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Historia Ⅳ
人狼(6)
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弁護士 永嶺の案内でミーティングルームへ連れてこられたシンとユータ。
ミーティングルームはやや広く長机に六つの椅子が並べてあった。ガラス窓から有楽町の町並みが一望できる。
二人の向かい側に座っている永嶺と相見は昨夜路上で死亡した尾上の事について訊かれていた。
「あの夜。私はとある会社のリーガルチェックと費用の相談を終え事務所に戻る途中、葵からRAINが着たんです」
「そのRAINを見せてもらえますか?」
ユータに言われて永嶺は内ポケットからスマートフォンを出した。
無料メッセージアプリRAINの尾上のアカウントを開くとさっき話したメッセージが残っていた。
≪たすけて≫
阿津瀬が言っていた通りたった一文字だけの助けを求めるメッセージだった。
この「たすけて」メッセージが届いたのは午後11時5分。尾上が殺害された五分前に着信が着ている。このメッセージが着た後、永嶺は何度も返信したが彼からの連絡は来なかった。ここで尾上の連絡が潰えたのだ。
シンは相見が淹れてくれたお茶を含み尾上の最後のメッセージを見ていた。
「あたしは麗央くんから聞いて初めて知りました。葵くんが死んじゃったなんて今でも信じられません」
悲痛な気持ちを抱えていた相見は友達を亡くしたショックが続いているみたいで落ち込んでいた。
「首を噛み千切られて死んだなんて・・・。どうして葵が・・・・」
初めて尾上の遺体を見た時、心にポッカリと穴が空いて頭が真っ白になった。首から血を流し目が開いたまま倒れていた尾上を抱き抱えながら永嶺は何度も声をかけたが反応はなかった。まるで、電池が切れて動かなくなった人形みたいに1ミリも動く様子はなく体温も低く冷えきっていた。
親友の成れの果ては今でも永嶺の脳にこびりついている。まだショックが続いていて頭を抱えて肩を落とす。
「ここ最近、尾上さんの身に何か変わった事とかありましたか?」
ユータが問いかけるも永嶺は尾上のショックが大きいのか返答できず先に相見が答えた。
「特に何もなかったと思います。あたしは、六日前ぐらいに葵くんと麗央くんと一緒に新橋の居酒屋で飲んでいたので葵くんに会ったのがその日が最後です」
「そうなんですか?」
「はい。確かにその日は相見さんと葵と三人で新橋に行っていました」
気落ちした表情で小さく頷いた永嶺は彼女が言っている事は正しいと教えた。
「永嶺さんは?」
「私が最後に葵と会ったのは四日前です。あの時は表参道でクライアントと社内規程の整備などの相談を受け対応しその帰りにオーダーメイドをしたスーツを受け取りに彼の店へ足を運びました。私が着ているこのスーツは葵が新調してくれたものなんです」
永嶺が着こなしている淡い紺色のスーツとベストは尾上が作ってくれたらしい。まだ新品同様で一つもシワや着崩れがない。清潔感あるスーツを友達に作ってもらってさぞ嬉しかったのだろう。
しかし、オーダーメイドで作ってくれた親友はもういない。友を亡くした喪失感に襲われ酷な状況でも永嶺は仕事を休まず今日もこうして働いている。困っている人に助け手を差し伸べるのが弁護士の仕事だから心が泣いても悲しむ暇もないだろう。
「失礼ですが尾上さんが亡くなる10時45分から11時10分の間、お二人は何をされていましたか?」
襲われた時刻から死亡推定時刻まで何をしていたのかアリバイを訊きだすユータ。
アリバイを証明する為に先に答えたのは相見だ。
