64 / 81
第64話 残念ドラゴン
しおりを挟む
案外簡単に開かれた扉の向こうには安酒ですでに満足気なアクアドラゴンがいた。
《ほら、開けたんだから早くお酒貢ぎなさいよ》
「ようやく対面できたな。酒ならある。でもその前に話をしようじゃないか」
《そんなの飲みながらで良いじゃない》
「だめだ。後で言った言ってないだと困るし」
《アタシそこまで弱くないけど?》
すでに呂律も怪しく浮かぶ姿もふわふわというよりフラフラだ。
「話が終わったら好きなだけ飲ませるからさ。とりあえず自己紹介から」
レイは不満気なアクアドラゴンに名を告げた。
《レイね。アタシは知っての通り水を司る竜アクアドラゴンよ。箱庭持ちの人間しか入れないここに来たって事はもう仲間に他のドラゴンがいるんでしょ?》
「あ、うん。アースドラゴンがいるよ」
《あぁ、あの石頭ね。なら私達の役目も理解してるわよね?》
「うん。魔王を箱庭に隔離するだよね」
アクアドラゴンは頷いた。
《見たとこアンタはまだまだ全盛期の魔王には遠く及ばないわね。隔離するにも魔王を一度弱らせなきゃ押し込めないし》
「そんなに強いの?」
《はぁ。全ての属性を使え、箱庭に二億の人を従えた全竜でさえ負けたのよ? そしてアタシ達も同時に戦った。それでも勝てない相手が魔王よ。さらに言えば、竜の力を使うためにアタシ達は箱庭にいなきゃならないでしょ》
「あ。もしかして僕一人で戦う事に?」
《そうね。だからアンタは強くなるしかないわ。最低でも全竜クラス、欲を言えばアタシ達を外に出しても全竜を超える力が欲しいわね。そうすればアタシ達も戦いに手を貸せるし》
「なるほど」
アクアドラゴンの話を聞きレイは自分の力がまだまだ足りないと自覚した。
「わかった。で、アクアドラゴンは仲間になるためにどんな試練を課すの?」
《……ふっふっふ。アタシの試練はね……もちろんお酒よっ!》
「……は?」
レイは自分の耳を疑った。
「さ、酒?」
《そう。アタシはお酒が死ぬほど好き! 魔王のクソ野郎のせいで千年も我慢したんだから! まさかこんなに箱庭を継ぐ者が現れないだなんて思わなかったわよ》
そこでレイは気付いた。
「いや、多分現れてたはずだよ」
《はぁ?》
「僕がこの箱庭を手にした時、司祭も誰もこの力を知らなかった。今では不遇スキルとまで言われてるんだ」
《んなっ!? バカなの!? 箱庭は神のスキルなのよ!?》
「今は戦闘スキルが優遇される時代なんだよ。多分だけど……そうなるように誘導されたのかも」
この推測にアクアドラゴンも頷いた。
《そういう事ね。過去にも箱庭の所有者はいたけど不遇扱いされてたって事か。でもそれならなんでアンタは無事なのよ》
「僕は元々スキルなしでもそれなりに戦えたからかな。剣も魔法もスキル持ちには敵わないけど使えるし。だから家を追放されても生きてこれたんだ」
《ふ~ん。って言うかさ、もう話は良くない? アタシ喉乾いたんだけど》
レイは呆れながらグラスを持つ仕草を見せるアクアドラゴンに告げた。
「わかったよ。試練は酒だっけ。でもその体躯を満足させられる量はまだ安酒しかないんだよね」
《は? もうっ、仕方ないわね。ならこうするわっ!》
「眩しっ!?」
アクアドラゴンが光を発した。薄目で見ているとアクアドラゴンの身体がどんどん小さくなり、光が収まるとそこには手の平サイズになったアクアドラゴンがいた。
《これ弱体化するから本来は使わないのよ。今の強さはアンタより弱いわ》
「ち、小さいな。あ、でもこれならいけるか」
《さあっ、アタシに酒を貢ぎなさいっ! 満足させられたら仲間になってあげるわっ》
「よし、ならまずは果実酒からだ!」
レイは箱庭で作られた酒を出しつつ、その場でツマミを調理していく。
《うんまぁぁぁぁっ! なにこのワイン! あ、この腸詰め肉最高っ! やるじゃないレイ!》
「スキル調理カンストしてるしね。はい、箱庭トマトのチーズ挟みどうぞ」
《はわわわわ、わかるっ! 見ただけで美味いってわかるわっ! アンタ天才!?》
「箱庭にいてくれる皆の力だよ。さて、そろそろ海鮮使おっかな」
《わかってるじゃない。でも良いのかしら~? 水を司るアタシは海鮮にちょっとうるさいわよ?》
「それは箱庭の品質を確かめるためには絶好の機会だね。じゃあちょっと気合い入れてみますか」
