欲しくないと思っている。冬まで行動を先延ばしにしたい気持ちを抱いている。
――リリアナは、陽族の少女として過ごすこの偽りの時間を、心地よく思い始めていた。
眩しい朝日、青空、夕暮れ。
ゆったりと、穏やかに流れる時間。
優しい会話、教えてもらった花の名前の数々。
アルクが持って来る有名店の焼き菓子は、リリアナの好物になった。
それに、当初アルクは没個性な型通りの王子だと思っていたが、全くそうではなかった。
自分で持ってきた山のような焼き菓子を、いつの間にか平らげてしまうところ。土いじりの趣味も意外だったが、それでいて虫が苦手だというところ。他では見せない一面を知るたび、もっと知りたくなる。
同時に、もう知りたくないとも思う。
(彼を知って、弱味を握ろうとしていた筈なのにな)
「それで今週末――……リリアナ、聞いているか?」
「ん? はい」
リリアナはマドレーヌを頬張りながら返事をする。以前食べた時はかなり美味しいと感じたが、考え事をしていると味がしないものらしく、勿体ないことをしたと後悔した。
「えっと……何のお話しでしたっけ?」
リリアナが申し訳なさそうに首を傾げた、その時、
「おお~相変わらずカワイイ花園だねえ~」
キョロキョロと花園を興味深げに見回しながら現れたのは、アルクの弟、第四王子セシルだ。アルクはセシルの来訪を予期していなかったようで、ベンチから立ち上がると、険しい顔で彼を迎える。
「セシル、何をしに来た」
「やっほー、エミリアちゃん! やっぱりここに居たんだ」
セシルはアルクを無視し、リリアナにヒラヒラと手を振った。迷いなく名前を間違える彼に、リリアナは諦め顔で、訂正することなく会釈する。アルクが「エミリア……?」と怪訝な顔をした。
「今日は兄さんとエミリアちゃんにプレゼントが……ぐえっ」
「ネクタイが曲がっている。本当に、お前は何度言っても直らないな。……おい、動くな」
「うぐっ……あ、ありがと。で、プレゼントだよプレゼント! 兄さん食べるの好きだし、ちょうどいいと思って。はい!」
そう言ってセシルがアルクに押し付けたのは、見るからに上質な紙の封筒。中から出てきたのは――街に新しく出来たレストランの招待状だった。
「二人で行って来たらどう? 学院にいたら、色々と周りがうるさいでしょ。たまには外で、ゆっくり過ごせばいいと思うんだ」
「……何故私に? お前への招待状だろう」
「王子なら誰でも良さそうだったよ? それに生憎、二名様用なんだよね。僕に誰か一人を選ぶなんて出来ないよっ!」
ぐっと拳を握り締め、わざとらしく辛そうな顔をするセシル。アルクはひとしきり呆れた後で、肩越しにちらっとリリアナを見る。その気まずそうな顔に、リリアナは咄嗟に視線を逸らしてしまった。
……今、彼の脳裏には、本当に誘いたい人物が浮かんだのだろう。
何とも言えない空気の中、一人明るいセシルがリリアナに声を掛ける。
「あ、そうだ! エミリアちゃん、もう変な絡まれ方はしてない?」
「……はい。セシル様のおかげで、だいぶ落ち着きました」
先日、リリアナと女生徒とのいざこざの仲介に入ったセシル。彼の力は絶大だった。セシルがリリアナの味方をしたことで、リリアナへの直接的な嫌がらせは激減したのだ。それは第一に彼が王子であるからだろうが、立場を差し引いても、彼の人柄には不思議な力がある。セシルの周りで不思議と女同士の争いが起きない理由も、そこにあるのかもしれない。
「……何の話だ?」
「兄さんが、人目のあるところで花なんて渡すから、大変だったんだよね」
「……大変、だった?」
「プレゼントのセンスも疑うよ! 女の子は贈られた物の価値で競い合うものなんだからさ。道端の花なんて渡されたら、どんな目で見られるかくらい、」
「セシル様、もう、大丈夫ですから」
「……そう? エミリアちゃんがそう言うなら、まあいっか。二人とも仲良くね? 僕は自由恋愛主義だから、応援するよっ!」
場をかき回し、余計な事まで言ったセシルは、悪戯をして逃げる子供みたいに駆け足で去っていった。
(はあ……すごい勢いだったな)
セシルの口ぶりからするに、彼はこの花園の存在を知っていて、来たこともあるのだろう。アルクはセシルに厳しいが、世話を焼く。セシルはアルクを避けているが、彼をよく知っているようだ。仲が悪く見えて、仲の良い兄弟なのだろうか。
「リリアナ」
どこか固い口調でリリアナを呼ぶアルク。リリアナは“君と一緒には行けない”と言われるのだろうな、と思った。
「はい……」
「大変だったとは、どういうことだ? 何があった?」
「え?」
彼のその顔は、初めて見る顔だった。
怒りなのか、焦りなのか、困惑なのか、よく分からない。セシルの言葉で大方の予想が付いているからこそ、そんなに複雑な表情を浮かべているのだろう。
リリアナは躊躇いながらも、数日前の出来事を教える。彼の庇護欲を煽るように、か弱い少女を装いながら。
話の中で、決してエレナの名前は出さなかった。
単に、この時間に彼女の存在を持ち出したくなかったからだ。
リリアナの話を聞いたアルクは、額を押さえ、深く溜息を吐く。
「……迂闊だった、すまない」
「いえ、アルク様は何も悪くないです。それに……あのお花、とっても嬉しかったんです。ずっと持ち歩いてるんですよ」
「ずっと?」
押し花にでもしたのだろうか? とアルクは思ったが、リリアナがポケットの中から取り出したそれを見て絶句する。ハンカチに包まれている花は、すっかり萎れて茶色にくすんでいた。
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「えっ――嫌です」
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「……分かった。だがせめて贈り物は改めさせてほしい。君に相応しいものを探しに行こう」
「え?」
「今週末、街へ出かけないか? ……言っておくが、セシルが来るより前に言おうとしていたからな」
「え? あ……はい」
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