「昨夜、刑事さんにもお話しましたがあたしは午後10時20分から11時まで丸の内警察署にて刑事事件で逮捕された被疑者とそのご家族と面会し早期解決の手助けをしていました。その後は事務所には戻らずそのまま帰宅して家に着いた頃、麗央くんから連絡が着たんです。確か連絡が着たのは丁度夜中の12時ぐらいでした」
「出勤したのは何時ぐらいですか?」
「朝8時頃です。出社した後、事務所で書類作成などの仕事をして昨夜の丸の内警察署での早期解決を含め5件の弁護依頼を対応してました」
続いて永嶺も自分のアリバイを証明する為に事件当時のことを話した。
「私も8時頃に出勤しその後はほとんど事務所にいてお昼頃からはご契約されている4社の各会社へ訪問しその後も事務所へ戻って作業を。夜8時30分には退社して9時40分ぐらいまで同僚と東京駅近くの居酒屋で飲んで10時15分から10時50分まで帰宅前にジムへ行って自宅に着くころに葵からメールが着たんです。何かあったのではと思って急いでタクシーを呼んで葵の自宅に着いたのが確か11時30分だった気がします」
監視映像に映った永嶺が尾上宅に訪れたのも午後11時30分。RAINに届いたメールの時間も自宅に訪れた時間も一致しているので彼のアリバイは成立している。
嘘をついているようには見えない二人の態度は落ち着いていて重い表情を浮かべながらも探偵の質問を受け答える。探偵の手元にはメモ帳があって万年筆を片手に彼らの話に耳を傾けながら万年筆を持っている手を走らせる。
「尾上さんに何かトラブルとかありましたか?例えば、恋愛とか」
次の質問に問いかけるユータに相見は「特にそんな話は・・・。ねえ」と心当たりがないかのように隣の席に座る永嶺に話を振る。永嶺は小さく頷きながら「特には何も」と答える。
「葵くんは人柄がいい人だったのでトラブルを起こすようなことはしないと思います。高校時代の時も問題起こすような子ではありませんでした」
「もし、葵が何かに巻き込まれていたら私達に連絡してくると思います。今回だって私に助けを求めていたのですから」
確かに。尾上には弁護士という心強い肩書を持つ友人が二人いる。何かあったら彼らが守ってくれるはずだ。
トラブルや問題を抱えていないとはいえ万が一にも危険が差し迫った時は必ず二人に頼る。しかし、阿津瀬が言っていた通り尾上はトラブルとは縁がない人物なので二人を頼る習慣は特になかったといえる。
「永嶺さんにお尋ねしますが。昨夜の11時45分にあなたは事件現場に来ていて警察に連絡したそうですね」
シンにそう言われて永嶺は昨夜、一人で事件現場に辿り着いたことを話す。
「あの時は無我夢中で捜しました。私にとって彼は大切な存在だったんです。何度も電話をかけ直しても応答はなくひたすらあちこち探し回っていたら見つけたんです。もう駆けつけた時は息がなく体は冷たくて滝のように首筋から血が流れて・・・」
あの頃の記憶が脳内に浮かんだのか永嶺はとても苦しそうに頭を抱えて項垂れた。
友人を失って悲しい気持ちになるのは相見だってそう。学生時代から共に過ごしてきた仲間がいなくなって落ち込まない人なんてそうはいない。
ちょっとだけ間が空いた時、相見が「あの」と声をかけた。
「葵くんを殺した犯人が『犬』だというのは本当ですか?」
ここに来る前、阿津瀬は尾上を殺害した犯人が狼ではなく『犬』であると永嶺と相見に伝えたのだ。公共都市の中で狼が現れたなんて言ったらややこしくなる恐れがある為、できるだけ面倒を避けるよう一応、狼の名前は控えるよう言われたのだ。もちろんシンとユータも承知の上で狼のことは黙っている。狼人間も一緒だ。狼人間は魔法関連の話になるので非魔法族の中で阿津瀬以外の人間に話すのは禁止だ。
「検視結果ではそう出ていました」
狼また狼人間の名前を伏せつつもうまく返答するユータ。
シンもユータも誰が狼人間なのかはまだ知らない。尾上の首筋の傷跡から検出されたDNAが狼だったことしか今はそこまでしか分からない。目撃者もいないし傷口だけしか手がかりがないので警察だけではなくシンとユータの探偵チームも更に調査を進める。
