疎まれ魔女のハッピーエンド〜魔女に恋した猫は人間に転生後、自分の妻に魔女の面影を見る〜

毒島かすみ

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第一章

第8話 私の結婚相手

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 私は今世、人間に生まれ変わった事で私の人に生まれ変わりたいという願いは叶えられた。
 ただ、どういうわけか、私は前世での記憶を引き継いでいる。もちろん、私の前世が魔女だった事は極秘事項で、誰にも言っていない。
 もし、バレでもしたその時は『現在に甦りし魔女』として処刑は免れないだろうから。



 まぁ、そんな事はさて置き。
 私は今幸せの絶頂にいる。理由は前述にある通り、私の結婚だ。

 私の嫁ぎ先は王国屈指の名家であるエドワード公爵家。そして、私の夫となるのが嫡子にあたるヴィルドレット・エドワード様。

 聞くところによるとなんでも、類い稀なる剣の才能をお持ちのヴィルドレット様は剣聖に選出され、近衛騎士団長を務めているとか。更にそのお人柄も良くて、超が付くほどのイケメン。

 そんな御方だからこそ当然、色仕掛けやら何やらあらゆる手段を使って何としてもでもヴィルドレット様を振り向かせようとする上級貴族の令嬢が後を絶たなかった。
 その一方で「私なんかでは……」と、密かな恋心を胸に秘めるだけで尻込みして何も行動に起こせない下級貴族の令嬢も大勢いた。
 とにかく、ヴィルドレット様の存在は多くの貴族令嬢達を虜にし、私もまた、そんな麗しきヴィルドレット様の事を遠目から憧れる下級貴族の令嬢だった。

 そんな王国屈指のモテおとこであるヴィルドレット様だが、何故かその身に降り掛かろうとする色事からは逃げに逃げ続け、持ち掛けられるお見合いに対しても頑なに拒み続けた。
 そして仕舞いには「生涯未婚」を公言してしまう始末。

 それでも尚、我こそはと百戦錬磨を誇る見目麗しい令嬢達はヴィルドレット様へ挑み続けたが、結局誰一人としてその牙城を崩す者は居なかった。

 そんな、王国屈指の令嬢モテおんな達が全く通用しなかった難攻不落のヴィルドレット様が何故私のような下級貴族令嬢と婚約するに至ったのか――そこには私の父による執念の策略があったからだった。
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