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とある休日談
とある休日談⑤
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「それにしても、和泉さんを助けてくれた女子高生がリンコ先輩だったなんて、世の中狭いですよね」
「本当にそうだよね。まさか私を助けてくれた人が、ヒナの知り合いでラジオ体操命さんだったなんて」
俺たちはファンシーショップを物色しながら、そんなことを話していた。
最初、女性店員の視線が怖かったが、隣に和泉さんがいるお陰で不審者として通報されることはなさそうだ。……本当、危なかった。和泉さんがいなかったら、店員さんが確実に通報しているよ。というか、和泉さんがいなかったらそもそも店に入らないか……
俺は女の子がどういうものを好きなのか知らないので、適当に品物を見ていたのだが、どうにも奇妙というか、素直に可愛いと思えないようなキャラクターのグッズが多かった。……最近の女の子って、こんなの好きなの?俺には理解できそうにもないな……
俺が、これなら二次元のキャラクターの方が断然可愛いなとどうでもいいことを考えていると、和泉さんも俺と似た感性の持ち主なのか、ウヌヌと唸っていて、かなりお困りのようすだった。
「どうかしたんですか?」
「あっ、ヒナ!ストラップなんてどうかなって思ったんだけど……どれがいいのかよく分からなくて」
和泉さんが見たいる棚には、先ほど俺が見つけた珍妙なキャラクターが所狭しと並べられており、何ともいえない空間を演出していた。
「そうすっね。俺にはこのキャラクターの良さが全く分からないので、アドバイスできませんね」
「そうだよね。私にもこれの何処が可愛いのか分から……ないこともないよ!」
和泉さんが慌てて言い直したが、ちょっと遅かった。
「いいんじゃないですか?別に、他の女子がこの奇妙なキャラクターでキャーキャー言ってるからって、無理して可愛いと思わなくても……逆にこれを素直にキモいと言った方が好感度アップですよ」
「あはは、そう思うのはヒナだけな気もするけど……ありがと。自分でいいと思うものを選ぶよ」
和泉さんは、そう言って別のコーナーに向かって歩いていった。やっぱり、これキモいよな?
一応、手にとって見てみるが、やはりキモい。このカエルなのかトカゲなのかよく分からない形に何処見てるのか分からない大きな目。そして、苔のような濃い緑色。
どう考えても可愛くないのだが、不思議と気になってしまっていた。……何だろうこの感じ?キモいんだけどほっとけない。何か助けてあげなきゃと思ってしまうような……もしかして、これが女子の言う可愛いってことか!……いや、違うね。
「よし……」
俺は小さな覚悟を決め、レジへと向かった。
「これ下さい」
「はい、ありがとうございます!」
……買ってしまった。このよく分からないストラップを……
買っちゃったものは仕方がないので、鞄にでもつけるか。いや、筆箱でもいいな。いやいや、それとも携帯ゲームにでも……
「ヒナ!……って、何でそんなにニヤニヤしてるの?ちょっと怖いよ」
「怖いって……」
そんなことはないでしょと、言おうと思ったのだが、和泉さんが持っていた手鏡に写る自分の顔を見て思った。……あ、確かに怖いわ。というか、キモいわ。このストラップ並みに……
ストラップのせいで変なテンションになっていたが、何とか元の世界に戻ってこれた。ありがとう和泉さん。まあ、和泉さんとこの店に来なければそもそも(以下略)
「それで、何買うか決まったんですか?」
「うん。というか、もう買っちゃった」
「あっ、そうなんですね。何買ったんです?」
「これにしたの」
和泉さんが嬉々として指差した場所には、どうしてファンシーショップに置かれているのか分からないようなものが置かれていた。
「これ、何ですか?俺にはキモいカエルにしか見えないんですけど……」
「えっと、このカエルを握りつぶして、握力を鍛えるんだって!リンコさん、テニス部みたいだから、いいかなって思ったんだけど……ダメかな?」
俺の反応を見て、不安に思ったのか和泉さんが自信なさげに聞いてきた。
「いや、いいと思いますよ。リンコ先輩、トレーニング好きだったし……カエル好きかは知らないけど……」
「たぶん、大丈夫。このカエル可愛いから」
そう言って、和泉さんがカエルをニギニギしている。……うわぁ、握られる度にカエルがとんでもない姿に!これを可愛いと思えるなんて、和泉さんもあれだな……
「和泉さんもアレですね。イマドキの女子ですね」
俺的には誉めたつもりだったのに、怒られてしまった。まあ、怒られたといってもポコポコと軽く叩かれたくらいだが……もしも、これが会長さんだったら軽く骨の2、3本は持ってかれているな……
とにもかくにも、和泉さんの買い物は終わり、俺の任務ももう少しで終わりそうだ。
「そろそろ時間も遅いですし、次が最後ですかね。和泉さんは何処か行きたいところあります?」
「う~ん、私は買い物出来たから特に無いかな」
「なるほど、じゃあちょっと俺が行きたいところあるんですけど、いいですか?」