ミーティングルームはやや広く長机に六つの椅子が並べてあった。ガラス窓から有楽町の町並みが一望できる。
二人の向かい側に座っている永嶺と相見は昨夜路上で死亡した尾上の事について訊かれていた。
「あの夜。私はとある会社のリーガルチェックと費用の相談を終え事務所に戻る途中、葵からRAINが着たんです」
「そのRAINを見せてもらえますか?」
ユータに言われて永嶺は内ポケットからスマートフォンを出した。
無料メッセージアプリRAINの尾上のアカウントを開くとさっき話したメッセージが残っていた。
≪たすけて≫
阿津瀬が言っていた通りたった一文字だけの助けを求めるメッセージだった。
この「たすけて」メッセージが届いたのは午後11時5分。尾上が殺害された五分前に着信が着ている。このメッセージが着た後、永嶺は何度も返信したが彼からの連絡は来なかった。ここで尾上の連絡が潰えたのだ。
シンは相見が淹れてくれたお茶を含み尾上の最後のメッセージを見ていた。
「あたしは麗央くんから聞いて初めて知りました。葵くんが死んじゃったなんて今でも信じられません」
悲痛な気持ちを抱えていた相見は友達を亡くしたショックが続いているみたいで落ち込んでいた。
「首を噛み千切られて死んだなんて・・・。どうして葵が・・・・」
初めて尾上の遺体を見た時、心にポッカリと穴が空いて頭が真っ白になった。首から血を流し目が開いたまま倒れていた尾上を抱き抱えながら永嶺は何度も声をかけたが反応はなかった。まるで、電池が切れて動かなくなった人形みたいに1ミリも動く様子はなく体温も低く冷えきっていた。
親友の成れの果ては今でも永嶺の脳にこびりついている。まだショックが続いていて頭を抱えて肩を落とす。
「ここ最近、尾上さんの身に何か変わった事とかありましたか?」
ユータが問いかけるも永嶺は尾上のショックが大きいのか返答できず先に相見が答えた。
「特に何もなかったと思います。あたしは、六日前ぐらいに葵くんと麗央くんと一緒に新橋の居酒屋で飲んでいたので葵くんに会ったのがその日が最後です」
「そうなんですか?」
「はい。確かにその日は相見さんと葵と三人で新橋に行っていました」
気落ちした表情で小さく頷いた永嶺は彼女が言っている事は正しいと教えた。
「永嶺さんは?」
「私が最後に葵と会ったのは四日前です。あの時は表参道でクライアントと社内規程の整備などの相談を受け対応しその帰りにオーダーメイドをしたスーツを受け取りに彼の店へ足を運びました。私が着ているこのスーツは葵が新調してくれたものなんです」
永嶺が着こなしている淡い紺色のスーツとベストは尾上が作ってくれたらしい。まだ新品同様で一つもシワや着崩れがない。清潔感あるスーツを友達に作ってもらってさぞ嬉しかったのだろう。
しかし、オーダーメイドで作ってくれた親友はもういない。友を亡くした喪失感に襲われ酷な状況でも永嶺は仕事を休まず今日もこうして働いている。困っている人に助け手を差し伸べるのが弁護士の仕事だから心が泣いても悲しむ暇もないだろう。
「失礼ですが尾上さんが亡くなる10時45分から11時10分の間、お二人は何をされていましたか?」
襲われた時刻から死亡推定時刻まで何をしていたのかアリバイを訊きだすユータ。
アリバイを証明する為に先に答えたのは相見だ。
「昨夜、刑事さんにもお話しましたがあたしは午後10時20分から11時まで丸の内警察署にて刑事事件で逮捕された被疑者とそのご家族と面会し早期解決の手助けをしていました。その後は事務所には戻らずそのまま帰宅して家に着いた頃、麗央くんから連絡が着たんです。確か連絡が着たのは丁度夜中の12時ぐらいでした」
「出勤したのは何時ぐらいですか?」
