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ずれてゆくこわれてゆく-優紀の章-
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-保は約束を守ってくれた。
眞司は約束の1ヶ月が経たない内に保から解放された理由を知らない。
………考えないようにしているのかもしれない……。
あの日の出来事は眞司の記憶からは消えてなくなっているみたいだ。
でも、それでいいと思っている。
眞司は覚えてなくていい。
眞司は帰ってきて2日間は部屋に隠っていたが、3日目からは昼間だけ外に出て行くようになった。
理由は分かっている。
どこへ行ってるのかも知っている。
雅樹の所へ、雅樹に会いに行っている。
でも、夜は必ず帰ってくる。
泊まってくる事はない。
僕は何も言わない。
眞司も何も言わない。
前みたいに僕を誰かに抱かす事もしない。
僕が裸になる事がないから、僕の胸に付けられているピアスに気付く事もない。
僕は前と変わらず眞司の帰りを待っている。
ただ、僕は部屋にあった自分の私物を少しづつ処分している。
保の所へ持っていく物などなにもない。
これからの僕には必要のない物ばかりだから。
部屋から僕の物がなくなっていく。
眞司はそれに気付かない。
眞司は今、自分の事しか考えられなくなっているから。
そして僕は眞司の言葉を待っている。
眞司は約束の1ヶ月が経たない内に保から解放された理由を知らない。
………考えないようにしているのかもしれない……。
あの日の出来事は眞司の記憶からは消えてなくなっているみたいだ。
でも、それでいいと思っている。
眞司は覚えてなくていい。
眞司は帰ってきて2日間は部屋に隠っていたが、3日目からは昼間だけ外に出て行くようになった。
理由は分かっている。
どこへ行ってるのかも知っている。
雅樹の所へ、雅樹に会いに行っている。
でも、夜は必ず帰ってくる。
泊まってくる事はない。
僕は何も言わない。
眞司も何も言わない。
前みたいに僕を誰かに抱かす事もしない。
僕が裸になる事がないから、僕の胸に付けられているピアスに気付く事もない。
僕は前と変わらず眞司の帰りを待っている。
ただ、僕は部屋にあった自分の私物を少しづつ処分している。
保の所へ持っていく物などなにもない。
これからの僕には必要のない物ばかりだから。
部屋から僕の物がなくなっていく。
眞司はそれに気付かない。
眞司は今、自分の事しか考えられなくなっているから。
そして僕は眞司の言葉を待っている。
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