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光の入らない部屋と笑わない少女
しばし仮眠
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ケホケホと咳き込み、私は顔を熱くして言った。
「め、滅相もないです!」
「あら、違ったのごめんなさいね」
「彼は上司ですから……」
あとドライヤーすら持ってなくて昼食をポッキーで済まそうとしたり白と黒の服しか持ってなくて気遣いも出来ない変人なんですよ!恋人なんて!
……と心の中で叫んでおく。
口の端についたお茶を指先で拭き、自分を落ち着かせていると岩田さんが言う。
「最初びっくりしましたけど、どっかの俳優でも来たのかと」
「あはは、顔はね……」
そう話していてふと、振り返ってリナちゃんを見る。彼女も将来絶対美人になる事間違いなしの顔面の持ち主だ。
「リナちゃんもモデルになれそうなくらい可愛いですよね!」
「ありがとうございます、別れた主人に似てるんですけど」
岩田さんが苦笑する。そう言えば、岩田さんにはあまり似ていないと思った。そうか、旦那さんに似ているのか。
失礼を覚悟で、私は聞いた。
「旦那さんから逃げるようにここに引っ越してこられたんですよね、離婚はまだということですか?」
「ええ、ちゃんと段階を踏むべきでしょうがそんな余裕もないくらいで……ほとぼりが冷めたら、弁護士さんとか相談に行くべきだとは分かってるんですけどね。なんせリナがこうなって……」
「そうですか……。引っ越してすぐですか?リナちゃんがこうなったの」
「ええ。ほんとすぐ」
「岩田さんがうなされるようになったのも、引っ越してすぐ?」
「ええ……」
彼女は困ったように目線を落とした。
「昼間は変わった事はない?」
「ないです。リナがおかしい事ぐらい」
「そうですか……」
摩訶不思議な現象とはそれぞれだ。霊たちにも思いや個性がそれぞれある。
ここにいる者は一体何を訴えたいのだろう。
岩田さんが心配そうにこちらを見た。
「あの、黒島さんもそう言うの感じるんですよね?」
「え?ええまあ……」
「どうですか、家に何かいますか?リナに何かいますか!?」
縋り付いてくるように言われ、少し仰反る。子供を心配する母親はみな必死なのだ。
「ええと、今のところは何も感じません。リナちゃんにも」
「そんな……」
「でも霊は最初は大人しくしてる事も多々ですから。とりあえず夜になってみませんと」
「はあ……」
がくりと項垂れる岩田さんを不憫に思い、何を声かけようかと迷っているところにリビングの扉が開かれた。
寒さからか、白い肌をより一層白くさせた九条さんが立っていた。
「準備が整いました」
車から機材を出し終えたらしい。私はお菓子がいくつか残った紙袋を持って立ち上がる。
九条さんは岩田さんに言う。
「寝室を録画しています、夜は隣の部屋で見守る形になります。何かあった場合部屋に入るかもしれません」
「はい、大丈夫です」
「洗面室なども見させてもらいましたが、特に今のところ変なものは感じません」
「はい……」
「夜になるのを待ちましょう。黒島さんも一旦こちらへ」
「はい」
私は隣で腰掛けるリナちゃんに、ありがとうと声を掛けた。だが彼女はアニメを見ているだけだ。
フィナンシェの効果は短かったなぁ……。
私はそそくさとその場から離れ、九条さんに続いて待機室へ入った。そこには監視用のモニターも設置されており、狭い部屋がなお狭くなっていた。なんとなくその狭さに緊張する。
九条さんはいつものように何も意識していないようでモニターの前に座り込んだ。
私が紙袋を置くと、彼は首を傾げる。
「食べてもらえませんでしたか」
「あ、いえ、食べてもらえました!これはどうやら嫌いなものだったみたいで。気に入ったお菓子もあったみたいで少しだけ答えてくれたんですけど、すぐ何も反応なくなっちゃって……」
私は先程のリナちゃんの様子を伝える。彼女が何かしらを見たようだが、それがどんなものかは答えてもらえなかった事も。
九条さんは腕を組んで考える。
