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13話 少女の願い
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「お願いします、助けてください。」
茶色い髪の毛でみずほらしい、格好の少女は、少し広い広場で涙を滲ませながら、色々な人に声をかけ助けを求めたが、誰も助けようとはしなかった。
何故だろうか。
それでも諦めないで助けてくださいと言う少女は、男の人の服を引っ張り、通っている人を捕まえては、断られていた。
「無理だっているだろ。」
引っ張られた、1人の男がその手を離して。その少女を倒した。
「きゃっ」
声を出して、転んだ。
そして、彼女は倒れてしまったが、また起き上がり、助けてくださいお願いしますと何度も何度も言っていた。
周りの反応も冷たかったが、それだけしゃない。
その少女に対しての目がかなり冷たいものだった。
それに、コソコソと話も聞こえる。
「誰か助けてあげないのかね?」
「いやだよ、第一助けてあげる理由がないじゃん。」
もちろんこの国は、いい人ばかりではないことが分かっていたが1人で助けを求める少女を助けないことに僕は、この国の人に少し怒りをおぼえた。
「この国には、困っている人を助けたりはしないのか。」
「ショウさん?」
そう言った僕にシャニは、少し驚いていたが僕は真っ直ぐに少女の場所に行き、その少女に手を差しのべた。
「どうしたの、何かあった?」
「あ、あの助けてくれるんですか?」
「うん、僕にできることがあればだけどね。いいよねシャニ?」
「はい、ショウさんならそうすると思いました。」
「カイルとイルナもいいかい?」
「「うん、助けよう。」」
シャニは、笑顔でそう言いカイルとイルナも承諾してくれた。
そして僕達は、この子を助けることにした。
「それで君は、なんて言うの?」
「私は、ミュゼ。あの、お兄ちゃん達、本当にシスターを助けてくれるの?」
「うん、僕達でよければね。それでその人には、何があったの?」
「あのね、シスターがシスターが·····」
そして、ミュゼは、シスターの状況を詳しくは説明できなかったが、それでも懸命に今のシスターの状況を説明してくれたので何となく理解はできた。
どうやら、そのシスターは、少し前から重たい病気にかかっているらしい。
それで助けを求めていたようだ。
「病気なのですか。」
シャニは、暗い声で言った。もしかして、この世界では病気にかかると治す方法が少ないのかと思い、シャニに聞いてみた。
「シャニ、病気ってかかると治らないものなの?」
「奴隷商にいた頃は、病気にだけはかかるんじゃないと言われていたので多分治りずらいものなのかもしれません。」
「え、それじゃあ、シスターは助けられないの?」
シャニに少し聞いたところ、この世界では、どんな病気にかかっても治すのは難しいらしくて治療も簡単にはできないらしい。
「大丈夫僕が絶対に病気を治すよ。」
「ほ、ほんとうに?」
「うん、状況は分かったし、それなら僕でも助けられるかもしれない。」
そうして、今にも泣き出しそうな、ミュゼに僕は安心させるように言った。
そう、僕には神様から貰った特殊スキルがある。それならば病気を治す方法だってきっとあるはずだ。
だが、シスターがどんな病気かは分からない、なるべく急ごう。
「それじゃあ、シスターがいる場所を教えてもらってもいいかな。」
「うん、こっち」
そうして、道を案内してもらった。
僕の予想では、ミュゼは孤児院の子だろう。
なぜそう思ったかというと、助けて欲しいという相手がシスターということで、少女の服も少しみずほらしい格好なので多分そうなのだろう。
ミュゼ以外の子供もいるのだろう絶対にシスターを助けてあげたい。
歩いている途中でシャニが小さな声で話しかけてきた。
「あの、ショウさん本当に病気を治せるのですか。」
「絶対とは言えないけど、前にシャニの奴隷印と呪いを消したことがあったでしょ。」
「はい、あの時は本当に驚きました。」
「だから、今回も大丈夫だと思う。僕を信じて。」
「分かりました。わたしは、ショウさんを信じます。」
やはり、シャニは治せるかどうか不安らしいが、シャニに対してやったことを思い出させるようなことを言ったら、安心したように僕を信じてくれるみたいだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
かなり歩いたが、なかなかその場所につかない。
この少女は、助けを求めるためにかなり歩いたのだろうと考えているうちに少し大きめの施設が見えた。
どうやら、ようやく着いたようだ。
「やっと、着きましたね。思ったより遠かったですね。」
「うん、そうだね。カイルとイルナも足は大丈夫?」
「「大丈夫だから、はやく助けよう。」」
カイルとイルナもはやく助けてあげたいらしく、はやく助けようと言ってきた。
お世辞にも、綺麗とはいえない孤児院の施設があった。建物の大きさは、大きかったのだが、あちこちボロボロだった。
「ここ、ここの部屋にいるシスターを助けて。」
「分かった、すぐに入ろう。」
そうして、孤児院の中の1つの部屋に僕らは入った。
