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79 妊婦嫁四人の日常
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妊婦四人は、好天時の日課、散歩に出かけた。湖岸周囲を整備した遊歩道。
湖を取り巻く広葉樹は、少し色づき始めた。館には四人と、アンリが残っているだけだった。
五人以外は、冬に向け雷属性の、魔石採掘に出かけている。
真冬には、ソーラーパネルの発電効率が落ちるからだ。
俊也によれば、石油を使う発電機もあるそうだが、化石燃料を、できるだけ輸入したくないとか。
水力発電も冬場湖や川は凍るし、雪が解けたら、ソーラー発電で十分まかなえる。そこで真冬は魔石発電に頼ることが多い。
ところが、雷属性の魔石は、前に記したとおり極端に少ない。
俊也の推定では、雷が落ちた周辺の魔石が、電力を吸収し、雷属性の魔石に変わるのではないかということ。
それなら、雷の魔法を魔石に落とせばいいではないか、ということになるのだが、残念なことに誰も雷魔法は発動できない。
ニーズがないから、研究する者が誰もいなかったのだ。
雷魔法も、理論的には可能だと分かっている。人工的に積乱雲を起こせばいい。だが、落ちる場所はランダムだ。
間違って、魔法発動者に落ちる可能性もある。それより、もっと簡単で有効な魔法がいくらだってある。
イメージ魔法を使ったら余裕? 確かに理論的には正しいだろう。
だが、実行に踏み切れない事情があった。館の住人は、全員雷が大嫌いだから。
特に、一番頼りになる猫又大先生は、雷が起こりそうな気象条件になれば、音を遮断する結界に閉じこもり、頑として出てこない。
したがって、偶然生まれた雷の魔石を探すしか手はないのだ。
「ルマンダ、やっと『妊婦さんですか?』と聞かれるぐらいのお腹になったね。うらやましい……」
ルラはルマンダのお腹を見ながら、ため息をつく。
「ごめんなさいね。夜伽の再開ですよね?」
食べ過ぎのお腹程度の三人はうなずく。
この世界の医療研究は、一向に進まない。知識人は、例外なく魔法が使える。治癒魔法があるから、大抵の病気やケガが治せる。
出産も魔法でごく短時間の無痛分娩が可能だ。文字通りスポンと生まれてくる。
もちろん庶民は、全く状況が違うが。
この世界の医療とは、魔法、もしくは民間療法のどちらかに偏っている。
したがって、出生率の高い庶民は、出産時や乳幼児の死亡率も高く、全体として人口バランスが保てている。
ところが、この世界に混入した異世界の知識人は、こと嫁に関して、超心配性だった。
もともと文系志望だった俊也は、必要に迫られ、理系人間に生まれ変わった。
現在彼は、日本で蓄えた医療の情報を基に、徹底した健康管理を妊婦に要求する。
だから、安定期に入るまで、頑として挿入しようとはしない。ルマンダは、昨日やっと妊婦セックスの許可が下りた。
「でもね、浅く、早く、が徹底してるんですよ。側臥位で……」
セリフ内容がピー、ズキュンの連続なので省略。
要するに、物足りないとルマンダは訴えたわけ。
「でも、避妊の必要が全然ないから、避妊清浄魔法なしなんでしょ?
それだけでもうらやましい。
俊也の魔力が、長く全身で駆け巡るあの感覚?」
エレンが、むっとした顔でクレーム。精を撃ち込まれた後一時間には及ぶ満腹感!
ルマンダによれば、ことが終わったら、普通逆流してくるそうだが、すべて体に吸収される。
「それなんですよ! エレンさん、私の魔力量、量ってもらえます?」
ルマンダは思い出した。今朝起きた時、自分の魔力量が、増えている気がしてならなかったのだ。
採掘隊を送り出す慌ただしさにまぎれ、忘れていたが。あれは久しくなかった感覚だ。
「どれどれ……」
エレンは、ルマンダのおでこにおでこをくっつける。
「上がってるよ! どうして? ルマンダ、たしか、ほとんど上がらなくなってたでしょ?」
「そうなんですよ、エレンさん。多分器の許容量いっぱいになってたと思うんです。
自然増はあったかもしれないけど、みなさんも感じられない程度でしょ?」
三人はうなずく。セックス効果が強烈過ぎて、少々自然増しても気づかないだろう。
そして四人全員に言えるのは、器の限界に間違いなく達していたということだ。
「ということは?」
フラワーがつぶやく。
「赤ちゃんの魔力の器が、母体に反映される?」
エレンが継ぐ。そして全員の視線はルラに向く。
「どうしよう。もうこれ以上魔力増えなくていいんだけど」
困惑しかないルラだった。現段階でさえ、ルラの魔力量を測定できる者はいないから。
たとえば、目の前の湖なら、でかいと実感できる。
海ならどうだと、聞かれたら、誰もがでかいと答える。
だが、どれほどでかいのかという実感は、多分だれも持てないだろう。よほど高い位置から俯瞰しない限り。
「安心しなさい。あなたの魔力量は、寿命が尽きるまで謎だから。私達の子孫、しっかり守ってね」
ポンポンと仲間の肩をたたくエレンだった。
