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11 重要な相談
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翌朝ルラはエレンに伝書鳩を飛ばした。
内容は『重要な相談がある。できれば今日にでもウチへ来てほしい』だった。
エレンは『諾』の伝書鳩をすぐ返し、一時間後にルラを訪ねた。
ルラとエレンの館は近い。治安のよい両家の付近は、エレンほどの魔法が使えるなら、警護の者も必要ない。
「で、重要な相談ってなんなの?」
エレンは早速そう切り出した。ルラと同じように金髪碧眼を持つ彼女は、ルラよりはるかに肉感的な体を持っている。
俗にいえば、ボン・キュッ・ボン。知性が勝ち、整い過ぎる見た目から、ルラは冷たい印象を与えるが、エレンは万人受けする美貌の持ち主だ。
髪は金髪。目は青。イスタルト王家の濃い血を引いている特徴だ。父親のオスカルト・ダイニー侯爵は、三大貴族の一人。イスタルト王国の経済的実権を牛耳っている。
「一つはルマンダから得た情報なんだけど、魔導戦士や魔法戦士たちの集会が、目立って増えてるそうなの。
貴族出身以外の近衛兵も含めて。
ルマンダはお父様に報告したんだけど、下手に動けば助長することになる。
今しばらく状況を見守ろうということらしい。
貴族が大きな動きを見せたら、かえってまずいという意見もわかる。どう思う?」
ルラはエレンに振る。
「つまり、クーデター?
確かに大きく動くのは、まずいだろうね。
慎重派を急進派に変えかねない」
そう答えてエレンは考え込んだ。
「あってはならないことだけど、あり得る話だ。軍がそろって反旗を翻せば、貴族側に勝算はない。
私兵も何割かは味方するかもしれないけど、情勢が悪くなればこちらに刃を向けそう」
エレンは深刻な表情で応える。
「大魔導師クラスの戦士が、十人程度いたらどうなると思う?」
「いい勝負でしょうね。大型のせん滅魔法を使ったら、一挙に敵の数を減らせる。
その場合は王城外で戦うよう、相手に持ちかけることが必要だ。
敵としても、王城内はできるだけ無傷で置いておきたいはず。
交渉に乗る可能性は高い。
だけど、現役の大魔導師はポナン様だけだよ。
ないものねだりはできないでしょ?」
「私は切り札を手に入れたの。
軍に気づかれない程度の人数で、大魔導師クラスの軍団を、密かに組織できる方法があるといえば?」
「そんなことが可能なの!
そりゃ、あなたなら百歳程度でも、大魔導師になれるかもしれない。
私には絶対無理だと断言できる」
「切り札を手に入れたと言ったでしょ?
私の魔力量、量ってみて」
ルラは髪を両手でかきわけ、おでこを広げた。
「いいけど……」
エレンは、おでこをルラにくっつけた。
女どうしながら、ときめくのはどうしようもない。エレンにとっても、ルラは一種特別な存在だった。
「どうやったの! 前の倍はあるじゃない!」
エレンは興奮して叫んだ。額が熱い。以前はこれほどではなかった。
「そんなに? そうか、やっぱり中に出してもらったら、パワーアップするのか」
ルラは自分の気持ちをふっ切るため、ゆうべ俊也に抱いてもらった。しかも中出しを要求して。
ただし、万一今妊娠したらまずいので、混浴時に相談した。終わった後、ナイト2は局部的「清浄」魔法を使って避妊してくれた。
俊也は「そんなこともできるのかよ!」と悔しがっていた。ルマンダとの初体験が外出しだったから。
まあ、あの巨乳に挟んで発射したのは、それはそれで強烈だったが。
ちなみに、このイスタルトで避妊は、庶民の間にも広く普及している。
猫又の「清浄魔法」と全く違うが、経済的に余裕がない庶民男子は、無料で「子だね遮断」魔法を、診療所の治療魔法士に、かけてもらうことが可能なのだ。
「わけわかんないこと言ってないで教えて!」
じれたエレンは、ルラに詰め寄る。
「教える前に約束して。この秘密は私とあなたが認めた女性以外には、絶対話さない。いい?」
「もちろん。下手したら貴族は皆殺しにされる」
エレンは真剣な目で応えた。
「もう一つ。この方法を使う場合、うれしい試練があるの」
「うれしい試練?」
意味がわからん。試練といえば、苦しいに決まっている。
「最初はびびったけど、慣れたら嬉しいものなの。
超気持ち良かった。
はっきり言えば、セックスすること。
紹介する。
私のベッドで寝ているのはナイトという名前。
ただの猫ではない。人間に変身する。
しかも、その猫は膨大な妖力を持っている。
詳しい事情は後で話す。
とりあえず、ナイトの鼻にあなたの鼻をくっつけて。
ナイトは服を着てない。素っ裸の男性になるから、びっくりして大声は出さないで」
エレンは半信半疑ながらも、ルラのベッドに歩み寄った。ハンサム猫ではないが、ブチャ系の猫でもない。
フフフ、幸せそうな顔しちゃって。癒される~! エレンは猫の鼻に鼻をくっつけた。
「きゃっ!」
悲鳴を上げそうになったが、エレンは口を押さえた。黄色がかった肌と、黒眼黒髪の男が、まだ眠そうな目で起き上がった。
「やあ、君もきれいだね。俺、俊也っていいます。
今後ともよろしくできたら嬉しいです、って裸だ。
失礼しました!」
俊也は慌ててかけ布団で体を隠した。
「要するに、この人とセックスすればいいの?
