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『』
第8話
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こつ こつ こつ
慣れない足音を響かせながら、暗い空間を進む。
カンテラの明りの元、私は大きな扉の前にたどり着いた。
「んっ……ととっ……」
力を入れて扉を押すと、以外とすんなり開いた。
中に入ると、異様な光景が広がった。
蝋燭に照らされた空間は、まるで礼拝堂のような場所ではある。しかし、教会の象徴である十字は一つもなく、代わりに人間の頭蓋骨が所狭しと並べられている。壁には黒い天幕、椅子は無く、あるのは何らかの黒い陣のような模様のみ。
悪魔か邪神を崇拝しているようにしか見えない場所の一番奥、まるで自分が牧師であると言わんばかりに、彼女は立っていた。
「よくここが分かりましたね。」
彼女――シスターシエラは、高慢な態度を隠さずに行った。
「それに、わざわざ相を封印してまで乗り込んでくるとは……ご苦労な事です。」
「シスターの中に『シエラは毎夜のように墓地で祈りを捧げてる』って噂をしてる人がいたよ。人の噂は扉無き宿の如く、らしいね」
その言葉に返すように皮肉を飛ばす。
「アンタも大変だね、天下の妖狐サマが墓地の下なんて」
そう、ここは教会の墓地の地下に当たる場所、墓地の片隅にある石碑に隠された梯子からここに入ってこれたのだ。
「天の下ゆえ此処も天下です、なんてね。」
つまらない洒落をつまらなそうに言って彼女は続けた。
「もはや隠す必要はありませんね。
えぇ、私が妖狐。三つの相をあやつりし魔性ですわ。」
その背中から二本の尾が現れる。
黒く逆立つそれは、確かに狐のモノとであると確信できた。
「人狼さん、一つ提案を受けませんか?」
妖狐は人差し指を立ててにやつきはじめる
「あなたは気付いていないでしょうが、恐慌咆哮は本来連発出来るものではない。あなたは特異な存在なのです。
私はそれが欲しい。私のペットになるというのなら、命までは取ることは致しません。あなたも、街1つを敵に回して死にたくはないでしょう。」
「複数相持ちって人を侍らすの好きだね。」
私は答えた
「結局アンタはこの国を壊しにかかるんでしょ、答えはNOだよ。私は人間の世界で生きていたいの。」
「状況は正確に認識するべきですわ。」
狐はにやつく唇を戻さない。
「確かに私の“崇拝”の魔に対抗できているようですが、そのためにあなたは自身の“狼”の相を打ち消している。あなたでも魔族同士の戦いのセオリー程度は知っているでしょう?
聖句を持たない魔族同士の戦いは、己の相を、相手の相よりもいかに効率的に叩き込むか、ということを。
自分の相を封じたまま倒せるほど、私の相は甘く無いわよ?」
「御託はいいから仕掛けてきなよ」
言いながら私は腰を落とす。
「いや違うね……仕掛けてやるよ」
一息吐き、きる前に数歩で距離を詰め切って拳を放つ
左の拳打は尻尾に阻まれ、右の拳打は尻尾に防がれた
間髪入れずに姿勢を下げた回し蹴りで足元を払う
妖狐の身体は以外にもあっさりとひっくり返った
(あっさり……けど好機!)
驚きながらもさらに距離を詰めてマウントを取り踵落としを叩き込む!
振り上げた脚のふくらはぎから鮮血が噴き出した。
「……?ア゛ア゛ッ!?」
「フフ、危ない危ない……女の子が出して言い声じゃないわね?」
それを認識した瞬間、すざまじい激痛が脚の奥から響き渡る
それを待っていたかのように二本の尻尾が真正面から叩き込まれる
壁まで吹き飛ばされたと分かったのは、背中から叩きつけられたような衝撃を受けてからだ。
(食いちぎられた!頭を一瞬で狐のそれに変化させて!)