多分あなたやフラワーもだよ。心の中でつぶやくルラだった。
湖を取り巻く広葉樹は、少し色づき始めた。館には四人と、アンリが残っているだけだった。
五人以外は、冬に向け雷属性の、魔石採掘に出かけている。
真冬には、ソーラーパネルの発電効率が落ちるからだ。
俊也によれば、石油を使う発電機もあるそうだが、化石燃料を、できるだけ輸入したくないとか。
水力発電も冬場湖や川は凍るし、雪が解けたら、ソーラー発電で十分まかなえる。そこで真冬は魔石発電に頼ることが多い。
ところが、雷属性の魔石は、前に記したとおり極端に少ない。
俊也の推定では、雷が落ちた周辺の魔石が、電力を吸収し、雷属性の魔石に変わるのではないかということ。
それなら、雷の魔法を魔石に落とせばいいではないか、ということになるのだが、残念なことに誰も雷魔法は発動できない。
ニーズがないから、研究する者が誰もいなかったのだ。
雷魔法も、理論的には可能だと分かっている。人工的に積乱雲を起こせばいい。だが、落ちる場所はランダムだ。
間違って、魔法発動者に落ちる可能性もある。それより、もっと簡単で有効な魔法がいくらだってある。
イメージ魔法を使ったら余裕? 確かに理論的には正しいだろう。
だが、実行に踏み切れない事情があった。館の住人は、全員雷が大嫌いだから。
特に、一番頼りになる猫又大先生は、雷が起こりそうな気象条件になれば、音を遮断する結界に閉じこもり、頑として出てこない。
したがって、偶然生まれた雷の魔石を探すしか手はないのだ。
「ルマンダ、やっと『妊婦さんですか?』と聞かれるぐらいのお腹になったね。うらやましい……」
ルラはルマンダのお腹を見ながら、ため息をつく。
「ごめんなさいね。夜伽の再開ですよね?」
食べ過ぎのお腹程度の三人はうなずく。
この世界の医療研究は、一向に進まない。知識人は、例外なく魔法が使える。治癒魔法があるから、大抵の病気やケガが治せる。
出産も魔法でごく短時間の無痛分娩が可能だ。文字通りスポンと生まれてくる。
もちろん庶民は、全く状況が違うが。
この世界の医療とは、魔法、もしくは民間療法のどちらかに偏っている。
したがって、出生率の高い庶民は、出産時や乳幼児の死亡率も高く、全体として人口バランスが保てている。
ところが、この世界に混入した異世界の知識人は、こと嫁に関して、超心配性だった。
もともと文系志望だった俊也は、必要に迫られ、理系人間に生まれ変わった。
現在彼は、日本で蓄えた医療の情報を基に、徹底した健康管理を妊婦に要求する。
だから、安定期に入るまで、頑として挿入しようとはしない。ルマンダは、昨日やっと妊婦セックスの許可が下りた。
「でもね、浅く、早く、が徹底してるんですよ。側臥位で……」
セリフ内容がピー、ズキュンの連続なので省略。
要するに、物足りないとルマンダは訴えたわけ。
「でも、避妊の必要が全然ないから、避妊清浄魔法なしなんでしょ?
それだけでもうらやましい。
俊也の魔力が、長く全身で駆け巡るあの感覚?」
エレンが、むっとした顔でクレーム。精を撃ち込まれた後一時間には及ぶ満腹感!
ルマンダによれば、ことが終わったら、普通逆流してくるそうだが、すべて体に吸収される。
「それなんですよ! エレンさん、私の魔力量、量ってもらえます?」
ルマンダは思い出した。今朝起きた時、自分の魔力量が、増えている気がしてならなかったのだ。
採掘隊を送り出す慌ただしさにまぎれ、忘れていたが。あれは久しくなかった感覚だ。
「どれどれ……」
エレンは、ルマンダのおでこにおでこをくっつける。
「上がってるよ! どうして? ルマンダ、たしか、ほとんど上がらなくなってたでしょ?」
「そうなんですよ、エレンさん。多分器の許容量いっぱいになってたと思うんです。
自然増はあったかもしれないけど、みなさんも感じられない程度でしょ?」
三人はうなずく。セックス効果が強烈過ぎて、少々自然増しても気づかないだろう。
そして四人全員に言えるのは、器の限界に間違いなく達していたということだ。
「ということは?」
フラワーがつぶやく。
「赤ちゃんの魔力の器が、母体に反映される?」
エレンが継ぐ。そして全員の視線はルラに向く。
「どうしよう。もうこれ以上魔力増えなくていいんだけど」
困惑しかないルラだった。現段階でさえ、ルラの魔力量を測定できる者はいないから。
たとえば、目の前の湖なら、でかいと実感できる。
海ならどうだと、聞かれたら、誰もがでかいと答える。
だが、どれほどでかいのかという実感は、多分だれも持てないだろう。よほど高い位置から俯瞰しない限り。
「安心しなさい。あなたの魔力量は、寿命が尽きるまで謎だから。私達の子孫、しっかり守ってね」
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多分あなたやフラワーもだよ。心の中でつぶやくルラだった。
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