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彼の夏休み
彼の夏休み②
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8月4日 そろそろ曜日感覚がおかしくなってくるなぁ……と思えるくらいには夏休みも過ぎていた。
今日も俺は昼過ぎまで惰眠を貪っていた。栞と勉強をしたあの日以外はいつも通り人格が入れ替わったのだが、それでも今まで一度もなかった人格が入れ替わらないという現象は少し俺を不安にさせていた……ハゲジジイの話によると俺とアイツが入れ替わらなかったというより俺とアイツが一体化しかけていたかららしい……(……もしかしたらこのままいくと俺とアイツのどちらかが消えちまうのか?)
多少の不安はあったが、今日もいつも通り昼から軽く勉強をして後はマンガを読んだりゲームをしたりしてダラダラしていた。……夏休み恐るべし……この俺をここまでダメ人間にするなんて……
ピンポーン!俺が夏休みの恐ろしさを考えているとチャイムが鳴った。
(……誰だろ?今日は誰とも約束してないんだけどなぁ……)
「飛翔!……わたしを助けて!」
昴が死にそうな顔をしてドアの前に立っていた
「昴!どうしたんだ……まさか栞にストーカーされてるとか……?」
いつもボケッとしている昴がここまで必死になるなんてこれは一大事だろう……それに栞がこの間家に遊びに来たときに「昴さんって家で飼いたくなるような可愛さあるよね~」等と言っていた気がする……これは、変態の国の王女である栞から俺の家に避難してきたとしか考えられない!
すると、昴が深刻そうな顔をして話しだした
「ううん、たまに栞の家まで連れ去られそうになったことはあるけど……今回はそれ以上に重大なことなの……」
……栞のやつは本当に危なくないか?……アイツが家に来るときは俺も気を付けよう……
「お前が大変なのはわかった。それで、何があったんだ?」
「……実は……宿題が難しすぎて全然終わら……」
俺は静かにドアを閉めようと……
「なんで閉めるの!?……飛翔にも見捨てられたらわたしは宿題が終わらないで夏休みを楽しめないよ!」
「いやいや、宿題は簡単だっただろ……」
……我が私立穂の枝学園は自分のしたい勉強が多くできるように夏休みの宿題は少な目で基本的な問題がほとんどなのだが……事実、俺が栞に教えてもらっていた勉強も宿題ではなく、自分で買ってきた数学の問題集を教えてもらっていた。……こら!俺はこう見えて結構真面目な学生なんだぞ!だから夏休みの宿題なんてとっくの昔に終わっている……
「わたしにはあんなに難しいの終わらせないよ……それにゆいゆいと栞は何故か残念そうな顔をするだけで手伝ってくれないし……」
……それもそうだろ、あの宿題も解けないやつと一緒に勉強なんて……コッチが疲れる!それに何から教えればいいのかもわからない……
「そうかそうか、それじゃあまたな~」
「見捨てないで~!わたしにはもう飛翔しかいないんだよ~!」
昴が上目遣いで頼み込んでくる。……昴さん、男にそれ使うのはズルいだろ……
「もう~!わかったよ!手伝うから、取り敢えず部屋に入りな」
「ありがと!」
仕方ないので昴に勉強を教えてあげることにした……別に上目遣いに負けたわけではない……
「お前の成績ひどいな……」
「うん……」
俺は昴がどれくらい勉強が出来るのか調べるために期末テストの解答を見せてもらったのだが……(これはヒドイな……どうやったらこんなことになるんだ?)
「取り敢えず、中学校一年からやり直すか……」
「飛翔……わたしそこまでバカじゃないよ」
昴が心外だなという顔をしている。
「何言ってるの?お前は充分にバ・カ・だ!」
「な!?」
「じゃないと、テストの平均10点はとれないだろ……」
「取り敢えず今日はここまでだな……そろそろ暗くなるからまた明日でも来な」
「うん……これ夏休みまでに終わるのかな……?」
「ムリかも……」
「明日は朝から頑張ろう!それじゃあバイバイ」
「じゃあな~」
……明日からは早起きしなくちゃいけないかもなぁ……
明日からもやって来るらしい昴のためにも早めに寝ないとな……俺はメモに早く寝ろよ!とだけ書いて夕飯の買い物に出掛けた……
ジリリリリ!!アラームが鳴り響く。
「うるさい!……てもう朝か……」
俺は久々の早起きで寝ぼけながら準備を進めていく……
「さて、今日はアイツに何から教えるか……」
俺は朝ごはんを食べながら今日の計画を立てていた。(……そう言えば夏休み残り何日なんだ?確か昨日が4日で夏休み終了が……)
俺は夏休みがあと何日残っているのか調べるためにカレンダーを見ると……
「は?何で今日の日付にペケつけてるんだ?」
何故か、カレンダーの8月5日はペケが入っていた……
(あのエセ大魔王、日付間違えてないか?カレンダーにペケを一日一回いれるだけなのに……そんなこともできないくらいアホになったのか?)
俺がエセ大魔王のことを残念に思っていると……
『それでは今日、8月6日のニュースをお伝えします』
つけていたテレビからそんなことが聞こえた。
(今日が8月6日?……どうなってるんだ?昨日まるまる一日俺は寝過ごしたのか?)
