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生徒会の合宿
生徒会の合宿⑥
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世の中では、よく人を二種類に分けたがる。
よく聞く例としては、仕事の出来る人と仕事の出来ない人。ちなみに俺は仕事の出来ない人だと思う。……だって、基本サボるしね。
そんなこんなで、俺も人を二種類に分けてみようと思う。
決められたスケジュール通りに事が運ばなかったときに、気にする人と気にしない人。今までは気にしない方だと思っていたのだが……
「俺は案外、気にする方だったんだなぁ」
「えっ?なにを?」
急に俺が独り言を言い出したから、隣に座っていた和泉さんがビックリしていた。
「あっ、いや何でもないです。……それより、この空気なんとかなりませんかね?」
電車内を見てみると、行きはあれだけ元気だった会長さんもテンションが低いし、空気が淀んでいる。
「まあ、無理もないよ。雨のせいで、今日は何もできずに終わったからね……」
和泉さんはそう言って、苦笑いを浮かべている。
昨日の夜から降り始めた雨は、今日の朝になっても上がることはなく、一日中ずっと降り続いていた。お陰さまで、山登りも出来なければ海に行くことも出来なかった。あれだけ話し合った計画も台無しだ。
結局、することも無いから、まだお昼過ぎだというのにもう帰っている始末だ。
「スケジュール通りにいってたら良かったのになぁ」
すると、和泉さんが小さく笑ってこんなことを言ってきた。
「何だかんだ言って、ヒナも楽しみにしてたんだね」
「そっか……俺、楽しみにしてたのか」
「ふふっ、楽しみにしてないとヒナが泊まりで出かけるわけないじゃん」
和泉さんに言われて、初めて自分がこの合宿を楽しみにしていたことに気がついた。
「ということは、皆気にする人ですね」
「えっ、なにを?」
不思議そうに首をかしげている和泉さんに、俺は二種類の人間がいる話をすることにした。
「それじゃあ、今日は少し残念だったけど、解散にしよっか」
学校に着くと、久遠さんの一声で解散することになった。
「あっ、俺から一つだけいいです?」
「うんいいよ」
久遠さんから了承を得られたので、電車の中で考え付いたことを提案した。
「ハッハッハ!わたしはもちろん賛成だ!皆はどうだ?」
会長さんの言葉に対し、久遠さんも村上さんも頷いている。和泉さんにいたっては、予め言っていたにも関わらず、泣きそうな顔をして拍手をしている。……あの、和泉さんは俺の母さんか何かですか?
「まあ、自分でもまさかこんなことを俺から言うとは思ってませんでしたけど……この夏休みの間に、合宿で出来なかったことを必ずしましょう」
俺からの提案。
それは、合宿で出来なかった色んなことを生徒会のメンバーですることだった。
面倒くさいんだろうなぁとは思う。だけど、それ以上に楽しみにしている自分がいる。
「それじゃあ、俺は少し用があるので先に帰ってて下さい」
俺はそう言うと、何か言っているみんなを置いて、校舎に向かって駆け出した。
「これで、よしっと」
俺は周りに誰もいないか確認して、小さな紙切れを相談ボックスの中に入れた。
流石にこれは恥ずかしかったので、電車の中でも和泉さんには言っていない。……もしかしたら、会議のときにバレるかもだけど、そのときはそのときだ。適当に誤魔化そう……
数日後の会議で、『雨の日でも楽しめること無いですか?』という相談内容が議題にあがるのだが、それはまた別の話
よく聞く例としては、仕事の出来る人と仕事の出来ない人。ちなみに俺は仕事の出来ない人だと思う。……だって、基本サボるしね。
そんなこんなで、俺も人を二種類に分けてみようと思う。
決められたスケジュール通りに事が運ばなかったときに、気にする人と気にしない人。今までは気にしない方だと思っていたのだが……
「俺は案外、気にする方だったんだなぁ」
「えっ?なにを?」
急に俺が独り言を言い出したから、隣に座っていた和泉さんがビックリしていた。
「あっ、いや何でもないです。……それより、この空気なんとかなりませんかね?」
電車内を見てみると、行きはあれだけ元気だった会長さんもテンションが低いし、空気が淀んでいる。
「まあ、無理もないよ。雨のせいで、今日は何もできずに終わったからね……」
和泉さんはそう言って、苦笑いを浮かべている。
昨日の夜から降り始めた雨は、今日の朝になっても上がることはなく、一日中ずっと降り続いていた。お陰さまで、山登りも出来なければ海に行くことも出来なかった。あれだけ話し合った計画も台無しだ。
結局、することも無いから、まだお昼過ぎだというのにもう帰っている始末だ。
「スケジュール通りにいってたら良かったのになぁ」
すると、和泉さんが小さく笑ってこんなことを言ってきた。
「何だかんだ言って、ヒナも楽しみにしてたんだね」
「そっか……俺、楽しみにしてたのか」
「ふふっ、楽しみにしてないとヒナが泊まりで出かけるわけないじゃん」
和泉さんに言われて、初めて自分がこの合宿を楽しみにしていたことに気がついた。
「ということは、皆気にする人ですね」
「えっ、なにを?」
不思議そうに首をかしげている和泉さんに、俺は二種類の人間がいる話をすることにした。
「それじゃあ、今日は少し残念だったけど、解散にしよっか」
学校に着くと、久遠さんの一声で解散することになった。
「あっ、俺から一つだけいいです?」
「うんいいよ」
久遠さんから了承を得られたので、電車の中で考え付いたことを提案した。
「ハッハッハ!わたしはもちろん賛成だ!皆はどうだ?」
会長さんの言葉に対し、久遠さんも村上さんも頷いている。和泉さんにいたっては、予め言っていたにも関わらず、泣きそうな顔をして拍手をしている。……あの、和泉さんは俺の母さんか何かですか?
「まあ、自分でもまさかこんなことを俺から言うとは思ってませんでしたけど……この夏休みの間に、合宿で出来なかったことを必ずしましょう」
俺からの提案。
それは、合宿で出来なかった色んなことを生徒会のメンバーですることだった。
面倒くさいんだろうなぁとは思う。だけど、それ以上に楽しみにしている自分がいる。
「それじゃあ、俺は少し用があるので先に帰ってて下さい」
俺はそう言うと、何か言っているみんなを置いて、校舎に向かって駆け出した。
「これで、よしっと」
俺は周りに誰もいないか確認して、小さな紙切れを相談ボックスの中に入れた。
流石にこれは恥ずかしかったので、電車の中でも和泉さんには言っていない。……もしかしたら、会議のときにバレるかもだけど、そのときはそのときだ。適当に誤魔化そう……
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