「驚きました、人の身体でそこまでできるほど体術を習得するとは。とても私にはできない発想だわ。」
そういって起き上がるシスターシエラ、その頭は先ほどの人間のそれとは似ても似つかない狐のそれになっていて、その口元に血が溢れていた。
「ですが残念、私の“狐”の相はあなたの“狼”とは違い、時間や場所に関係なく私の身体を獣に変えます。
しかも“変化”の相は私の身体を別の人物に変えるだけではない、首を伸ばして食らいつくなど容易なのですよ?」
嗤いを隠さないまま狐が歩いてくる。焦って立ち上がろうとするも、叩きつけられた痛みが全身に広がり、右脚もまともに動かず、這って進むことさえできない。
それでも何とかして抵抗しようと藻掻いていると、両腕に黒い狐の尾が一本ずつ巻き付けられた。
「なっ、あぁっ!」
「その体ではまともに動けないでしょう?」
両腕をムリヤリ引き上げる形で立たせられる。
背中にありもしない十字架を背負わされているような磔の状態で、勝利を確信するにやけた狐面を真正面から拝まされる。
「先ほどの提案は“慈悲”ですわ。それを蹴り飛ばした以上、死は仕方ないですわよね?聖句が打ち消せるのは、触れている魔族の“相”と、触れている者への“魔”のみ。相によって変化した体による物理的な力は防げない。」
妖狐は右手の指を金属のナイフのように“変化”させた。
「丁寧に、一枚ずつ、引き裂いて引ん剥いて、自ら尻尾を振って仲間たちに食い殺されに行くただの雌犬に仕立て上げて、仲間の手で斬り捌いて謝肉祭と参りましょうか。」
服の襟に指のナイフを添わせる妖狐。その指先を見ながら、私は祈ることしか出来なかった。
(理屈上ならこれで行ける……お願い、効いて……!)
プチプチと、糸が切れる音がする。
切れるたびに、蝋のニオイが強くなる。
(マズイ、“相”が)
ゆっくりと、指が下に降りていく。
降りるたびに、“相”が解放されていくのが分かる。
(意識を、つよく、もたないと……もたない……と)
解放されるたびに、“崇拝”の魔が意識を飲み込んでいく。
「分かっておりますわよねぇ、あなたの周りの人間に標的を絞ったのは、あなたを
がほっ!」
妖狐の言葉を咳き込む音が遮った。
それを皮切りに、視界が宙を回る。
妖狐の尾から力が抜けて、吊り下げられた体が地面に転がった。
認識したところで妖狐の声が血の混じる咳に置き換わる。
「げほっげほっ、ごほっひゅっ……いった゛い、な゛にか゛?」
「ハァ……ハァ……上手く行った。」
無理矢理体を転がすと、倒れ込み呻く妖狐の姿があった。
「『聖句を持たない魔族同士の戦いは、己の相を、相手の相よりもいかに効率的に叩き込むかということ』だっけ。叩き込ませてもらったよ、私の相じゃないけど。」
「な゛に゛を゛……」
「気絶するほどの頭痛と吐き気と、気絶すら許さない程関節と筋肉に響く激痛。予断を許さない高熱の体温と全身の麻痺が、魔族を死に至らしめる。らしいよ。」
「まさが……あの゛吸血鬼か!」
「そう、地下の幽閉室にいた吸血鬼のとこ行って、血を飲んできた。体液の接種で感染するらしいから、今私の身体は吸血鬼の病に侵されてる。あなたはそれの肉を思いっきり食べたわけ。」
地下水道で戦った吸血鬼が持っていた“病”。それは魔族の持つ“人以外の相”に干渉するものだったらしい。
「吸血鬼がいうには、おなじ三つの“相”を持つ吸血鬼が自分の“病”で死亡した、それ以外に試した経験が無かったから、人間も殺せると考えたらしい。
私は相が一つしかなかったから、死にまではしなかったけど、同じ三つ持ちのアンタはそうはいかない。」
「まさか……お前……死ぬ気だったのか……?」
ゼェゼェという、息をするのも苦しそうな呼吸音を響かせながら、妖狐が言う。
「私に……自分を……食わせて……殺す気だったのか……」