そこで、俺は床の下に落ちていたメモに気づいた。
ーーーーーーーーーーーーー
どうやら今回は我が貴様と入れ替わらなかったようだ。
ーーーーーーーーーーーーー
メモにはそんなことが書かれていた。
……どうやら昨日は俺がアイツと入れ替わることなく一日が終わったらしい……
(これは、本格的にヤバイことかもしれない……このまま行くと本当に俺とアイツのどちらかが消えちまうかも……)
今日も俺は昼過ぎまで惰眠を貪っていた。栞と勉強をしたあの日以外はいつも通り人格が入れ替わったのだが、それでも今まで一度もなかった人格が入れ替わらないという現象は少し俺を不安にさせていた……ハゲジジイの話によると俺とアイツが入れ替わらなかったというより俺とアイツが一体化しかけていたかららしい……(……もしかしたらこのままいくと俺とアイツのどちらかが消えちまうのか?)
多少の不安はあったが、今日もいつも通り昼から軽く勉強をして後はマンガを読んだりゲームをしたりしてダラダラしていた。……夏休み恐るべし……この俺をここまでダメ人間にするなんて……
ピンポーン!俺が夏休みの恐ろしさを考えているとチャイムが鳴った。
(……誰だろ?今日は誰とも約束してないんだけどなぁ……)
「飛翔!……わたしを助けて!」
昴が死にそうな顔をしてドアの前に立っていた
「昴!どうしたんだ……まさか栞にストーカーされてるとか……?」
いつもボケッとしている昴がここまで必死になるなんてこれは一大事だろう……それに栞がこの間家に遊びに来たときに「昴さんって家で飼いたくなるような可愛さあるよね~」等と言っていた気がする……これは、変態の国の王女である栞から俺の家に避難してきたとしか考えられない!
すると、昴が深刻そうな顔をして話しだした
「ううん、たまに栞の家まで連れ去られそうになったことはあるけど……今回はそれ以上に重大なことなの……」
……栞のやつは本当に危なくないか?……アイツが家に来るときは俺も気を付けよう……
「お前が大変なのはわかった。それで、何があったんだ?」
「……実は……宿題が難しすぎて全然終わら……」
俺は静かにドアを閉めようと……
「なんで閉めるの!?……飛翔にも見捨てられたらわたしは宿題が終わらないで夏休みを楽しめないよ!」
「いやいや、宿題は簡単だっただろ……」
……我が私立穂の枝学園は自分のしたい勉強が多くできるように夏休みの宿題は少な目で基本的な問題がほとんどなのだが……事実、俺が栞に教えてもらっていた勉強も宿題ではなく、自分で買ってきた数学の問題集を教えてもらっていた。……こら!俺はこう見えて結構真面目な学生なんだぞ!だから夏休みの宿題なんてとっくの昔に終わっている……
「わたしにはあんなに難しいの終わらせないよ……それにゆいゆいと栞は何故か残念そうな顔をするだけで手伝ってくれないし……」
……それもそうだろ、あの宿題も解けないやつと一緒に勉強なんて……コッチが疲れる!それに何から教えればいいのかもわからない……
「そうかそうか、それじゃあまたな~」
「見捨てないで~!わたしにはもう飛翔しかいないんだよ~!」
昴が上目遣いで頼み込んでくる。……昴さん、男にそれ使うのはズルいだろ……
「もう~!わかったよ!手伝うから、取り敢えず部屋に入りな」
「ありがと!」
仕方ないので昴に勉強を教えてあげることにした……別に上目遣いに負けたわけではない……
「お前の成績ひどいな……」
「うん……」
俺は昴がどれくらい勉強が出来るのか調べるために期末テストの解答を見せてもらったのだが……(これはヒドイな……どうやったらこんなことになるんだ?)
「取り敢えず、中学校一年からやり直すか……」
「飛翔……わたしそこまでバカじゃないよ」
昴が心外だなという顔をしている。
「何言ってるの?お前は充分にバ・カ・だ!」
「な!?」
「じゃないと、テストの平均10点はとれないだろ……」
「取り敢えず今日はここまでだな……そろそろ暗くなるからまた明日でも来な」
「うん……これ夏休みまでに終わるのかな……?」
「ムリかも……」
「明日は朝から頑張ろう!それじゃあバイバイ」
「じゃあな~」
……明日からは早起きしなくちゃいけないかもなぁ……
明日からもやって来るらしい昴のためにも早めに寝ないとな……俺はメモに早く寝ろよ!とだけ書いて夕飯の買い物に出掛けた……
ジリリリリ!!アラームが鳴り響く。
「うるさい!……てもう朝か……」
俺は久々の早起きで寝ぼけながら準備を進めていく……
「さて、今日はアイツに何から教えるか……」
俺は朝ごはんを食べながら今日の計画を立てていた。(……そう言えば夏休み残り何日なんだ?確か昨日が4日で夏休み終了が……)
俺は夏休みがあと何日残っているのか調べるためにカレンダーを見ると……
「は?何で今日の日付にペケつけてるんだ?」
何故か、カレンダーの8月5日はペケが入っていた……
(あのエセ大魔王、日付間違えてないか?カレンダーにペケを一日一回いれるだけなのに……そんなこともできないくらいアホになったのか?)
俺がエセ大魔王のことを残念に思っていると……
『それでは今日、8月6日のニュースをお伝えします』
つけていたテレビからそんなことが聞こえた。
(今日が8月6日?……どうなってるんだ?昨日まるまる一日俺は寝過ごしたのか?)
そこで、俺は床の下に落ちていたメモに気づいた。
ーーーーーーーーーーーーー
どうやら今回は我が貴様と入れ替わらなかったようだ。
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メモにはそんなことが書かれていた。
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