~Reue~(ロイエ) 優美

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第4話 心境変化

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敏明とユーミの奇妙な生活が、本格的に始まった。

初めてユーミが部屋に来てからの一ヶ月は、あっという間に過ぎていった。





「おーいユーミ、飯まだぁ?」



「はいはい、もうすぐ出来ますから、お待ちくださ~い♪」



「俺もう、腹減って動けないよぉ~」



「クスクス♪ ご主人様、まるで子供みたいですよ~」



「う、うるさいなぁ」



日常のやりとり、夕飯時の何気ない会話、そして、夜の事……

敏明は、ユーミを自分の妻であるかのように思うようになり、ユーミ自身も、それに応えてくれた。



「はい、お待たせいたしました。

 今夜は、ご要望のチーズハンバーグです。

 お口に合うと宜しいですが」



「うっはぁ♪ すげぇ美味そう! しかも、デカイ!!」



「ごゆっくり、お召し上がりくださいね」



「うん! 頂きます!

 ――うっほ、滅茶苦茶美味い!!」



「クス♪ お気に召して頂けて、光栄です」



「でもさ、材料費とか、どうしてるの?」(モグモグ)



「あ、はい。それは在宅のアルバイトで」



「もしかして、それでPC貸してくれっていったの?」(モグモグ)



「そうなんです。即金可能なアルバイトが意外にありましたので」



「ふーん」(モグモグ)



「もしよろしければ、ご主人様もやってみませんか?」



「やだよ、そういうの時給換算すると効率悪いし」(モグモグ)



「でも、無収入よりはましではないかと――」



「それに俺、働くの嫌いだし。

 ――ふう、ごっそさん」



「はい、お粗末さまでした」



「おい、じゃあそろそろ」



そう呟きながら、敏明はユーミの手を、自分の股間に導いた。



「あ……は、はい」



「手を使わずに、口だけでやれよ」



「はい――」



膝立ちになった敏明のジャージを引き下ろし、性器を露出させると、ユーミはそれを静かに口に含んだ。



「うぅ……す、吸い付く……。

 気持ちいいよ、ユーミ……」



「んん……」



じゅぷっ、じゅぽっ、じゅぷっ――



敏明の腰横に手を添え、ユーミは、頭の前後運動で彼自身を激しくしごく。

更に、口内では舌が巧みな動きで、敏明の感じやすい部分を集中攻撃していた。



「うあぁ……やば、もう出――」



「……!」



敏明の悲痛な声を耳にした途端、ユーミは口を放す。



「?! な、なんだよ!どうして最後まで……」



「ご主人様、四つんばいになって頂けますか?」



「え? な、何をするつもりだ?」



「ご安心ください、大丈夫ですから」



「……?」



ユーミの指示通り、敏明は大きな尻を突き出し、四つんばいになる。

お世辞にも綺麗とは言い難く、むしろ醜い尻肉を目の当たりにしたユーミは、ふうと軽く息をつくと、尻肉を両手で軽く掴んだ。



「んん?! ――えっ?!

 あ、あ、あひゃ?!」



ぬるり、とした感触が、敏明の尻穴を刺激する。

と同時に、ユーミの手がペニス全体を優しく愛撫する。



「あ、や、ちょ……! あ、ああああああ!!」



想定外だった未知の刺激に、敏明は声を上げてよがり狂う。

ユーミは、敏明のアヌスに深々と舌を差し込み、容赦なくこねくり回していた。

更に、絶妙なフィンガーテクニックも組み合わせ、追い詰めていく。



「あ、あ、駄目……! も、もう……!」



「んふふ♪」



「んあっ!」



どく、どくっ!どぴゅっ……ぴゅっ!



ほんの二分程度の攻めに屈し、敏明は昇天した。

大量を精液を手で受け止めていたユーミは、淫靡は表情でそれを見つめ、やがて口に運ぶ。



ぴちゃ……ぴちゅ……



「ん……♪ ご主人様、いっぱい出ましたね」



「うぅ……」



初めてのアナル舐めを受け、敏明はたとえようもない程の強い羞恥心に苛まれた。



「ネットで見たんですけど、お気の強い方は、お尻の穴が弱いそうです。

 ご主人様も、もしかして、と思いまして」



「そ、それは……(女だろうが!!)」



「また、してあげますからね♪」



「うう……」(コックリ)



