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「ボクには訊ねてもいいよぉ~~ン」
「そうなんですか? あ、じゃじゃあ、何歳なんでしょうか?」
「その前にキミの年齢は?」
「え、僕は二十……」
と答えようとしたところ、
「言わなくていい、風芽」被せてきたヴィフレアの言葉に制止された。
「え? なんで?」
「……なぜだかわからないが、風芽の情報を先にラヴィーニに知られたくないという感情になった」
「ひ~~、ひゃっひゃっひゃっ、ひっひっひっ」
ヴィフレアのセリフを聞いてラヴィーニが爆笑しだす。
「ヴィフレアぁ~、やきもちかぁ~い?」
「なっ……」
ヴィフレアの表情は落ち着いているけど、声に動揺を感じる。
「黙れ、ラヴィーニ。片眼鏡叩き割るぞ」
「ヤァ~ン、ヴィフレア」
そんな事を言いながらもラヴィーニはずっと楽しそうにおちゃらけている。
「さっさと風芽の質問に答えてやれ。ほら、風芽」
「ヴィフレアぁ~、そのコの事になると年齢を訊かないって言っていたくせに訊いちゃうわけ?」
「黙れ。片眼鏡叩き割るぞ。ほら、風芽」
え? いいんだろうか? 「ヤァ~ン、ヴィフレア、片眼鏡割らないでぇ~~」というセリフを横に聞きながら、ヴィフレアを見ると目が「早く訊きたい事は訊け」と言っている。たぶんヴィフレアは早くこの話題を済ませたいんだろう。
「……じゃ、じゃあ。えっと、すいません、何歳でいらっしゃるんでしょうか?」
「ヒ・ミ・ツ♪」
――このッ!
「うッふゥ~ん、冗談だよお~。年齢がわかんないんだよぉ~。三百歳を過ぎた辺りから数えるのが面倒になって数えてないんだぁ~~」
「……そうなんですか」
「確かにそういう人もいる。記録を取ってれば本人が忘れても年齢がわかるがな。ラヴィーニがそれを取っているのか知らないが」
「そうなんだ」
「実は私も数えるのを途中で投げたから正確な年齢は覚えてない。風芽よりは凄く年上だとは思うが」
「そうなんだ!? 見た目からじゃ全然想像つかないけど。ヴィフレアの……エアリ族の事を知れて嬉しいよ」
「そうか」
僕が笑顔を見せると、ヴィフレアも笑顔になって応えてくれた。小首を傾けたのでサラッと金髪が流れてただでさえ美しい微笑みが更に美しい。
「文化交流だねえン♪」
ラヴィーニが話しかけた途端、パッとすぐに無表情になって、
「ラヴィーニは茶でも啜ってろ」
と、刺々しい……けど美声で指示した。さっきは『出さなくていい』と言っていた緑茶を今は口封じの道具として勧めるヴィフレア。そうまでして喋ってほしくないんだな。
「そうなんですか? あ、じゃじゃあ、何歳なんでしょうか?」
「その前にキミの年齢は?」
「え、僕は二十……」
と答えようとしたところ、
「言わなくていい、風芽」被せてきたヴィフレアの言葉に制止された。
「え? なんで?」
「……なぜだかわからないが、風芽の情報を先にラヴィーニに知られたくないという感情になった」
「ひ~~、ひゃっひゃっひゃっ、ひっひっひっ」
ヴィフレアのセリフを聞いてラヴィーニが爆笑しだす。
「ヴィフレアぁ~、やきもちかぁ~い?」
「なっ……」
ヴィフレアの表情は落ち着いているけど、声に動揺を感じる。
「黙れ、ラヴィーニ。片眼鏡叩き割るぞ」
「ヤァ~ン、ヴィフレア」
そんな事を言いながらもラヴィーニはずっと楽しそうにおちゃらけている。
「さっさと風芽の質問に答えてやれ。ほら、風芽」
「ヴィフレアぁ~、そのコの事になると年齢を訊かないって言っていたくせに訊いちゃうわけ?」
「黙れ。片眼鏡叩き割るぞ。ほら、風芽」
え? いいんだろうか? 「ヤァ~ン、ヴィフレア、片眼鏡割らないでぇ~~」というセリフを横に聞きながら、ヴィフレアを見ると目が「早く訊きたい事は訊け」と言っている。たぶんヴィフレアは早くこの話題を済ませたいんだろう。
「……じゃ、じゃあ。えっと、すいません、何歳でいらっしゃるんでしょうか?」
「ヒ・ミ・ツ♪」
――このッ!
「うッふゥ~ん、冗談だよお~。年齢がわかんないんだよぉ~。三百歳を過ぎた辺りから数えるのが面倒になって数えてないんだぁ~~」
「……そうなんですか」
「確かにそういう人もいる。記録を取ってれば本人が忘れても年齢がわかるがな。ラヴィーニがそれを取っているのか知らないが」
「そうなんだ」
「実は私も数えるのを途中で投げたから正確な年齢は覚えてない。風芽よりは凄く年上だとは思うが」
「そうなんだ!? 見た目からじゃ全然想像つかないけど。ヴィフレアの……エアリ族の事を知れて嬉しいよ」
「そうか」
僕が笑顔を見せると、ヴィフレアも笑顔になって応えてくれた。小首を傾けたのでサラッと金髪が流れてただでさえ美しい微笑みが更に美しい。
「文化交流だねえン♪」
ラヴィーニが話しかけた途端、パッとすぐに無表情になって、
「ラヴィーニは茶でも啜ってろ」
と、刺々しい……けど美声で指示した。さっきは『出さなくていい』と言っていた緑茶を今は口封じの道具として勧めるヴィフレア。そうまでして喋ってほしくないんだな。
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