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言われてハッとする。そういえば僕、ヴィフレアの年齢を――。
「――知らないです」
「えぇ~~!?」
とテレビを向いていたラヴィーニの身体が百八十度回転してこちらを向き座卓越しに、驚いた声で叫ばれた。
「ヴィフレアの年齢知らないの? それでセックスやってたの?」
「え!?」と僕。
「な、な、な、なななんで…!?」なんで知っているの? と訊きたいのに驚きに喉が働かず言葉が詰まって出て来てくれない。
「うッふゥ~ン♪ ここの半露天風呂は人間じゃあ覗けないけど魔法の使えるボクなら覗けちゃうもんねえ。ばれるよぉそりゃあ、盛んだねえ」
こんな事を急に指摘されたら、普通、焦るし赤面する。僕は例に漏れず真っ赤になるけど、……珍しい。あの無表情が特徴のヴィフレアにも表情が出ている。両手を添えた湯呑を口もとに持って行ったまま両目を閉じてフリーズしている。が、その耳が真っ赤になっている。
意外な一面見れてラッキーじゃない、恥ずかしいわ!! 恥ずかしいのでその話をやめてもらおうと口を開こうとした瞬間、
「いい加減にしろ! この老いぼれ!!」
と、ヴィフレアがキレて怒鳴った。
彼が人に対して乱暴な呼びかたをしたのを初めて見た。
「ヴィフレア、そんな物言いは……」
……って、老いぼれ?
「こいつは結構な年齢の老人だ」
「え!?」
「こいつの片眼鏡は老眼鏡だ」
「え!?」
「私達エアリ族は年をとっても見た目はほぼ老いないからわかりにくいだろうが……」
うん、全然わからない。ヴィフレアもラヴィーニも見た目、二十代後半から三十代前半に見える。言われてラヴィーニがヴィフレアより年上なんだとわかったけど見た目はどっちも美形過すぎるイケメンなのだ。
「……敢えて見た目で判断するなら……その緑色の髪の毛だろう」と、ヴィフレアが教えてくれた。
緑色の髪の毛? この前髪ごと後ろに撫でつけ後ろをゆるく三つ編みにされた、この美しく輝く緑髪が何か?
「私達の種族は老えば髪の毛が徐々に緑色になるのだ」
「えーーーっっッ!?!?」
僕達人間は老いたら白髪になるけど、ヴィフレア達は緑髪になるのかーー。
「――知らないです」
「えぇ~~!?」
とテレビを向いていたラヴィーニの身体が百八十度回転してこちらを向き座卓越しに、驚いた声で叫ばれた。
「ヴィフレアの年齢知らないの? それでセックスやってたの?」
「え!?」と僕。
「な、な、な、なななんで…!?」なんで知っているの? と訊きたいのに驚きに喉が働かず言葉が詰まって出て来てくれない。
「うッふゥ~ン♪ ここの半露天風呂は人間じゃあ覗けないけど魔法の使えるボクなら覗けちゃうもんねえ。ばれるよぉそりゃあ、盛んだねえ」
こんな事を急に指摘されたら、普通、焦るし赤面する。僕は例に漏れず真っ赤になるけど、……珍しい。あの無表情が特徴のヴィフレアにも表情が出ている。両手を添えた湯呑を口もとに持って行ったまま両目を閉じてフリーズしている。が、その耳が真っ赤になっている。
意外な一面見れてラッキーじゃない、恥ずかしいわ!! 恥ずかしいのでその話をやめてもらおうと口を開こうとした瞬間、
「いい加減にしろ! この老いぼれ!!」
と、ヴィフレアがキレて怒鳴った。
彼が人に対して乱暴な呼びかたをしたのを初めて見た。
「ヴィフレア、そんな物言いは……」
……って、老いぼれ?
「こいつは結構な年齢の老人だ」
「え!?」
「こいつの片眼鏡は老眼鏡だ」
「え!?」
「私達エアリ族は年をとっても見た目はほぼ老いないからわかりにくいだろうが……」
うん、全然わからない。ヴィフレアもラヴィーニも見た目、二十代後半から三十代前半に見える。言われてラヴィーニがヴィフレアより年上なんだとわかったけど見た目はどっちも美形過すぎるイケメンなのだ。
「……敢えて見た目で判断するなら……その緑色の髪の毛だろう」と、ヴィフレアが教えてくれた。
緑色の髪の毛? この前髪ごと後ろに撫でつけ後ろをゆるく三つ編みにされた、この美しく輝く緑髪が何か?
「私達の種族は老えば髪の毛が徐々に緑色になるのだ」
「えーーーっっッ!?!?」
僕達人間は老いたら白髪になるけど、ヴィフレア達は緑髪になるのかーー。
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