敷きっぱなしの布団に顔を埋める敏明と、それを笑顔で見下ろしながら食器を片付けるユーミ。

その晩も、敏明はユーミにアナル舐め&手コキを施され、またも濃厚なザーメンを搾り取られた。





そんな甘い生活が更に続き、三ヶ月が経とうとする頃。

ユーミの献身的な奉仕の影響か、敏明の心境に変化が生じ始めていた。





「ユーミ、忙しいところ悪いんだけどさ」



「はい、ご主人様?」



「一時間でいいから、PC代わってくれない?」



「ええ、構いませんが」



午前中のこの時間は、ユーミにPCを貸し、仕事をさせるのが定番だった。

しかし敏明は、珍しく求職系サイトを閲覧し始めている。



「どうされましたか?お珍しい」



「うん、なんかさ。

 ユーミにいっつも身の回りの世話ばっかさせてたら、悪い気がしてきて」



「ご主人様……」



「簡単なバイトとかあったら、始めてみようかなーって思っただけさ」



「素晴らしい! ご主人様、素敵です!」



「と、突然なんだ?!」



「ご自身でお気づきになられたのですね、それはとても素敵なことです!」



「そ、そうかな……照れるぞ」



「そういう事でしたら、僕も全面的に応援いたします!」



「あ、ああ」



その日、ユーミは日課の内職を止め、敏明の求職活動のサポートに徹した。

ユーミは、敏明が目に留めた業種の詳細情報や、世間的な評判、平均的な業務内容などを事細かに伝え、敏明はそれを参考にして彼なりに熟考する。

二人がかりの求職活動は午後三時にまで及び、ようやく一件のバイト先を確定させた。



「おめでとうございます! 一気に面接まで決まりましたね」



「ありがとう、ユーミ!

 お前のおかげで、凄く参考になったよ」



「どういたしまして。これも、メイドとしての務めです」



「でもさ、なんでそんなに色々な業種に詳しいの?

 閲覧した仕事の内容とか、ほぼ全部熟知してたじゃん?

 それってメチャクチャすごくね?」



「え? あ、はぁ、それは……」



「もしかして、前に人材派遣業やってた?」



「いえいえ、そんな事はないです!

 ただ、僕達“ロイエ”は――」



そう言い掛け、ユーミは慌てて口を塞ぐ。



「ロイエ?」



「な、な、何でもありません!

 そ、それよりご主人様?履歴書を書かないと!

 面接は明日なんですから、早くご準備なさらないといけませんよ」



「お、おう!」



「まずは、写真撮影に行かなきゃなりませんね」



「そ、そうか……」



ユーミが呟いた謎の単語に関心を覚えた敏明だったが、ユーミはまるでそれを打ち消すかのように、急いで洋服の用意をし始めた。





その夜――



「ご主人様、もしかしたら明日は、人生の転機かもしれませんね」



「そ、そんな大層なものかな」



「それくらいの気持ちで臨まれた方が、良いですよ!

 面接の対策もバッチリ予習しましたし、絶対明日は大丈夫です。

 自信を持って行きましょうね」



「そ、それはいいけど」



敏明の視線が、ユーミに釘付けになる。

ユーミは、自らがまとう薄地の衣裳の裾を摘み、軽く持ち上げてみた。



「いかがですか? 似合います?」



「あ、ああ、とっても……エロいよ」



「ふふ♪ ご主人様にナイショで買っちゃいました♪

 今夜は、このベビードールを着て――」



敏明の喉が、ゴクリと鳴る。

薄ブルーのベビードールは、ただでさえ美しいユーミの肉体を更に淫靡に飾りたて、もはや目のやり所に困る程のエロスを醸し出していた。

極少のショーツからはみ出した小振りなペニスが、ぷるんと可愛らしく揺れている。



ユーミは敏明の横に座ると、甘えるように身を寄せてきた。



「ねぇ、ご主人様ぁ……♪」



「な、なんだい?」



「人生が変わるかもしれない転機に、いかがですか?

 今日こそ――最後まで」



「う……!」



初めてユーミと逢って以来、敏明は、まだ彼の中に挿入していなかった。

否、行為に及ぼうとしても、直前で萎えてしまい、どうしても勃起が維持できないのだ。

そのため、彼は未だに童貞のままだった。



「い、いやそれは――い、いつもの、手や口だけでいいよ!」



「そんなぁ、僕も、ご主人様のが――欲しいです」



「そんな事言ったって……」



「僕がリードして差し上げますから。

 今日は、僕の中で……ね?」



「い、いやだ、嫌だ!」



「ご主人様ぁ……。

 ――わかりました」



「……」





その晩は、無言で横たわる敏明を、ユーミが口で慰めて終わった。

敏明に寄り添うように眠っていたユーミは、真夜中ふと起き上がり、いびきを立てている主人をじっと見つめた。
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