「人の良い女性の演技もできないみたいだね……さすがにそんなことはないよ……最終手段だった」
呼吸を確保するように横向きのまま、体の上のにあった腕の手の甲に頭を乗せて言った。
「ホントはどっかのタイミングで口の中噛み切って血を吹いてやるつもりだった。アンタが勢い良すぎただけ。
“狼”じゃ勝てないからの苦肉の策だよ。」
「シスター服の目的は……私の“崇拝”じゃなくて……」
ギリギリまで意識を保とうとした女が力尽きながら言った。
「“病”の影響を受けないようにか……くそっ……」
「……一番はアンタが作った包囲網に対する隠れ蓑だよ」
糸の切れたように倒れ込んだ狐に吐き捨てた。
「まぁ、最大限利用したけど……」
そこまで言った所で、私の意識も飛びかける
「うぁ……血が流れすぎたか」
必死に頭を振って意識を起こす。
既に右脚の感覚はなくなっている。穴の開いた水袋のように、全身の血が右のふくらはぎから私の意識ごと漏れ出ようとしている。
「ここの出入り口は梯子、右脚が動かないまま上がれるかな……いや、それ以前に……ちょっと……ダメ、だな」
気付け代わりに声を出すが、どうにも付け焼刃でしかなさそうだった。
「コイツは死んだから、“崇拝”はもう抜けてるはず。だから、もうみんなは大丈夫……」
身体から力が抜ける。みんなと食べた思い出が、頭の中を馬が走るように思い浮かんだ
「……もっとおいしいもの、食べたかったなぁ……」
「ルルカ!!」
薄れゆく未練の中で、あのこのこえがきこえたきがした。
慣れない足音を響かせながら、暗い空間を進む。
カンテラの明りの元、私は大きな扉の前にたどり着いた。
「んっ……ととっ……」
力を入れて扉を押すと、以外とすんなり開いた。
中に入ると、異様な光景が広がった。
蝋燭に照らされた空間は、まるで礼拝堂のような場所ではある。しかし、教会の象徴である十字は一つもなく、代わりに人間の頭蓋骨が所狭しと並べられている。壁には黒い天幕、椅子は無く、あるのは何らかの黒い陣のような模様のみ。
悪魔か邪神を崇拝しているようにしか見えない場所の一番奥、まるで自分が牧師であると言わんばかりに、彼女は立っていた。
「よくここが分かりましたね。」
彼女――シスターシエラは、高慢な態度を隠さずに行った。
「それに、わざわざ相を封印してまで乗り込んでくるとは……ご苦労な事です。」
「シスターの中に『シエラは毎夜のように墓地で祈りを捧げてる』って噂をしてる人がいたよ。人の噂は扉無き宿の如く、らしいね」
その言葉に返すように皮肉を飛ばす。
「アンタも大変だね、天下の妖狐サマが墓地の下なんて」
そう、ここは教会の墓地の地下に当たる場所、墓地の片隅にある石碑に隠された梯子からここに入ってこれたのだ。
「天の下ゆえ此処も天下です、なんてね。」
つまらない洒落をつまらなそうに言って彼女は続けた。
「もはや隠す必要はありませんね。
えぇ、私が妖狐。三つの相をあやつりし魔性ですわ。」
その背中から二本の尾が現れる。
黒く逆立つそれは、確かに狐のモノとであると確信できた。
「人狼さん、一つ提案を受けませんか?」
妖狐は人差し指を立ててにやつきはじめる
「あなたは気付いていないでしょうが、恐慌咆哮は本来連発出来るものではない。あなたは特異な存在なのです。
私はそれが欲しい。私のペットになるというのなら、命までは取ることは致しません。あなたも、街1つを敵に回して死にたくはないでしょう。」
「複数相持ちって人を侍らすの好きだね。」
私は答えた
「結局アンタはこの国を壊しにかかるんでしょ、答えはNOだよ。私は人間の世界で生きていたいの。」
「状況は正確に認識するべきですわ。」
狐はにやつく唇を戻さない。
「確かに私の“崇拝”の魔に対抗できているようですが、そのためにあなたは自身の“狼”の相を打ち消している。あなたでも魔族同士の戦いのセオリー程度は知っているでしょう?
