42 / 48
no more friends
9
しおりを挟む
-ソレを見た時、僕は心の中で狂喜乱舞した。
大学へ進学してからは僕も毎日、樹生に電話をするようにしていた。
といっても、毎晩のように樹生から電話がかかってきていたから僕からかける事はほとんどなかったけど。
それでも、たまに電話がかかって来ない日もあったりしたから、そんな日は僕から樹生に電話をした。
樹生の様子を探る為に。
別々のアパートに住む事になった時、樹生は僕に自分の部屋の合鍵を強引に押し付け、代わりに僕の部屋の合鍵を無理矢理奪った。
別に見られて困るような物は何もないけど、樹生には部屋に来てもらいたくない。
仮とはいえ、樹生に僕のテリトリーの中には入ってもらいたくなかった。
だから毎晩、電話をかけて様子を窺う。
そして樹生が僕の部屋に来そうな様子を見せると、僕が樹生の部屋に行くようにした。
-その場面を見た日も、樹生の部屋に行く約束をしていた日だった。
本当は夕方、樹生の部屋に行くつもりでいたが治朗がその日の昼間、樹生の部屋に行ったらしいとの話を聞いて急遽、僕も樹生の部屋に行くことにしたのだ。
(樹生と治朗のXXXな場面を押さえる事ができるかもしれない)
今までも何回か樹生と治朗がシている場面を見たが、どれもこれもいまいち。
なかなか僕が思うような、徹底的な場面はなかった。
大学へ進学しても、樹生と治朗の関係は続いていて、樹生が僕に電話をしてこない時は大体、治朗と一緒にいる時だった。
狙った男性が自分のものになると途端に興味がなくなり、捨てる治朗にしては珍しく樹生とは長く続いている。
それは多分、樹生の全てが治朗のものになってないから。
治朗は狙った男性の身体も心も自分のものにしないと気がすまない。
そして、自分のものになった男性を玩具にして飽きた後、捨てる時、その男性が泣き喚いて自分の足元に縋りついてくる時がぞくぞくする程、楽しいらしい。
それまで治朗は樹生を手放さないだろう。
-唯一の例外は、惠だけ。
僕は惠の人形みたいに整った顔を思い出す。
(………そうだ、絶対に逃げ切ってやる)
-樹生のアパートの前、買い物帰りだろう樹生の後ろ姿を見付けた。
柱の陰に隠れて見ていると、樹生の部屋から治朗が顔を出し、買い物袋を持って驚いている樹生の手首を掴み、部屋の中へ引っ張り込んでいる場面を目にした。
僕は焦る気持ちを抑え、その場で惠に電話をかけた。
もしかしたら、今日がその日かもしれないと。
足音に気をつけてアパートの階段を上がり、2人がいるはずの部屋の前に立つ。
深呼吸をして気持ちを落ち着けると、那都希樹生と名札の書いてある部屋のドアノブをゆっくり回す。
大学へ進学してからは僕も毎日、樹生に電話をするようにしていた。
といっても、毎晩のように樹生から電話がかかってきていたから僕からかける事はほとんどなかったけど。
それでも、たまに電話がかかって来ない日もあったりしたから、そんな日は僕から樹生に電話をした。
樹生の様子を探る為に。
別々のアパートに住む事になった時、樹生は僕に自分の部屋の合鍵を強引に押し付け、代わりに僕の部屋の合鍵を無理矢理奪った。
別に見られて困るような物は何もないけど、樹生には部屋に来てもらいたくない。
仮とはいえ、樹生に僕のテリトリーの中には入ってもらいたくなかった。
だから毎晩、電話をかけて様子を窺う。
そして樹生が僕の部屋に来そうな様子を見せると、僕が樹生の部屋に行くようにした。
-その場面を見た日も、樹生の部屋に行く約束をしていた日だった。
本当は夕方、樹生の部屋に行くつもりでいたが治朗がその日の昼間、樹生の部屋に行ったらしいとの話を聞いて急遽、僕も樹生の部屋に行くことにしたのだ。
(樹生と治朗のXXXな場面を押さえる事ができるかもしれない)
今までも何回か樹生と治朗がシている場面を見たが、どれもこれもいまいち。
なかなか僕が思うような、徹底的な場面はなかった。
大学へ進学しても、樹生と治朗の関係は続いていて、樹生が僕に電話をしてこない時は大体、治朗と一緒にいる時だった。
狙った男性が自分のものになると途端に興味がなくなり、捨てる治朗にしては珍しく樹生とは長く続いている。
それは多分、樹生の全てが治朗のものになってないから。
治朗は狙った男性の身体も心も自分のものにしないと気がすまない。
そして、自分のものになった男性を玩具にして飽きた後、捨てる時、その男性が泣き喚いて自分の足元に縋りついてくる時がぞくぞくする程、楽しいらしい。
それまで治朗は樹生を手放さないだろう。
-唯一の例外は、惠だけ。
僕は惠の人形みたいに整った顔を思い出す。
(………そうだ、絶対に逃げ切ってやる)
-樹生のアパートの前、買い物帰りだろう樹生の後ろ姿を見付けた。
柱の陰に隠れて見ていると、樹生の部屋から治朗が顔を出し、買い物袋を持って驚いている樹生の手首を掴み、部屋の中へ引っ張り込んでいる場面を目にした。
僕は焦る気持ちを抑え、その場で惠に電話をかけた。
もしかしたら、今日がその日かもしれないと。
足音に気をつけてアパートの階段を上がり、2人がいるはずの部屋の前に立つ。
深呼吸をして気持ちを落ち着けると、那都希樹生と名札の書いてある部屋のドアノブをゆっくり回す。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
百合豚、男子校に入る。
揺
BL
百合をこよなく愛する男子高校生・眞辺恵。
母の歪んだ価値観により共学への進学を断たれ、彼が入学させられたのは――
男同士の恋愛が“文化”として成立している、全寮制男子校《私立瑞嶺学園》だった。
この学園では、生徒会長は「抱かれたいランキング」で選ばれ、美貌こそが正義とされる世界。
それでも眞辺は決意する。
生徒会長になり、この学校を“共学”に変え、間近で百合を拝むことを。
立ちはだかるのは、顔面至上主義の学園制度、性に奔放すぎるイケメンな幼馴染、そして彼らに憧れ恋をする生徒たち。
さらに何故か、学園の人気者たちに次々と目をつけられてしまい――。
百合を拝むため男子校を変えようとする異端者が、歪んだ王道学園を改革する物語。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である
ビッチです!誤解しないでください!
モカ
BL
男好きのビッチと噂される主人公 西宮晃
「ほら、あいつだろ?あの例のやつ」
「あれな、頼めば誰とでも寝るってやつだろ?あんな平凡なやつによく勃つよな笑」
「大丈夫か?あんな噂気にするな」
「晃ほど清純な男はいないというのに」
「お前に嫉妬してあんな下らない噂を流すなんてな」
噂じゃなくて事実ですけど!!!??
俺がくそビッチという噂(真実)に怒るイケメン達、なぜか噂を流して俺を貶めてると勘違いされてる転校生……
魔性の男で申し訳ない笑
めちゃくちゃスロー更新になりますが、完結させたいと思っているので、気長にお待ちいただけると嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる