7 / 23
いちばんすきなはこ
きらいなこと
しおりを挟む
でもね。
別の形の生き物がみっつ来てね、あたし、ひとりで箱に入れられて、そこのおうちに連れて行かれちゃった。
そこで、あたし「ルーシー」になった。
ここはね、あんまり、楽しくなかった。
このおうちの生き物は、いろんな大きさがいた。
ここには、あたしと同じ形はいなかった。
だから、あたしね、ずっと、ママを呼んで鳴いていたの。
ごはんも、あんまり、食べなかった。
おなかは、すいたんだけど。
そこではね、おひさまがお空に昇ったり沈んだりを3回くらいしたのかな。
そしたらね、あたし、また、箱に入れられたの。箱の中には、あたしの食べなかったごはんがいっぱい散らばっていた。
あたし、この箱、だいきらい。
いちばん、きらい。
あたしは、だいきらいな箱といっしょに、お外に持って行かれた。
遠いところにあるお外。
あたしは、この箱の中で「ルーシー」から「すてねこ」になった。
お外に持って行かれる時、箱がゆれて、食べなかったごはんがあたしの体に、たくさん当たった。
すごく、いやだった。頭から、ふってくることもあった。ものすごく、いやだった。
遠いところまで行くと、箱とあたしと食べなかったごはんは、道の端にすてられた。
お外は、こわかった。ものすごく、こわかった。
あたし、ママを呼んでありったけの声を出して鳴いた。
そしたら、大きな鳥さんがお空を飛んでるのが見えた。
なんか、その鳥さんは、あたしの方に向かってきそうだったから、あたし、こわくなって、ママを呼ぶのをやめた。
いくら鳴いても、ママは助けに来てくれないって、あたし、「ルーシー」でいたときに、もうわかっていたんだ。
「すてねこ」になって、もひとつ、わかった。ママの代わりに、あの鳥さんみたいに、こわいことがやってくるって。
あたし、箱のすみっこで、じっとしていることにした。
体がブルブルしてきて、心がキュッとなった。
それでも、あたしは黙って、じっとしていた。
別の形の生き物がみっつ来てね、あたし、ひとりで箱に入れられて、そこのおうちに連れて行かれちゃった。
そこで、あたし「ルーシー」になった。
ここはね、あんまり、楽しくなかった。
このおうちの生き物は、いろんな大きさがいた。
ここには、あたしと同じ形はいなかった。
だから、あたしね、ずっと、ママを呼んで鳴いていたの。
ごはんも、あんまり、食べなかった。
おなかは、すいたんだけど。
そこではね、おひさまがお空に昇ったり沈んだりを3回くらいしたのかな。
そしたらね、あたし、また、箱に入れられたの。箱の中には、あたしの食べなかったごはんがいっぱい散らばっていた。
あたし、この箱、だいきらい。
いちばん、きらい。
あたしは、だいきらいな箱といっしょに、お外に持って行かれた。
遠いところにあるお外。
あたしは、この箱の中で「ルーシー」から「すてねこ」になった。
お外に持って行かれる時、箱がゆれて、食べなかったごはんがあたしの体に、たくさん当たった。
すごく、いやだった。頭から、ふってくることもあった。ものすごく、いやだった。
遠いところまで行くと、箱とあたしと食べなかったごはんは、道の端にすてられた。
お外は、こわかった。ものすごく、こわかった。
あたし、ママを呼んでありったけの声を出して鳴いた。
そしたら、大きな鳥さんがお空を飛んでるのが見えた。
なんか、その鳥さんは、あたしの方に向かってきそうだったから、あたし、こわくなって、ママを呼ぶのをやめた。
いくら鳴いても、ママは助けに来てくれないって、あたし、「ルーシー」でいたときに、もうわかっていたんだ。
「すてねこ」になって、もひとつ、わかった。ママの代わりに、あの鳥さんみたいに、こわいことがやってくるって。
あたし、箱のすみっこで、じっとしていることにした。
体がブルブルしてきて、心がキュッとなった。
それでも、あたしは黙って、じっとしていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる