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銀河系アルギア帝国、辺境惑星コダカーラ。帝国科学技術の恩恵から取り残された惑星である。
それというのも、コダカーラは、ファンタジー的魔物が跋扈(ばっこ)する、人類にとっては非情・過酷な環境だった。
それゆえ、帝国の辺境惑星開拓史の中でも、未曽有(みぞう)の人的被害がもたらされた。帝国首脳はこう判断した。
「あの星の開拓はムリ!
割に合わない」
なにせ、その星の魔物には、科学的物理兵器が、なぜだか一切通用しないのだ。ちょうどいくつかの星に存在するダンジョンのように。つまり、惑星全体が一種のダンジョンなのだ。
開拓団の生き残りは、全員撤退したことにされていた。
ところが、残った、というか、コダカーラに残された人類が、五百人弱存在した。一万人の開拓団の中で5パーセント程度が、その環境にある程度適合する資質を持っていたのだ。すなわち、高い魔力と戦闘力を持った存在。
開拓団団長という貧乏くじをひいたのは、おちこぼれ高位貴族だった。帝国からの帰還命令を受け、超悪いことを考えた。
あのクソ生意気なやつら、置いていっちゃえ!
つお~いあいつらなら、この星でも生き残れるんじゃね?
元冒険者の生き残りが五百人。全部で五千人も死んだのだから、五百人ぐらい死亡者数が増えても、どうってことない。
どうせ俺は、一生うだつが上がらない。コダカーラ開拓計画は大失敗だったのだから。
団長は急遽反抗的団員を一つにまとめた。そして長期の遠征命令を下したのだ。
もちろん「反抗的」というのは、団長個人の感想です。実戦経験が豊富な彼らは、無能な団長に建設的な意見を具申しただけなのだ。
団長は遠征部隊が出発した三日後、すべての宇宙船と残りの団員を率い、帝国母星に引き上げた。
母星に帰還した団長が、遠征隊全滅と報告したのは、言うまでもない。彼らには宇宙船や星間通信手段はない。つまり、その悪行(あくぎょう)はバレっこないと高をくくっていた。
団長が計算外だったのは、処刑されたことだった。その無謀な遠征作戦命令を下した責任を問われたのだ。
団長は家族のため、黙って処刑を受けるしかなかった。あの悪行が帝国中枢にバレたら、家族の命まで危ない。
それというのも、コダカーラは、ファンタジー的魔物が跋扈(ばっこ)する、人類にとっては非情・過酷な環境だった。
それゆえ、帝国の辺境惑星開拓史の中でも、未曽有(みぞう)の人的被害がもたらされた。帝国首脳はこう判断した。
「あの星の開拓はムリ!
割に合わない」
なにせ、その星の魔物には、科学的物理兵器が、なぜだか一切通用しないのだ。ちょうどいくつかの星に存在するダンジョンのように。つまり、惑星全体が一種のダンジョンなのだ。
開拓団の生き残りは、全員撤退したことにされていた。
ところが、残った、というか、コダカーラに残された人類が、五百人弱存在した。一万人の開拓団の中で5パーセント程度が、その環境にある程度適合する資質を持っていたのだ。すなわち、高い魔力と戦闘力を持った存在。
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どうせ俺は、一生うだつが上がらない。コダカーラ開拓計画は大失敗だったのだから。
団長は急遽反抗的団員を一つにまとめた。そして長期の遠征命令を下したのだ。
もちろん「反抗的」というのは、団長個人の感想です。実戦経験が豊富な彼らは、無能な団長に建設的な意見を具申しただけなのだ。
団長は遠征部隊が出発した三日後、すべての宇宙船と残りの団員を率い、帝国母星に引き上げた。
母星に帰還した団長が、遠征隊全滅と報告したのは、言うまでもない。彼らには宇宙船や星間通信手段はない。つまり、その悪行(あくぎょう)はバレっこないと高をくくっていた。
団長が計算外だったのは、処刑されたことだった。その無謀な遠征作戦命令を下した責任を問われたのだ。
団長は家族のため、黙って処刑を受けるしかなかった。あの悪行が帝国中枢にバレたら、家族の命まで危ない。
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