優しさ・気遣いポイントを使った男の異世界ゆっくり生活

シオジオスイッチ

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12話 気分転換をしよう

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今日は、依頼をお休みする日だ。

シャニやカイルとイルナは、大丈夫と言ってきたがたまにはいいだろう。

2日間依頼をこなしたので、今日は休もうと僕が提案したのだ。

それに昨日のこともあるし、息抜きをしようと思った。

なので、今日は町を色々と見ることにした。

「そういえば、ここは通ったことがないですね。」

「うん、そうだね。気になったお店があったら僕に気を遣わないで言ってね。そのお店に入るから。」

「はい、分かりました。」

「カイルとイルナも楽しいかい?」

「はじめてー」
「おもしろーい」

などと、話をしながら町をあるいた。
シャニもどうやら楽しそうにしているのでよかった。カイルとイルナは見たことがない場所に行って少しはしゃいでた。
しばらく、町を歩いていると、パンの焼けたいい匂いがした。 

「いい匂いがしますね。」

「そうだね、これは、パンの焼けた匂いかな。少しここの店に入ってみようか。」

「はい、パン屋さんに行くのは初めてなので楽しみです。」

「カイルとイルナもいいかな?」

「「うん、いいよー」」

どうやら、初めてパン屋に入るらくし楽しそうだった。
そうして僕達はパン屋に入った。

「いらっしゃいませ。ちょうどできたてのパンができますよ。」

「そうなんですか。少し見させてもらいますね。」

そう言って、僕はパンを見たが驚いた。異世界だから僕が元いた世界で食べていたようなパンはないと思っていたのだが、ジャムパンやクリームパンやチョコパンなど色々な種類のパンが売っていた。

「シャニは何パンにする?」

「そうですね、色々あるので迷ってしまいますが、このクリームパンにしようかなと思っています。」

「クリームパンか、甘くて美味しいよね。」

「そうなんですか?」

「そっか、食べたことないのか。」

「はい、残念ながら。ですが、ショウさんが甘くて美味しいというのならこれにします。」

シャニは目をキラキラさせながら言っていた。

僕は、シャニ達と生活して全然経ってないがシャニもカイルとイルナも奴隷だった時期が長いことを忘れていた。

前に奴隷だったころのことを聞いたが、それはかなり辛い環境だったらしい。

その分今は、すごく楽しいと思ってく
れるのでよかった。

カイルとイルナはどうやらまだ迷っていたようだ。

「カイルとイルナはどうする?」

「うーん、おねえちゃんと一緒にするー」
「イルナも一緒のやつがいいー」

「そっか、じゃあ僕もそうしようかな。」

そうして、僕達はクリームパンをいっぱい買った。僕には、アイテムボックスがあるから時間の経過とか気にしなくていいからね。 

「お兄さん達いっぱい買ってくれてありがとね、ジャムパンとチョコパンも少しおまけしとくね。」

「ありがとうございます。」

 パン屋の店主さんが、おまけしてくれた。それからも、僕達は色々な買い物をした。
 調味料や、魔法で作られているコンロなども買った。
 少し痛手だがシャニが倒した前の魔物のおかげでお金にはまだ余裕があった。
 そうして、僕達は、座れるところで少し休憩をして今日買ったクリームパンを食べることにした。

「じゃあ、今日買ったクリームパン食べようか。」

「はい、すごく楽しみにしてました。」

「カイルもたのしみにしてたー」
「イルナもたのしみにしてたー」

 どうやら、3人は食べたことがないらしく、すごく楽しみにしてたらしい。

「じゃあ、いただきます。」
「「「いただきます。」」」
 
初めていただきますと言った時は、何ですかそれとシャニに聞かれたので、僕のいた国での食べる前に言う言葉だよと言ったら、3人も真似をして言うようになった。

「そう、これだよこれ。クリームパンは、やっぱり美味い。」

「私、初めて食べました。こんなに甘くて美味しい食べ物なんですね、このクリームパンというパンは。」

「おいしいねー」
「あまいねー」

 シャニは耳をぴょこぴょこさせながら食べていた。カイルとイルナも満面の笑みで食べていた。

 やっぱり甘いパンはいいよね、今後とも色々なパンでも買おうと決めた。
もう1個食べたいと、3人は言ったがお昼を食べられなくなるからダメだよと優しく言った。まぁ、もう1個食べたくなる気持ちは分かるけどね。

でも、この世界でも調味料や前の世界の食べ物がいっぱいあるということを知れたのはいい事だ。

 最近は忙しくてちゃんと町の中を見られなかったら気付かなかったな。
それに宿屋のご飯は、スープとかサラダとかお肉が少しだったからね。

僕は、これからも、元いた世界の食べ物を食べられるということを、ホッとした。

「じゃあ、そろそろ行こうか。」

「はい、ではいきましょうか。」

「「うん」」

そうして、僕達は少し歩きはじめた。
少し広場にでただろうか。

「お願いします、助けてください。」

今にも涙を流しそうな助けを求める少女がいた。
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