聖句を持たない魔族同士の戦いは、己の相を、相手の相よりもいかに効率的に叩き込むか、ということを。
自分の相を封じたまま倒せるほど、私の相は甘く無いわよ?」
「御託はいいから仕掛けてきなよ」
言いながら私は腰を落とす。
「いや違うね……仕掛けてやるよ」
一息吐き、きる前に数歩で距離を詰め切って拳を放つ
左の拳打は尻尾に阻まれ、右の拳打は尻尾に防がれた
間髪入れずに姿勢を下げた回し蹴りで足元を払う
妖狐の身体は以外にもあっさりとひっくり返った
(あっさり……けど好機!)
驚きながらもさらに距離を詰めてマウントを取り踵落としを叩き込む!
振り上げた脚のふくらはぎから鮮血が噴き出した。
「……?ア゛ア゛ッ!?」
「フフ、危ない危ない……女の子が出して言い声じゃないわね?」
それを認識した瞬間、すざまじい激痛が脚の奥から響き渡る
それを待っていたかのように二本の尻尾が真正面から叩き込まれる
壁まで吹き飛ばされたと分かったのは、背中から叩きつけられたような衝撃を受けてからだ。
(食いちぎられた!頭を一瞬で狐のそれに変化させて!)
「驚きました、人の身体でそこまでできるほど体術を習得するとは。とても私にはできない発想だわ。」
そういって起き上がるシスターシエラ、その頭は先ほどの人間のそれとは似ても似つかない狐のそれになっていて、その口元に血が溢れていた。
「ですが残念、私の“狐”の相はあなたの“狼”とは違い、時間や場所に関係なく私の身体を獣に変えます。
しかも“変化”の相は私の身体を別の人物に変えるだけではない、首を伸ばして食らいつくなど容易なのですよ?」
嗤いを隠さないまま狐が歩いてくる。焦って立ち上がろうとするも、叩きつけられた痛みが全身に広がり、右脚もまともに動かず、這って進むことさえできない。
それでも何とかして抵抗しようと藻掻いていると、両腕に黒い狐の尾が一本ずつ巻き付けられた。
「なっ、あぁっ!」
「その体ではまともに動けないでしょう?」
両腕をムリヤリ引き上げる形で立たせられる。
背中にありもしない十字架を背負わされているような磔の状態で、勝利を確信するにやけた狐面を真正面から拝まされる。
「先ほどの提案は“慈悲”ですわ。それを蹴り飛ばした以上、死は仕方ないですわよね?聖句が打ち消せるのは、触れている魔族の“相”と、触れている者への“魔”のみ。相によって変化した体による物理的な力は防げない。」
妖狐は右手の指を金属のナイフのように“変化”させた。
「丁寧に、一枚ずつ、引き裂いて引ん剥いて、自ら尻尾を振って仲間たちに食い殺されに行くただの雌犬に仕立て上げて、仲間の手で斬り捌いて謝肉祭と参りましょうか。」
服の襟に指のナイフを添わせる妖狐。その指先を見ながら、私は祈ることしか出来なかった。
(理屈上ならこれで行ける……お願い、効いて……!)
