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-マジで誰だ…?
シャコシャコと歯を磨きながら、俺は考える。
-昨夜、確かに仲間達といつものように酒を飲んだけど…記憶を無くすほどは飲まなかったぞ。
その時はあんな美人、いなかった。
ダイニングに顔を出すと、美人さんは相変わらずいて、グラスに牛乳を注いでいる。
「食べて」
美人さんの言葉に、顔を伺いながらソロソロと椅子に座ると両手を合わせた。
「……いただきます」
………朝食なんて何年ぶりだろ。
それも、人に用意してもらった朝食を食べるなんて………。
俺は久しぶりに食べる人が作ってくれた朝食(オマケに俺好みの味)に言葉もなく感動していた。
そしてつい、食べる事に夢中になりすぎて、目の前で同じように…というか、当然という顔をして朝食を食べている人物の存在をすっかり忘れていた。
「………ごちそうさま」
「あ、珈琲、飲むでしょ?」
-思い出したのは食事が終わった後、美人さんに珈琲をカップに入れてもらっている時だった。
「はい、珈琲」
………なんか、今更、聞けない雰囲気?
「…あ、ありがとう…ございます?」
「やだな~、何、敬語なんか使ってんの」
名前も知らない美人さんは笑って俺の肩をバシバシと叩く。
………何気に痛いんですけど。
「………あ、もうすぐ青枝が来る時間じゃない?……用意しなくて大丈夫?」
時計を見ながらの美人さんの言葉に、俺も時計を見ると確かに、もうすぐ舞が迎えに来る時間。
………っていうか、舞の事も知っているのか?
俺が吃驚して美人さんの顔を見たのと、部屋のチャイムの音が聞こえたのは同時だった。
「……噂をすれば何とやらだな、青枝じゃない?……俺が出るから用意しろよ」
「……ああ、うん………」
……………って…………………………俺?
…………………………俺!?
………って、男!?
-俺は舞を出迎えに行った男性が舞と一緒に戻ってくるまで呆然とその場所に突っ立ったまま、動く事ができなかった。
………あまりのショックに俺の頭の中は真っ白になってしまった………。
シャコシャコと歯を磨きながら、俺は考える。
-昨夜、確かに仲間達といつものように酒を飲んだけど…記憶を無くすほどは飲まなかったぞ。
その時はあんな美人、いなかった。
ダイニングに顔を出すと、美人さんは相変わらずいて、グラスに牛乳を注いでいる。
「食べて」
美人さんの言葉に、顔を伺いながらソロソロと椅子に座ると両手を合わせた。
「……いただきます」
………朝食なんて何年ぶりだろ。
それも、人に用意してもらった朝食を食べるなんて………。
俺は久しぶりに食べる人が作ってくれた朝食(オマケに俺好みの味)に言葉もなく感動していた。
そしてつい、食べる事に夢中になりすぎて、目の前で同じように…というか、当然という顔をして朝食を食べている人物の存在をすっかり忘れていた。
「………ごちそうさま」
「あ、珈琲、飲むでしょ?」
-思い出したのは食事が終わった後、美人さんに珈琲をカップに入れてもらっている時だった。
「はい、珈琲」
………なんか、今更、聞けない雰囲気?
「…あ、ありがとう…ございます?」
「やだな~、何、敬語なんか使ってんの」
名前も知らない美人さんは笑って俺の肩をバシバシと叩く。
………何気に痛いんですけど。
「………あ、もうすぐ青枝が来る時間じゃない?……用意しなくて大丈夫?」
時計を見ながらの美人さんの言葉に、俺も時計を見ると確かに、もうすぐ舞が迎えに来る時間。
………っていうか、舞の事も知っているのか?
俺が吃驚して美人さんの顔を見たのと、部屋のチャイムの音が聞こえたのは同時だった。
「……噂をすれば何とやらだな、青枝じゃない?……俺が出るから用意しろよ」
「……ああ、うん………」
……………って…………………………俺?
…………………………俺!?
………って、男!?
-俺は舞を出迎えに行った男性が舞と一緒に戻ってくるまで呆然とその場所に突っ立ったまま、動く事ができなかった。
………あまりのショックに俺の頭の中は真っ白になってしまった………。
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