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ひまわり
夏のある日 Ⅶ
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そして、ふたりは、咲きかけた蕾の下に、泣き崩れました。
ふたりは、ふたりを捨てた飼い主を恨んだりはしていませんでしたが、かといって、悲しみが大きすぎて、その飼い主の幸せを願うことなど、到底できませんでした。
第一、地上で暮らした最後の日々は、残された時間をただ懸命に生きることだけだったふたりには、ふたりを捨てた飼い主の望む幸せが、どんなものなのか、少しもわかりませんでした。
それでも、まだ、知り合いの犬のおうちの人の幸せなら、あの犬の懐かしそうな顔から察することができて、願うこともできそうでした。
でも、自分たちの飼い主、自分たちをこんな目に合わせた人間の幸せとは、どういうものなのかは、まるで、わかりませんでした。
ふたりは、それで、怖くなったのです。
飼い主だった人間の幸せを願うことができない自分たちが虹の橋に渡ったら、どうなってしまうのだろう、と。
虹の橋は、地上で幸せだった動物たちが行くところで、そこで、飼い主の幸せを願うところなのかもしれない。
ふたりの飼い主は、ふたりが飼い主の幸せが何かわからないから、ふたりを捨ててしまったのだ。
そんな自分たちが、虹の橋に渡ったら、きっと、そこで、罰を下されるのだろう。
虹の橋でも、捨てられた時のような悲しみや飢え、絶望の中に突き落とされるのかもしれない。
そして、虹の橋では、地上のように、その苦しみから、死でもって、逃れることもできないのだ。
ふたりは、もう二度と、あの時味わった絶望と悲しみを、味わいたくはありませんでした。
ふたりの涙が落ちたひまわりの希望の蕾は見る間に枯れて、絶望の蕾となってしまったのです。
ふたりは、ふたりを捨てた飼い主を恨んだりはしていませんでしたが、かといって、悲しみが大きすぎて、その飼い主の幸せを願うことなど、到底できませんでした。
第一、地上で暮らした最後の日々は、残された時間をただ懸命に生きることだけだったふたりには、ふたりを捨てた飼い主の望む幸せが、どんなものなのか、少しもわかりませんでした。
それでも、まだ、知り合いの犬のおうちの人の幸せなら、あの犬の懐かしそうな顔から察することができて、願うこともできそうでした。
でも、自分たちの飼い主、自分たちをこんな目に合わせた人間の幸せとは、どういうものなのかは、まるで、わかりませんでした。
ふたりは、それで、怖くなったのです。
飼い主だった人間の幸せを願うことができない自分たちが虹の橋に渡ったら、どうなってしまうのだろう、と。
虹の橋は、地上で幸せだった動物たちが行くところで、そこで、飼い主の幸せを願うところなのかもしれない。
ふたりの飼い主は、ふたりが飼い主の幸せが何かわからないから、ふたりを捨ててしまったのだ。
そんな自分たちが、虹の橋に渡ったら、きっと、そこで、罰を下されるのだろう。
虹の橋でも、捨てられた時のような悲しみや飢え、絶望の中に突き落とされるのかもしれない。
そして、虹の橋では、地上のように、その苦しみから、死でもって、逃れることもできないのだ。
ふたりは、もう二度と、あの時味わった絶望と悲しみを、味わいたくはありませんでした。
ふたりの涙が落ちたひまわりの希望の蕾は見る間に枯れて、絶望の蕾となってしまったのです。
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