「朝8時頃です。出社した後、事務所で書類作成などの仕事をして昨夜の丸の内警察署での早期解決を含め5件の弁護依頼を対応してました」
続いて永嶺も自分のアリバイを証明する為に事件当時のことを話した。
「私も8時頃に出勤しその後はほとんど事務所にいてお昼頃からはご契約されている4社の各会社へ訪問しその後も事務所へ戻って作業を。夜8時30分には退社して9時40分ぐらいまで同僚と東京駅近くの居酒屋で飲んで10時15分から10時50分まで帰宅前にジムへ行って自宅に着くころに葵からメールが着たんです。何かあったのではと思って急いでタクシーを呼んで葵の自宅に着いたのが確か11時30分だった気がします」
監視映像に映った永嶺が尾上宅に訪れたのも午後11時30分。RAINに届いたメールの時間も自宅に訪れた時間も一致しているので彼のアリバイは成立している。
嘘をついているようには見えない二人の態度は落ち着いていて重い表情を浮かべながらも探偵の質問を受け答える。探偵の手元にはメモ帳があって万年筆を片手に彼らの話に耳を傾けながら万年筆を持っている手を走らせる。
「尾上さんに何かトラブルとかありましたか?例えば、恋愛とか」
次の質問に問いかけるユータに相見は「特にそんな話は・・・。ねえ」と心当たりがないかのように隣の席に座る永嶺に話を振る。永嶺は小さく頷きながら「特には何も」と答える。
「葵くんは人柄がいい人だったのでトラブルを起こすようなことはしないと思います。高校時代の時も問題起こすような子ではありませんでした」
「もし、葵が何かに巻き込まれていたら私達に連絡してくると思います。今回だって私に助けを求めていたのですから」
確かに。尾上には弁護士という心強い肩書を持つ友人が二人いる。何かあったら彼らが守ってくれるはずだ。
トラブルや問題を抱えていないとはいえ万が一にも危険が差し迫った時は必ず二人に頼る。しかし、阿津瀬が言っていた通り尾上はトラブルとは縁がない人物なので二人を頼る習慣は特になかったといえる。
「永嶺さんにお尋ねしますが。昨夜の11時45分にあなたは事件現場に来ていて警察に連絡したそうですね」
シンにそう言われて永嶺は昨夜、一人で事件現場に辿り着いたことを話す。
「あの時は無我夢中で捜しました。私にとって彼は大切な存在だったんです。何度も電話をかけ直しても応答はなくひたすらあちこち探し回っていたら見つけたんです。もう駆けつけた時は息がなく体は冷たくて滝のように首筋から血が流れて・・・」
あの頃の記憶が脳内に浮かんだのか永嶺はとても苦しそうに頭を抱えて項垂れた。
友人を失って悲しい気持ちになるのは相見だってそう。学生時代から共に過ごしてきた仲間がいなくなって落ち込まない人なんてそうはいない。
ちょっとだけ間が空いた時、相見が「あの」と声をかけた。
「葵くんを殺した犯人が『犬』だというのは本当ですか?」
ここに来る前、阿津瀬は尾上を殺害した犯人が狼ではなく『犬』であると永嶺と相見に伝えたのだ。公共都市の中で狼が現れたなんて言ったらややこしくなる恐れがある為、できるだけ面倒を避けるよう一応、狼の名前は控えるよう言われたのだ。もちろんシンとユータも承知の上で狼のことは黙っている。狼人間も一緒だ。狼人間は魔法関連の話になるので非魔法族の中で阿津瀬以外の人間に話すのは禁止だ。
「検視結果ではそう出ていました」
狼また狼人間の名前を伏せつつもうまく返答するユータ。
シンもユータも誰が狼人間なのかはまだ知らない。尾上の首筋の傷跡から検出されたDNAが狼だったことしか今はそこまでしか分からない。目撃者もいないし傷口だけしか手がかりがないので警察だけではなくシンとユータの探偵チームも更に調査を進める。
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