「正直なところ、夜の怪奇についてはさほど難しくないと思うのですが、何と言っても娘の事が不可解ですね……怪奇と関係なく精神的な物の可能性が高いと思ってますが」
「やっぱり父親の影響ですかね?でも、話せなくなったのは引っ越してからなんですって。そう考えると父親が暴力振るったとかは考えにくいですよね」
「ふむ……」
九条さんは再び黙り込む。そしてしばらくして、ふいっと私に手を差し出した。
その大きな手のひらを見つめる。
「……?」
「ポッキーください」
「あ、はいはい」
それですね、それですか。彼はいつでもあれをかじっていないと本領発揮出来ないのかと疑っている。
私は大きな袋を漁りながら尋ねる。
「えーと普通のと苺、抹茶どれにします?」
「数種類あるところがまた素晴らしいですね」
「ええ私の仕事はポッキー管理なんで」
「苺ください」
否定しないのかい。そうむっとしながら荷物を漁る。
九条さんは思い出したように言う。
「あ、パンツを落とさないように」
「ちょっと黙ってもらえますか」
以前彼の前でパンツを落とす(落とすと言うのも語弊があるけれど)という失態をやらかしてから、時々こうやって話題に出してきやがる。からかってるつもりなのか?デリカシーのカケラもない。でもこの男の場合実は本当に心配して言ってたりして。
私は膨れながら彼にポッキーを差し出した。九条さんは素知らぬ顔で受け取り、早速かじる。
「九条さんもパンツぐらい持ってきたらどうですか」
「私下着つけないので」
「え!??」
「冗談です」
がくっと脱力する。ちょっと信じちゃうような冗談やめてほしい!九条さんならあり得ると思っちゃったじゃないか!
九条さんは真顔でポッキーを食べつつ言う。
「必要ならばコンビニでも買えますから。荷物を持つことが好きじゃないんです」
「は、はあ……」
「さて機器も設置終えましたし、一息ついたら」
「あ、はい!」
「寝ます」
キリッとしたところにそんな言葉を言われて、またしても私は脱力した。当の本人はどうしました、とばかりに私を見る。
「ね、寝るんですか……?」
「昼間は特に何も起こらないと証言がありますし、今夜は夜通し監視する羽目になりますよ。今のうちに寝ておかねば体が持ちません」
「……それもそうですね」
素直に納得した。寝るだなんて言われてびっくりしたけど、確かに夜はほとんど眠れない可能性が高いのだ。今のうちに寝ておいた方が賢明と言える。
そう考えてドキッとする。辺りを見渡せば、モニターや多くのおもちゃに場所を取られ、この部屋はお世辞にも開放感があるとは言えない。いや、むしろ狭い、物が多くて非常に狭く感じる。
……こんなところで九条さんと寝るの?
九条さんはポッキーをいくらかお腹に入れた後、満足げにふうと息を吐いて言う。
「黒島さんそこのベッド使ってください」
「えっ、そんな!」
「私基本どこでも寝れるので」
「わ、悪いですよ……!」
九条さんは上司だというのに、私だけがベッドをお借りするなんて申し訳ない。
慌てて遠慮する私に九条さんは言った。
「さすがの私も自分一人ベッドで寝るほど無神経ではありませんよ。
あなたは女性でしょう」
なんてことのない台詞なのに、私の心臓はギュンと握られた。
つい赤くなってしまいそうな顔を必死に鎮め、平然を装ってなんとか言った。
「ど、どうもそれはありがとうございます、では、せめて毛布下に敷いてください、体痛めちゃいます」
ベッドに乗ってあった毛布を掴んで彼に差し出す。九条さんはそれを無言で受け取ると、適当に床に広げごろんと横になってしまった。
彼の長い足がおもちゃ達に場所を取られ、窮屈そうに曲げられている。
私はそれを眺めた後、のそのそと動き側にあるベッドに登った。
そりゃ事務所内で一緒に寝た事はあったけど、こんなに狭い場所で寝るなんて。緊張しちゃうよ。寝顔見られないといいけど。
私と違って全く何も意識してなさそうな綺麗な寝顔を少しだけ憎らしく思いながら、私もベッドの上で寝そべった。
「め、滅相もないです!」
「あら、違ったのごめんなさいね」
「彼は上司ですから……」
あとドライヤーすら持ってなくて昼食をポッキーで済まそうとしたり白と黒の服しか持ってなくて気遣いも出来ない変人なんですよ!恋人なんて!
