暗い水の中を壊して逃げていく

Me-ya

文字の大きさ
3 / 48
第1章 昨日までの日常、モノトーンのふたり

3

しおりを挟む
入学した高校が全寮制で彰と同室になった事は運命だ。

やっぱり、俺と彰は結ばれる運命なんだとそう思った。

だから、俺は同室になったその夜をふたりの初夜に選んだ。

産まれたばかりの姿になったふたりはその夜、ひとつになる………はず………だった。

なのに。

-結局、初Hは失敗に終わった。

漫画なんかだとけっこうすんなり入ってすぐあんあん感じ始めるのに、実際は感じるどころか、入れるのも大変。

ふたりで汗だくになりながら、必死でああでもない、こうでもないと体位を変えて………。

結局。

やっている内に時間が経ち、俺のものが萎えてきて終わり。

やっぱり頭で理解している事と実際にするとなると勝手が違うみたいで…お互い痛い思いをしただけだった。

だが、俺達は諦めない。

絶対、結ばれるんだと思いながら日夜、場数をこなしていく内に段々とやり方を分かってきて………。

初めて結ばれた時は感動ものだった。

天にも昇るほどの気持ち良さ。

あまりの気持ち良さに一瞬でイってしまうくらい。

でも、やはり彰には少し負担が大きすぎたらしく。

我に返った時には彰はぐったり、失神していた。

そして、彰の下半身には血が………。

そういえば、俺が何度も激しく腰を使い、高みに昇りつめている時、微かに彰の悲鳴、やめてと哀願する声が聞こえたような気がしたけど…。

あまりの気持ち良さに彰の事を忘れてガツガツしすぎた事を後悔した。

(……ごめんな……次は絶対、こんな事はしない…彰も気持ち良くしてやるから………)

そう。

ふたり一緒に気持ち良くなろう。

そう決めた。

そして、次の日からふたりで気持ち良くなるように努力した。

そのかいあってか、徐々に、お互い感じるようになってきていた。

やっぱり1人でスルより、2人でスル方が気持ちいい。

となると、やりたい盛りという事もあり、俺の頭の中はその事ばかり。

彰にはせめてゴムを付けてくれと言われていたが、つい、いつも忘れてしまう。

いつも、後で彰に注意される。

後が大変だというけど、何が大変なのか俺はいまいちピンとこない。

気持ちいいのもあり、毎回ゴムを忘れて、つい、中出しをしてしまう。

その度、彰は半泣きの顔をしてバスルームに駆け込む。

1回、好奇心に駆られてバスルームを覗くなどいわれていたのを無視して覗いた事がある。

…その彰の姿にムラムラきてしまって彰を襲ってしまい、事が終わった後、彰に本気で怒られた。

普段、温厚な彰は怒らない。

初めてHしようとして失敗した時も、俺より痛い思いをしたはずなのにHに失敗して落ち込んでいた俺を慰めてくれた。

そして何度も挑戦する俺を、彰は何も言わず受け入れて付き合ってくれた。

初めて彰と身体を繋げる事に成功し、有頂天になった俺が無茶をした時だって、何も言わなかった。

その温厚な彰が本気で怒ったのを見たのは、後にも先にもあれが初めてだった。

それから以降は、たまにゴムをするのを忘れて彰に注意されたが、バスルームだけは絶対、覗かないと心に誓った。

-俺は幸せの絶頂だった。

これからも、このまま幸せが続いていくと思っていた。

高校も大学も社会に出てもずっと…ずっと彰と一緒だと思っていた。

そう。

一緒に居れるはずだったんだ。

彰と。

アイツさえ俺の前に現れなければ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

寂しいを分け与えた

こじらせた処女
BL
 いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。  昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

オム・ファタールと無いものねだり

狗空堂
BL
この世の全てが手に入る者たちが、永遠に手に入れられないたった一つのものの話。 前野の血を引く人間は、人を良くも悪くもぐちゃぐちゃにする。その血の呪いのせいで、後田宗介の主人兼親友である前野篤志はトラブルに巻き込まれてばかり。 この度編入した金持ち全寮制の男子校では、学園を牽引する眉目秀麗で優秀な生徒ばかり惹きつけて学内風紀を乱す日々。どうやら篤志の一挙手一投足は『大衆に求められすぎる』天才たちの心に刺さって抜けないらしい。 天才たちは蟻の如く篤志に群がるし、それを快く思わない天才たちのファンからはやっかみを買うし、でも主人は毎日能天気だし。 そんな主人を全てのものから護る為、今日も宗介は全方向に噛み付きながら学生生活を奔走する。 これは、天才の影に隠れたとるに足らない凡人が、凡人なりに走り続けて少しずつ認められ愛されていく話。 2025.10.30 第13回BL大賞に参加しています。応援していただけると嬉しいです。 ※王道学園の脇役受け。 ※主人公は従者の方です。 ※序盤は主人の方が大勢に好かれています。 ※嫌われ(?)→愛されですが、全員が従者を愛すわけではありません。 ※呪いとかが平然と存在しているので若干ファンタジーです。 ※pixivでも掲載しています。 色々と初めてなので、至らぬ点がありましたらご指摘いただけますと幸いです。 いいねやコメントは頂けましたら嬉しくて踊ります。

幼馴染がいじめるのは俺だ!

むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに... 「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」 「はっ...ぁ??」 好きな奴って俺じゃないの___!? ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子 ーーーーーー 主人公 いじめられっ子 小鳥遊洸人 タカナシ ヒロト 小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。 姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。 高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、 脳破壊。 千透星への恋心を自覚する。 幼馴染 いじめっ子 神宮寺 千透星 ジングウジ チトセ 小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。 美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている) 転校生の須藤千尋が初恋である

隣の席のイケメンに懐かれた

しょうがやき
BL
隣の席のイケメンに懐かれた平凡男子の話

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

処理中です...