元負け組冒険者のセカンドライフ

こうじ

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セカンドライフ

意外な人物がやって来た。

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 俺がギルドを辞めてから1ヶ月が経過して生活のリズムが出来てきた。
 朝起きて畑仕事をして、空いた時間で空き家の修繕や空き地の整備をしている。
 まぁ、人が戻ってくる可能性は少ないが暇なのでやっている。
 週に1回はマール村の自由市場に参加している。
 評判は良く、出店すれば即完売。
 冒険者をやっていた頃よりは収入は良い。
 まぁ、無駄遣いする事も無いからお金は溜まる一方だ。
 で、今日も空き家の修繕をしていた。
「アウル、誰か来るよ。」
「誰って……、一人か?」
「うん、一人。騎士とかでは無いみたい……。」
「ていうか、ミュースそう言うのもわかるのか?」
「この土地に対して悪意があるかとかどんな人かは大体わかるよ。」
 流石は神様……。
 暫くして村の入り口に人が来ているのを俺の肉眼にも見えた。
「って、ギルド長っ!?」
「ん? もしかしてアウルか?」
 その人物は『金色の塔』のギルド長である『サマギア・リアーズ』だった。
「なんで、ギルド長がこの村に……?」
「いや、お前こそどうして……、てこの村はお前やレイラ達の生まれ故郷だったな。」
 まさか、こんな所で再会するとは思っていなかった。
 俺はこの一か月間にあった事を話した。
「なるほど……、辞めたのは聞いていたが、まさか精霊に懐かれているとはな。俺は国王から依頼を受けたんだよ。『精霊が発生したようだから調査と監視をしてほしい』てな。」
「早速王命が出たんですか?」
「いや、実は国王とは昔馴染みでな友人なんだよ。今回は個人的な依頼だよ。それに、もうギルド長じゃ無いしな。」
「は?」
「俺、ギルド長クビになったんだよ。今は副ギルド長だった『ジュード』がギルド長だ。」
「はああああぁぁぁぁっっっっ!?!?」
 俺は素っ頓狂な声をあげてしまった。
 この一か月で何があったんだっ!?

 
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