……と心の中で叫んでおく。
口の端についたお茶を指先で拭き、自分を落ち着かせていると岩田さんが言う。
「最初びっくりしましたけど、どっかの俳優でも来たのかと」
「あはは、顔はね……」
そう話していてふと、振り返ってリナちゃんを見る。彼女も将来絶対美人になる事間違いなしの顔面の持ち主だ。
「リナちゃんもモデルになれそうなくらい可愛いですよね!」
「ありがとうございます、別れた主人に似てるんですけど」
岩田さんが苦笑する。そう言えば、岩田さんにはあまり似ていないと思った。そうか、旦那さんに似ているのか。
失礼を覚悟で、私は聞いた。
「旦那さんから逃げるようにここに引っ越してこられたんですよね、離婚はまだということですか?」
「ええ、ちゃんと段階を踏むべきでしょうがそんな余裕もないくらいで……ほとぼりが冷めたら、弁護士さんとか相談に行くべきだとは分かってるんですけどね。なんせリナがこうなって……」
「そうですか……。引っ越してすぐですか?リナちゃんがこうなったの」
「ええ。ほんとすぐ」
「岩田さんがうなされるようになったのも、引っ越してすぐ?」
「ええ……」
彼女は困ったように目線を落とした。
「昼間は変わった事はない?」
「ないです。リナがおかしい事ぐらい」
「そうですか……」
摩訶不思議な現象とはそれぞれだ。霊たちにも思いや個性がそれぞれある。
ここにいる者は一体何を訴えたいのだろう。
岩田さんが心配そうにこちらを見た。
「あの、黒島さんもそう言うの感じるんですよね?」
「え?ええまあ……」
「どうですか、家に何かいますか?リナに何かいますか!?」
縋り付いてくるように言われ、少し仰反る。子供を心配する母親はみな必死なのだ。
「ええと、今のところは何も感じません。リナちゃんにも」
「そんな……」
「でも霊は最初は大人しくしてる事も多々ですから。とりあえず夜になってみませんと」
「はあ……」
がくりと項垂れる岩田さんを不憫に思い、何を声かけようかと迷っているところにリビングの扉が開かれた。
寒さからか、白い肌をより一層白くさせた九条さんが立っていた。
「準備が整いました」
車から機材を出し終えたらしい。私はお菓子がいくつか残った紙袋を持って立ち上がる。
九条さんは岩田さんに言う。
「寝室を録画しています、夜は隣の部屋で見守る形になります。何かあった場合部屋に入るかもしれません」
「はい、大丈夫です」
「洗面室なども見させてもらいましたが、特に今のところ変なものは感じません」
「はい……」
「夜になるのを待ちましょう。黒島さんも一旦こちらへ」
「はい」
私は隣で腰掛けるリナちゃんに、ありがとうと声を掛けた。だが彼女はアニメを見ているだけだ。
フィナンシェの効果は短かったなぁ……。
私はそそくさとその場から離れ、九条さんに続いて待機室へ入った。そこには監視用のモニターも設置されており、狭い部屋がなお狭くなっていた。なんとなくその狭さに緊張する。
九条さんはいつものように何も意識していないようでモニターの前に座り込んだ。
私が紙袋を置くと、彼は首を傾げる。
「食べてもらえませんでしたか」
「あ、いえ、食べてもらえました!これはどうやら嫌いなものだったみたいで。気に入ったお菓子もあったみたいで少しだけ答えてくれたんですけど、すぐ何も反応なくなっちゃって……」
私は先程のリナちゃんの様子を伝える。彼女が何かしらを見たようだが、それがどんなものかは答えてもらえなかった事も。
九条さんは腕を組んで考える。
「正直なところ、夜の怪奇についてはさほど難しくないと思うのですが、何と言っても娘の事が不可解ですね……怪奇と関係なく精神的な物の可能性が高いと思ってますが」
