僕が玩具になった理由

Me-ya

文字の大きさ
5 / 195
ずれてゆくこわれてゆく-優紀の章-

4

しおりを挟む
「大丈夫だよ。この事は生徒会の役員しか知らないから…あ、それとキミね」

「ああ…生徒会の役員の皆さんは熱烈な会長の信奉者ですからね」

「…ふふ…よく知っているじゃない…で、どうする?」

「…そうですね…俺も生徒会の皆さんに目をつけられるのはご免ですし…セフレとしてなら…但し、会長に呼ばれても気が向けば行きますけど、気が向かなければ行きませんから。それさえ覚えておいてくれれば」

「本当に?よかった…後悔はさせないよ…大丈夫、ボクに夢中になるようにしてあげる」

…濡れた音と衣擦れの音。

「…今、ここで?」

「いいじゃない…今、ここには誰も居ないし…この後も誰も来ないよ…」

「…なるほど…流石、会長。生徒会の役員を見張りにするなんて…会長しかできない事ですね」

「ふふ…そうでしょ」

衣擦れの音とクスクス笑い。

…僕は出て行く機会を完全に逸してしまった…。

だが、すぐに。

「…ちょっと待った。会長、あんた、まさか、俺を抱くつもりですか?」

珍しく、眞司の焦った声が聞こえる。

「うん、勿論…だって、ボクが抱かれるなんてあり得ないでしょ…それに…キミ、以外と抱かれる方が似合ってそうだし…」

「止めて下さい。趣味悪い…そういう事なら、この話はなかった事に…」

「どうして?ボク、こう見えて上手いよ?絶対、気持ちよくしてあげるから…それに気になるんだ…抱かれたキミがどんな風に乱れるのか…」

「…本当、悪趣味ですね…でも残念ながら、俺は誰にも抱かれるつもりはないんです。それに…」

ダンッと何かが倒れる音がした。

「そんな事を言って、本当に俺を満足させる事ができるんですか?」

「…試してみる?」

少し上擦った会長の声。

「…断っておきますが、俺、女性には優しいですけど男性には手加減しませんよ?後で後悔しても知りませんから」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

処理中です...