634 / 1,083
連載
少年期[791]少なからず上がるテンション
しおりを挟む
「ふ、ふざけんな!! なんなんだよあれ!!!」
「雷のドラゴンがいるなんて、聞いてねぇぞ!!!!」
「い、嫌だ!! 死にたくねぇ!!!」
ようやく体はそこまで大きくなくとも、目の前で暴れているドラゴンが正真正銘のドラゴンだということに気が付き、怯え始める兵士や冒険者たち。
「戦争なのですから、逃げても無駄だと思いますが」
ラルは背を向ける敵たちに対して、容赦なく攻撃を仕掛ける。
鋭い爪で切り裂かれると、体はバラバラ。
強烈な尾による攻撃を受ければ、抉れるか骨ごと内臓がぐしゃり。
軽いブレスを食らえば、一点に集中しているので体に綺麗な穴ができてしまう。
主人であるゼルートは逃げて別の敵に向かう冒険者たちには攻撃していないが、ラルはそういったことは関係無しに、視界に移る敵国側の者たちをどんどん倒していく。
「どけぇぇぇええええ!!!! 俺が相手だ!!!!!」
「あら、嫌な雰囲気を放っていますね」
とはいえ、敵国の者たちも腰抜けばかりではなく、勝算があっての話だが……勇敢に挑む者もいた。
(実力的には……Bランクの冒険者、といったところでしょうか)
ラルに対して果敢に襲い掛かってきた男は騎士であり、若手ではあるがそれなりに有望な存在。
そして手には竜殺し……ドラゴンスレイヤーの効果が付与されたロングソードを持っている。
ドラゴンの中でもそれなりに上位の存在であるラルだが、自身を殺すのに最も適している武器に対しては、当然嫌悪感を感じる。
(弱くはないのでしょうけど、速さはゼルート様やルウナさんには全く及びませんね)
竜殺しの効果が付与された武器を持つ男がこちらに向かって来ていても、ラルはアレナへの援護を欠かさず行い……男が近づいてくるのを待った。
そして全力の斬撃をサラッと身を躱し、尾の先を心臓に突き刺す。
「ゴハっ!!??」
さすがにきっちり鎧を付けていることもあり、尾には魔力が纏われていた。
突き刺さった尾は心臓を抉り、そのまま体を突き抜けた。
「こんな武器は、こうです!!」
体から尾を抜き、零れ落ちそうなロングソードを尾で広い……全力で敵側に向かってぶん投げた。
尾だと思って油断してはならず、その力は余裕で人体を貫き……切り裂くことも出来る。
そんな力でぶん投げられたロングソードは止まることを知らず、タンクが大盾で止めるまで兵士や冒険者たちを貫き続けた。
「……アレナさん、随分と私たちに挑む敵が、減りましたね」
「そうね……どう考えても、ラルの力にビビってるわね」
「そうでしょうか? アレナさんの華麗な戦い方に恐れを抱いたのかもしれませんよ」
確かにラルの暴れっぷりは、敵側に大きな恐怖を与えた。
ただ……アレナもアレナで綺麗に敵の攻撃を全て躱し、サクッと首を跳ね飛ばすこともあれば……とりあえず動けないように足をズバッと斬っていく。
相手の武器を受け止めることもなく、躱してすれ違い際に斬り裂いてく。
それはそれで敵たちに強烈な恐怖を与えていた。
「ところで……あれは、そういうことよね」
「あれは……そうですね」
少なくはなったが、それでも勇気ある兵士や冒険者が二人に責め続けるが……二人はそれらを軽く対処しながら……上空にいる竜騎士に目を向けていた。
「私たちで潰しましょうか?」
「そうね……ふふ、それはワクワクするわね」
ラルはゼルートの従魔なので、基本的に乗ることはないが……相手が相手。
地上にはゼルートとゲイルのタッグと、ルウナとラームが思う存分暴れているので、戦力的には二人が抜けても問題はない。
「それでは、乗ってください」
更に体を大きくし、ラルの体は完全に子供ドラゴンとは思えないサイズに。
そしてアレナはルウナを信じて背を乗り……一気に地上から離れて上昇。
(これは……ふふ、やっぱり少なからずテンションが上がってしまうわね)
ラルは従魔としての力を存分に発揮し、いくら無茶に動いてもアレナが振り落とされない状態。
目の前にはワイバーンに跨る竜騎士が複数。
本当は今からオルディア王国側の竜騎士たちとぶつかり合うはずだったのだが……その前に雷竜帝の娘と元Aランクの冒険者が現れ……容赦なく襲い掛かる。
「雷のドラゴンがいるなんて、聞いてねぇぞ!!!!」
「い、嫌だ!! 死にたくねぇ!!!」
ようやく体はそこまで大きくなくとも、目の前で暴れているドラゴンが正真正銘のドラゴンだということに気が付き、怯え始める兵士や冒険者たち。
「戦争なのですから、逃げても無駄だと思いますが」
ラルは背を向ける敵たちに対して、容赦なく攻撃を仕掛ける。
鋭い爪で切り裂かれると、体はバラバラ。
強烈な尾による攻撃を受ければ、抉れるか骨ごと内臓がぐしゃり。