「やっぱり父親の影響ですかね?でも、話せなくなったのは引っ越してからなんですって。そう考えると父親が暴力振るったとかは考えにくいですよね」
「ふむ……」
九条さんは再び黙り込む。そしてしばらくして、ふいっと私に手を差し出した。
その大きな手のひらを見つめる。
「……?」
「ポッキーください」
「あ、はいはい」
それですね、それですか。彼はいつでもあれをかじっていないと本領発揮出来ないのかと疑っている。
私は大きな袋を漁りながら尋ねる。
「えーと普通のと苺、抹茶どれにします?」
「数種類あるところがまた素晴らしいですね」
「ええ私の仕事はポッキー管理なんで」
「苺ください」
否定しないのかい。そうむっとしながら荷物を漁る。
九条さんは思い出したように言う。
「あ、パンツを落とさないように」
「ちょっと黙ってもらえますか」
以前彼の前でパンツを落とす(落とすと言うのも語弊があるけれど)という失態をやらかしてから、時々こうやって話題に出してきやがる。からかってるつもりなのか?デリカシーのカケラもない。でもこの男の場合実は本当に心配して言ってたりして。
私は膨れながら彼にポッキーを差し出した。九条さんは素知らぬ顔で受け取り、早速かじる。
「九条さんもパンツぐらい持ってきたらどうですか」
「私下着つけないので」
「え!??」
「冗談です」
がくっと脱力する。ちょっと信じちゃうような冗談やめてほしい!九条さんならあり得ると思っちゃったじゃないか!
九条さんは真顔でポッキーを食べつつ言う。
「必要ならばコンビニでも買えますから。荷物を持つことが好きじゃないんです」
「は、はあ……」
「さて機器も設置終えましたし、一息ついたら」
「あ、はい!」
「寝ます」
キリッとしたところにそんな言葉を言われて、またしても私は脱力した。当の本人はどうしました、とばかりに私を見る。
「ね、寝るんですか……?」
「昼間は特に何も起こらないと証言がありますし、今夜は夜通し監視する羽目になりますよ。今のうちに寝ておかねば体が持ちません」
「……それもそうですね」
素直に納得した。寝るだなんて言われてびっくりしたけど、確かに夜はほとんど眠れない可能性が高いのだ。今のうちに寝ておいた方が賢明と言える。
そう考えてドキッとする。辺りを見渡せば、モニターや多くのおもちゃに場所を取られ、この部屋はお世辞にも開放感があるとは言えない。いや、むしろ狭い、物が多くて非常に狭く感じる。
……こんなところで九条さんと寝るの?
九条さんはポッキーをいくらかお腹に入れた後、満足げにふうと息を吐いて言う。
「黒島さんそこのベッド使ってください」
「えっ、そんな!」
「私基本どこでも寝れるので」
「わ、悪いですよ……!」
九条さんは上司だというのに、私だけがベッドをお借りするなんて申し訳ない。
慌てて遠慮する私に九条さんは言った。
「さすがの私も自分一人ベッドで寝るほど無神経ではありませんよ。
あなたは女性でしょう」
なんてことのない台詞なのに、私の心臓はギュンと握られた。
つい赤くなってしまいそうな顔を必死に鎮め、平然を装ってなんとか言った。
「ど、どうもそれはありがとうございます、では、せめて毛布下に敷いてください、体痛めちゃいます」
ベッドに乗ってあった毛布を掴んで彼に差し出す。九条さんはそれを無言で受け取ると、適当に床に広げごろんと横になってしまった。
彼の長い足がおもちゃ達に場所を取られ、窮屈そうに曲げられている。
私はそれを眺めた後、のそのそと動き側にあるベッドに登った。
そりゃ事務所内で一緒に寝た事はあったけど、こんなに狭い場所で寝るなんて。緊張しちゃうよ。寝顔見られないといいけど。
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