プチプチと、糸が切れる音がする。
切れるたびに、蝋のニオイが強くなる。
(マズイ、“相”が)
ゆっくりと、指が下に降りていく。
降りるたびに、“相”が解放されていくのが分かる。
(意識を、つよく、もたないと……もたない……と)
解放されるたびに、“崇拝”の魔が意識を飲み込んでいく。
「分かっておりますわよねぇ、あなたの周りの人間に標的を絞ったのは、あなたを
がほっ!」
妖狐の言葉を咳き込む音が遮った。
それを皮切りに、視界が宙を回る。
妖狐の尾から力が抜けて、吊り下げられた体が地面に転がった。
認識したところで妖狐の声が血の混じる咳に置き換わる。
「げほっげほっ、ごほっひゅっ……いった゛い、な゛にか゛?」
「ハァ……ハァ……上手く行った。」
無理矢理体を転がすと、倒れ込み呻く妖狐の姿があった。
「『聖句を持たない魔族同士の戦いは、己の相を、相手の相よりもいかに効率的に叩き込むかということ』だっけ。叩き込ませてもらったよ、私の相じゃないけど。」
「な゛に゛を゛……」
「気絶するほどの頭痛と吐き気と、気絶すら許さない程関節と筋肉に響く激痛。予断を許さない高熱の体温と全身の麻痺が、魔族を死に至らしめる。らしいよ。」
「まさが……あの゛吸血鬼か!」
「そう、地下の幽閉室にいた吸血鬼のとこ行って、血を飲んできた。体液の接種で感染するらしいから、今私の身体は吸血鬼の病に侵されてる。あなたはそれの肉を思いっきり食べたわけ。」
地下水道で戦った吸血鬼が持っていた“病”。それは魔族の持つ“人以外の相”に干渉するものだったらしい。
「吸血鬼がいうには、おなじ三つの“相”を持つ吸血鬼が自分の“病”で死亡した、それ以外に試した経験が無かったから、人間も殺せると考えたらしい。
私は相が一つしかなかったから、死にまではしなかったけど、同じ三つ持ちのアンタはそうはいかない。」
「まさか……お前……死ぬ気だったのか……?」
ゼェゼェという、息をするのも苦しそうな呼吸音を響かせながら、妖狐が言う。
「私に……自分を……食わせて……殺す気だったのか……」
「人の良い女性の演技もできないみたいだね……さすがにそんなことはないよ……最終手段だった」
呼吸を確保するように横向きのまま、体の上のにあった腕の手の甲に頭を乗せて言った。
「ホントはどっかのタイミングで口の中噛み切って血を吹いてやるつもりだった。アンタが勢い良すぎただけ。
“狼”じゃ勝てないからの苦肉の策だよ。」
「シスター服の目的は……私の“崇拝”じゃなくて……」
ギリギリまで意識を保とうとした女が力尽きながら言った。
「“病”の影響を受けないようにか……くそっ……」
「……一番はアンタが作った包囲網に対する隠れ蓑だよ」
糸の切れたように倒れ込んだ狐に吐き捨てた。
「まぁ、最大限利用したけど……」
そこまで言った所で、私の意識も飛びかける
「うぁ……血が流れすぎたか」
必死に頭を振って意識を起こす。
既に右脚の感覚はなくなっている。穴の開いた水袋のように、全身の血が右のふくらはぎから私の意識ごと漏れ出ようとしている。
「ここの出入り口は梯子、右脚が動かないまま上がれるかな……いや、それ以前に……ちょっと……ダメ、だな」
気付け代わりに声を出すが、どうにも付け焼刃でしかなさそうだった。
「コイツは死んだから、“崇拝”はもう抜けてるはず。だから、もうみんなは大丈夫……」
身体から力が抜ける。みんなと食べた思い出が、頭の中を馬が走るように思い浮かんだ
「……もっとおいしいもの、食べたかったなぁ……」
「ルルカ!!」
薄れゆく未練の中で、あのこのこえがきこえたきがした。
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