「うん。大丈夫だよ」
和泉さんの承諾も得られたので、俺の行きたいとある場所へ向かうことになった。
「本当にそうだよね。まさか私を助けてくれた人が、ヒナの知り合いでラジオ体操命さんだったなんて」
俺たちはファンシーショップを物色しながら、そんなことを話していた。
最初、女性店員の視線が怖かったが、隣に和泉さんがいるお陰で不審者として通報されることはなさそうだ。……本当、危なかった。和泉さんがいなかったら、店員さんが確実に通報しているよ。というか、和泉さんがいなかったらそもそも店に入らないか……
俺は女の子がどういうものを好きなのか知らないので、適当に品物を見ていたのだが、どうにも奇妙というか、素直に可愛いと思えないようなキャラクターのグッズが多かった。……最近の女の子って、こんなの好きなの?俺には理解できそうにもないな……
俺が、これなら二次元のキャラクターの方が断然可愛いなとどうでもいいことを考えていると、和泉さんも俺と似た感性の持ち主なのか、ウヌヌと唸っていて、かなりお困りのようすだった。
「どうかしたんですか?」
「あっ、ヒナ!ストラップなんてどうかなって思ったんだけど……どれがいいのかよく分からなくて」
和泉さんが見たいる棚には、先ほど俺が見つけた珍妙なキャラクターが所狭しと並べられており、何ともいえない空間を演出していた。
「そうすっね。俺にはこのキャラクターの良さが全く分からないので、アドバイスできませんね」
「そうだよね。私にもこれの何処が可愛いのか分から……ないこともないよ!」
和泉さんが慌てて言い直したが、ちょっと遅かった。
「いいんじゃないですか?別に、他の女子がこの奇妙なキャラクターでキャーキャー言ってるからって、無理して可愛いと思わなくても……逆にこれを素直にキモいと言った方が好感度アップですよ」
「あはは、そう思うのはヒナだけな気もするけど……ありがと。自分でいいと思うものを選ぶよ」
和泉さんは、そう言って別のコーナーに向かって歩いていった。やっぱり、これキモいよな?
一応、手にとって見てみるが、やはりキモい。このカエルなのかトカゲなのかよく分からない形に何処見てるのか分からない大きな目。そして、苔のような濃い緑色。
どう考えても可愛くないのだが、不思議と気になってしまっていた。……何だろうこの感じ?キモいんだけどほっとけない。何か助けてあげなきゃと思ってしまうような……もしかして、これが女子の言う可愛いってことか!……いや、違うね。
「よし……」
俺は小さな覚悟を決め、レジへと向かった。
「これ下さい」
「はい、ありがとうございます!」
……買ってしまった。このよく分からないストラップを……
買っちゃったものは仕方がないので、鞄にでもつけるか。いや、筆箱でもいいな。いやいや、それとも携帯ゲームにでも……
「ヒナ!……って、何でそんなにニヤニヤしてるの?ちょっと怖いよ」
「怖いって……」
そんなことはないでしょと、言おうと思ったのだが、和泉さんが持っていた手鏡に写る自分の顔を見て思った。……あ、確かに怖いわ。というか、キモいわ。このストラップ並みに……
ストラップのせいで変なテンションになっていたが、何とか元の世界に戻ってこれた。ありがとう和泉さん。まあ、和泉さんとこの店に来なければそもそも(以下略)
「それで、何買うか決まったんですか?」
「うん。というか、もう買っちゃった」
「あっ、そうなんですね。何買ったんです?」
「これにしたの」
和泉さんが嬉々として指差した場所には、どうしてファンシーショップに置かれているのか分からないようなものが置かれていた。
「これ、何ですか?俺にはキモいカエルにしか見えないんですけど……」
「えっと、このカエルを握りつぶして、握力を鍛えるんだって!リンコさん、テニス部みたいだから、いいかなって思ったんだけど……ダメかな?」
俺の反応を見て、不安に思ったのか和泉さんが自信なさげに聞いてきた。
「いや、いいと思いますよ。リンコ先輩、トレーニング好きだったし……カエル好きかは知らないけど……」
「たぶん、大丈夫。このカエル可愛いから」
そう言って、和泉さんがカエルをニギニギしている。……うわぁ、握られる度にカエルがとんでもない姿に!これを可愛いと思えるなんて、和泉さんもあれだな……
「和泉さんもアレですね。イマドキの女子ですね」
俺的には誉めたつもりだったのに、怒られてしまった。まあ、怒られたといってもポコポコと軽く叩かれたくらいだが……もしも、これが会長さんだったら軽く骨の2、3本は持ってかれているな……
とにもかくにも、和泉さんの買い物は終わり、俺の任務ももう少しで終わりそうだ。
「そろそろ時間も遅いですし、次が最後ですかね。和泉さんは何処か行きたいところあります?」
「う~ん、私は買い物出来たから特に無いかな」
「なるほど、じゃあちょっと俺が行きたいところあるんですけど、いいですか?」
「うん。大丈夫だよ」
和泉さんの承諾も得られたので、俺の行きたいとある場所へ向かうことになった。
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