中に出してもらうって、やっぱりそういうこと?」
「そういうこと。どうする?」
ルラはニヤニヤしながら応えた。
「態度保留。詳しい話、聞かせて」
頭の中が真っ白になったエレンは、ルラに振る。
ルラは転移魔法の実験から詳しく話した。
内容は『重要な相談がある。できれば今日にでもウチへ来てほしい』だった。
エレンは『諾』の伝書鳩をすぐ返し、一時間後にルラを訪ねた。
ルラとエレンの館は近い。治安のよい両家の付近は、エレンほどの魔法が使えるなら、警護の者も必要ない。
「で、重要な相談ってなんなの?」
エレンは早速そう切り出した。ルラと同じように金髪碧眼を持つ彼女は、ルラよりはるかに肉感的な体を持っている。
俗にいえば、ボン・キュッ・ボン。知性が勝ち、整い過ぎる見た目から、ルラは冷たい印象を与えるが、エレンは万人受けする美貌の持ち主だ。
髪は金髪。目は青。イスタルト王家の濃い血を引いている特徴だ。父親のオスカルト・ダイニー侯爵は、三大貴族の一人。イスタルト王国の経済的実権を牛耳っている。
「一つはルマンダから得た情報なんだけど、魔導戦士や魔法戦士たちの集会が、目立って増えてるそうなの。
貴族出身以外の近衛兵も含めて。
ルマンダはお父様に報告したんだけど、下手に動けば助長することになる。
今しばらく状況を見守ろうということらしい。
貴族が大きな動きを見せたら、かえってまずいという意見もわかる。どう思う?」
ルラはエレンに振る。
「つまり、クーデター?
確かに大きく動くのは、まずいだろうね。
慎重派を急進派に変えかねない」
そう答えてエレンは考え込んだ。
「あってはならないことだけど、あり得る話だ。軍がそろって反旗を翻せば、貴族側に勝算はない。
私兵も何割かは味方するかもしれないけど、情勢が悪くなればこちらに刃を向けそう」
エレンは深刻な表情で応える。
「大魔導師クラスの戦士が、十人程度いたらどうなると思う?」
「いい勝負でしょうね。大型のせん滅魔法を使ったら、一挙に敵の数を減らせる。
その場合は王城外で戦うよう、相手に持ちかけることが必要だ。
敵としても、王城内はできるだけ無傷で置いておきたいはず。
交渉に乗る可能性は高い。
だけど、現役の大魔導師はポナン様だけだよ。
ないものねだりはできないでしょ?」
「私は切り札を手に入れたの。
軍に気づかれない程度の人数で、大魔導師クラスの軍団を、密かに組織できる方法があるといえば?」
「そんなことが可能なの!
そりゃ、あなたなら百歳程度でも、大魔導師になれるかもしれない。
私には絶対無理だと断言できる」
「切り札を手に入れたと言ったでしょ?
私の魔力量、量ってみて」
ルラは髪を両手でかきわけ、おでこを広げた。
「いいけど……」
エレンは、おでこをルラにくっつけた。
女どうしながら、ときめくのはどうしようもない。エレンにとっても、ルラは一種特別な存在だった。
「どうやったの! 前の倍はあるじゃない!」
エレンは興奮して叫んだ。額が熱い。以前はこれほどではなかった。
「そんなに? そうか、やっぱり中に出してもらったら、パワーアップするのか」
ルラは自分の気持ちをふっ切るため、ゆうべ俊也に抱いてもらった。しかも中出しを要求して。
ただし、万一今妊娠したらまずいので、混浴時に相談した。終わった後、ナイト2は局部的「清浄」魔法を使って避妊してくれた。
俊也は「そんなこともできるのかよ!」と悔しがっていた。ルマンダとの初体験が外出しだったから。
まあ、あの巨乳に挟んで発射したのは、それはそれで強烈だったが。
ちなみに、このイスタルトで避妊は、庶民の間にも広く普及している。
猫又の「清浄魔法」と全く違うが、経済的に余裕がない庶民男子は、無料で「子だね遮断」魔法を、診療所の治療魔法士に、かけてもらうことが可能なのだ。
「わけわかんないこと言ってないで教えて!」
じれたエレンは、ルラに詰め寄る。
「教える前に約束して。この秘密は私とあなたが認めた女性以外には、絶対話さない。いい?」
「もちろん。下手したら貴族は皆殺しにされる」
エレンは真剣な目で応えた。
「もう一つ。この方法を使う場合、うれしい試練があるの」
「うれしい試練?」
意味がわからん。試練といえば、苦しいに決まっている。
「最初はびびったけど、慣れたら嬉しいものなの。
超気持ち良かった。
はっきり言えば、セックスすること。
紹介する。
私のベッドで寝ているのはナイトという名前。
ただの猫ではない。人間に変身する。
しかも、その猫は膨大な妖力を持っている。
詳しい事情は後で話す。
とりあえず、ナイトの鼻にあなたの鼻をくっつけて。
ナイトは服を着てない。素っ裸の男性になるから、びっくりして大声は出さないで」
エレンは半信半疑ながらも、ルラのベッドに歩み寄った。ハンサム猫ではないが、ブチャ系の猫でもない。
フフフ、幸せそうな顔しちゃって。癒される~! エレンは猫の鼻に鼻をくっつけた。
「きゃっ!」
悲鳴を上げそうになったが、エレンは口を押さえた。黄色がかった肌と、黒眼黒髪の男が、まだ眠そうな目で起き上がった。
「やあ、君もきれいだね。俺、俊也っていいます。
今後ともよろしくできたら嬉しいです、って裸だ。
失礼しました!」
俊也は慌ててかけ布団で体を隠した。
「要するに、この人とセックスすればいいの?
中に出してもらうって、やっぱりそういうこと?」
「そういうこと。どうする?」
ルラはニヤニヤしながら応えた。
「態度保留。詳しい話、聞かせて」
頭の中が真っ白になったエレンは、ルラに振る。
ルラは転移魔法の実験から詳しく話した。
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