魔法の葉っぱ 〜落ち葉になった小犬〜(改稿)

水玉猫

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わたしを捨てた人へ

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 枯葉のわたしが、あんなに迎えの車を待っていたのは、おとうさんとおかあさんの元に帰りたかったからだけでは、ありませんでした。

 それに、気がつくのに、わたしは、ずいぶん時間がかかりました。
 わたしは、おとうさんとおかあさんに置き去りにされて、どれだけつらくて悲しくてさみしかったのかを、わかってもらいたかったのです。

 その中には、怒りや恨みも、ありました。
 きっと、わたしが再び、おとうさんとおかあさんに会うことになったのなら、始めはうれしくても、そのうちにだんだん怒りや恨みが爆発して、わたしはそれで狂ってしまったことでしょう。

 でも、今は、わたしは、怒ったり恨んだりはしていません。
 おとうさんとおかあさんを責め立てる気持ちもありません。
 わたしのおとうさんとおかあさんは身勝手にはちがいないけれど、人間だって、わたしと同じ、カラスと同じ、子猫と同じ、生きているだけなんだと、今のわたしは、思います。

 センターに連れてきてくれたカラスの言った通り、わたしは、ここでたくさんのことを見て、考えています。
 わたしのおとうさんとおかあさんは、知らなかっただけなのです。
 自分たちの生活にかまけて、知ろうとしなかったのです。

 犬にしろ、猫にしろ、動物を飼うということは、その命をあずかること。
 犬や猫の一生をあずかること。
 犬や猫は、人間に比べると、その一生は短いけれど、それでも、10年以上は生きるのです。あるいは20年生きるかもしれません。
 だから、飼い始める時には、そのことをじゅうぶんに考え、知って欲しいのです。
 それができないと、動物も人間も、結局、みんな不幸になってしまいます。

 高齢者からの引き取り、遺族からの引き取りも増えています。
 癒しや慰めになるからと飼い主さんが70歳の時に子犬や子猫を飼い始めたら、そのこたちは10年、15年、あるいは20年と生き、飼い主さんも80歳、85歳、90歳になってしまいます。
 動物が病気になったら、その介護にも、人間の介護と同じようにお金も体力もたくさん必要になります。

 あるいは、飼い主さんが入院したり、お亡くなりになることだってあるでしょう。その万一の時のために、事前に次の飼い主さん、飼い犬や飼い猫を託す人を見つけておく必要もあるのです。
 親族一同ペットに関しては責任のなすり合いで、ケアマネージャーさんがセンターに来ることも多くなりました。

 動物のことだからと軽く考えても、無責任な行動のしわ寄せを被るのは、結局は人間です。
 何度も繰り返しますが、人間の無責任な行動のツケは、必ず他の人間が被ることになるだけです。

 今、わたしが、おとうさんとおかあさんに会ったのなら、そのことを知ってくださいと言いたいです。
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