そして、ベッドで横になっている、1人の女性がいた。彼女がシスターなのだろう。
茶色い髪の毛でみずほらしい、格好の少女は、少し広い広場で涙を滲ませながら、色々な人に声をかけ助けを求めたが、誰も助けようとはしなかった。
何故だろうか。
それでも諦めないで助けてくださいと言う少女は、男の人の服を引っ張り、通っている人を捕まえては、断られていた。
「無理だっているだろ。」
引っ張られた、1人の男がその手を離して。その少女を倒した。
「きゃっ」
声を出して、転んだ。
そして、彼女は倒れてしまったが、また起き上がり、助けてくださいお願いしますと何度も何度も言っていた。
周りの反応も冷たかったが、それだけしゃない。
その少女に対しての目がかなり冷たいものだった。
それに、コソコソと話も聞こえる。
「誰か助けてあげないのかね?」
「いやだよ、第一助けてあげる理由がないじゃん。」
もちろんこの国は、いい人ばかりではないことが分かっていたが1人で助けを求める少女を助けないことに僕は、この国の人に少し怒りをおぼえた。
「この国には、困っている人を助けたりはしないのか。」
「ショウさん?」
そう言った僕にシャニは、少し驚いていたが僕は真っ直ぐに少女の場所に行き、その少女に手を差しのべた。
「どうしたの、何かあった?」
「あ、あの助けてくれるんですか?」
「うん、僕にできることがあればだけどね。いいよねシャニ?」
「はい、ショウさんならそうすると思いました。」
「カイルとイルナもいいかい?」
「「うん、助けよう。」」
シャニは、笑顔でそう言いカイルとイルナも承諾してくれた。
そして僕達は、この子を助けることにした。
「それで君は、なんて言うの?」
「私は、ミュゼ。あの、お兄ちゃん達、本当にシスターを助けてくれるの?」
「うん、僕達でよければね。それでその人には、何があったの?」
「あのね、シスターがシスターが·····」
そして、ミュゼは、シスターの状況を詳しくは説明できなかったが、それでも懸命に今のシスターの状況を説明してくれたので何となく理解はできた。
どうやら、そのシスターは、少し前から重たい病気にかかっているらしい。
それで助けを求めていたようだ。
「病気なのですか。」
シャニは、暗い声で言った。もしかして、この世界では病気にかかると治す方法が少ないのかと思い、シャニに聞いてみた。
「シャニ、病気ってかかると治らないものなの?」
「奴隷商にいた頃は、病気にだけはかかるんじゃないと言われていたので多分治りずらいものなのかもしれません。」
「え、それじゃあ、シスターは助けられないの?」
シャニに少し聞いたところ、この世界では、どんな病気にかかっても治すのは難しいらしくて治療も簡単にはできないらしい。
「大丈夫僕が絶対に病気を治すよ。」
「ほ、ほんとうに?」
「うん、状況は分かったし、それなら僕でも助けられるかもしれない。」
そうして、今にも泣き出しそうな、ミュゼに僕は安心させるように言った。
そう、僕には神様から貰った特殊スキルがある。それならば病気を治す方法だってきっとあるはずだ。
だが、シスターがどんな病気かは分からない、なるべく急ごう。
「それじゃあ、シスターがいる場所を教えてもらってもいいかな。」
「うん、こっち」
そうして、道を案内してもらった。
僕の予想では、ミュゼは孤児院の子だろう。
なぜそう思ったかというと、助けて欲しいという相手がシスターということで、少女の服も少しみずほらしい格好なので多分そうなのだろう。
ミュゼ以外の子供もいるのだろう絶対にシスターを助けてあげたい。
歩いている途中でシャニが小さな声で話しかけてきた。
「あの、ショウさん本当に病気を治せるのですか。」
「絶対とは言えないけど、前にシャニの奴隷印と呪いを消したことがあったでしょ。」
「はい、あの時は本当に驚きました。」
「だから、今回も大丈夫だと思う。僕を信じて。」
「分かりました。わたしは、ショウさんを信じます。」
やはり、シャニは治せるかどうか不安らしいが、シャニに対してやったことを思い出させるようなことを言ったら、安心したように僕を信じてくれるみたいだ。
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かなり歩いたが、なかなかその場所につかない。
この少女は、助けを求めるためにかなり歩いたのだろうと考えているうちに少し大きめの施設が見えた。
どうやら、ようやく着いたようだ。
「やっと、着きましたね。思ったより遠かったですね。」
「うん、そうだね。カイルとイルナも足は大丈夫?」
「「大丈夫だから、はやく助けよう。」」
カイルとイルナもはやく助けてあげたいらしく、はやく助けようと言ってきた。
お世辞にも、綺麗とはいえない孤児院の施設があった。建物の大きさは、大きかったのだが、あちこちボロボロだった。
「ここ、ここの部屋にいるシスターを助けて。」
「分かった、すぐに入ろう。」
そうして、孤児院の中の1つの部屋に僕らは入った。
そして、ベッドで横になっている、1人の女性がいた。彼女がシスターなのだろう。
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