軽いブレスを食らえば、一点に集中しているので体に綺麗な穴ができてしまう。
主人であるゼルートは逃げて別の敵に向かう冒険者たちには攻撃していないが、ラルはそういったことは関係無しに、視界に移る敵国側の者たちをどんどん倒していく。
「どけぇぇぇええええ!!!! 俺が相手だ!!!!!」
「あら、嫌な雰囲気を放っていますね」
とはいえ、敵国の者たちも腰抜けばかりではなく、勝算があっての話だが……勇敢に挑む者もいた。
(実力的には……Bランクの冒険者、といったところでしょうか)
ラルに対して果敢に襲い掛かってきた男は騎士であり、若手ではあるがそれなりに有望な存在。
そして手には竜殺し……ドラゴンスレイヤーの効果が付与されたロングソードを持っている。
ドラゴンの中でもそれなりに上位の存在であるラルだが、自身を殺すのに最も適している武器に対しては、当然嫌悪感を感じる。
(弱くはないのでしょうけど、速さはゼルート様やルウナさんには全く及びませんね)
竜殺しの効果が付与された武器を持つ男がこちらに向かって来ていても、ラルはアレナへの援護を欠かさず行い……男が近づいてくるのを待った。
そして全力の斬撃をサラッと身を躱し、尾の先を心臓に突き刺す。
「ゴハっ!!??」
さすがにきっちり鎧を付けていることもあり、尾には魔力が纏われていた。
突き刺さった尾は心臓を抉り、そのまま体を突き抜けた。
「こんな武器は、こうです!!」
体から尾を抜き、零れ落ちそうなロングソードを尾で広い……全力で敵側に向かってぶん投げた。
尾だと思って油断してはならず、その力は余裕で人体を貫き……切り裂くことも出来る。
そんな力でぶん投げられたロングソードは止まることを知らず、タンクが大盾で止めるまで兵士や冒険者たちを貫き続けた。
「……アレナさん、随分と私たちに挑む敵が、減りましたね」
「そうね……どう考えても、ラルの力にビビってるわね」
「そうでしょうか? アレナさんの華麗な戦い方に恐れを抱いたのかもしれませんよ」
確かにラルの暴れっぷりは、敵側に大きな恐怖を与えた。
ただ……アレナもアレナで綺麗に敵の攻撃を全て躱し、サクッと首を跳ね飛ばすこともあれば……とりあえず動けないように足をズバッと斬っていく。
相手の武器を受け止めることもなく、躱してすれ違い際に斬り裂いてく。
それはそれで敵たちに強烈な恐怖を与えていた。
「ところで……あれは、そういうことよね」
「あれは……そうですね」
少なくはなったが、それでも勇気ある兵士や冒険者が二人に責め続けるが……二人はそれらを軽く対処しながら……上空にいる竜騎士に目を向けていた。
「私たちで潰しましょうか?」
「そうね……ふふ、それはワクワクするわね」
ラルはゼルートの従魔なので、基本的に乗ることはないが……相手が相手。
地上にはゼルートとゲイルのタッグと、ルウナとラームが思う存分暴れているので、戦力的には二人が抜けても問題はない。
「それでは、乗ってください」
更に体を大きくし、ラルの体は完全に子供ドラゴンとは思えないサイズに。
そしてアレナはルウナを信じて背を乗り……一気に地上から離れて上昇。
(これは……ふふ、やっぱり少なからずテンションが上がってしまうわね)
ラルは従魔としての力を存分に発揮し、いくら無茶に動いてもアレナが振り落とされない状態。
目の前にはワイバーンに跨る竜騎士が複数。
本当は今からオルディア王国側の竜騎士たちとぶつかり合うはずだったのだが……その前に雷竜帝の娘と元Aランクの冒険者が現れ……容赦なく襲い掛かる。
111
あなたにおすすめの小説
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。
敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。
結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。
だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。
「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」
謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。
少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。
これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。
【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。