そこから刺し身やら壺焼き、酒蒸しとうるさいはずのアクアドラゴンを悶絶させ、最後に純米大吟醸と味噌を溶いたスープで完全制覇した。
《んあぁ~~っ、アタシッ、穢されたわっ! もうレイなしじゃ生きていけないっ!》
「ちょっ、巻き付かないで!?」
《うへへへ~。仲間なんだから良いじゃないのよ~》
「それはつまり?」
《合格よ合格。認めるわっ、アンタは最高の料理人よっ!》
「誰が料理人だよ!?」
こうしてレイはルーベルの海鮮と酒造工場の酒職人の力を使いアクアドラゴンの試練を乗り越えた。そして巻き付いたまま離れないアクアドラゴンと共に箱庭の中に入る。
「どう? アクアドラゴンの棲家はこの湖にしようと思うんだけど」
《う~ん、却下ね》
「は?」
《アタシの家はレイの家で良いわ》
「僕の家? え? アクアドラゴンって水場に住むんじゃないの?」
《別にどこだって住めるわよ。湖なんかに住んだら好きな時にお酒飲めないじゃない》
「基準が酒なの!?」
《アタシが力を貸す条件は美味い料理と美味しいお酒よっ。そこんとこヨロシクね!》
アースドラゴンと違い随分俗っぽいアクアドラゴンを仲間にし、レイはアクアドラゴンを連れアースドラゴンの棲み家に向かうのだった。
《ほら、開けたんだから早くお酒貢ぎなさいよ》
「ようやく対面できたな。酒ならある。でもその前に話をしようじゃないか」
《そんなの飲みながらで良いじゃない》
「だめだ。後で言った言ってないだと困るし」
《アタシそこまで弱くないけど?》
すでに呂律も怪しく浮かぶ姿もふわふわというよりフラフラだ。
「話が終わったら好きなだけ飲ませるからさ。とりあえず自己紹介から」
レイは不満気なアクアドラゴンに名を告げた。
《レイね。アタシは知っての通り水を司る竜アクアドラゴンよ。箱庭持ちの人間しか入れないここに来たって事はもう仲間に他のドラゴンがいるんでしょ?》
「あ、うん。アースドラゴンがいるよ」
《あぁ、あの石頭ね。なら私達の役目も理解してるわよね?》
「うん。魔王を箱庭に隔離するだよね」
アクアドラゴンは頷いた。
《見たとこアンタはまだまだ全盛期の魔王には遠く及ばないわね。隔離するにも魔王を一度弱らせなきゃ押し込めないし》
「そんなに強いの?」
《はぁ。全ての属性を使え、箱庭に二億の人を従えた全竜でさえ負けたのよ? そしてアタシ達も同時に戦った。それでも勝てない相手が魔王よ。さらに言えば、竜の力を使うためにアタシ達は箱庭にいなきゃならないでしょ》
「あ。もしかして僕一人で戦う事に?」
《そうね。だからアンタは強くなるしかないわ。最低でも全竜クラス、欲を言えばアタシ達を外に出しても全竜を超える力が欲しいわね。そうすればアタシ達も戦いに手を貸せるし》
「なるほど」
アクアドラゴンの話を聞きレイは自分の力がまだまだ足りないと自覚した。
「わかった。で、アクアドラゴンは仲間になるためにどんな試練を課すの?」
《……ふっふっふ。アタシの試練はね……もちろんお酒よっ!》
「……は?」
レイは自分の耳を疑った。
「さ、酒?」
《そう。アタシはお酒が死ぬほど好き! 魔王のクソ野郎のせいで千年も我慢したんだから! まさかこんなに箱庭を継ぐ者が現れないだなんて思わなかったわよ》
そこでレイは気付いた。
「いや、多分現れてたはずだよ」
《はぁ?》
「僕がこの箱庭を手にした時、司祭も誰もこの力を知らなかった。今では不遇スキルとまで言われてるんだ」
《んなっ!? バカなの!? 箱庭は神のスキルなのよ!?》
「今は戦闘スキルが優遇される時代なんだよ。多分だけど……そうなるように誘導されたのかも」
この推測にアクアドラゴンも頷いた。
《そういう事ね。過去にも箱庭の所有者はいたけど不遇扱いされてたって事か。でもそれならなんでアンタは無事なのよ》
「僕は元々スキルなしでもそれなりに戦えたからかな。剣も魔法もスキル持ちには敵わないけど使えるし。だから家を追放されても生きてこれたんだ」
《ふ~ん。って言うかさ、もう話は良くない? アタシ喉乾いたんだけど》
レイは呆れながらグラスを持つ仕草を見せるアクアドラゴンに告げた。
「わかったよ。試練は酒だっけ。でもその体躯を満足させられる量はまだ安酒しかないんだよね」
《は? もうっ、仕方ないわね。ならこうするわっ!》
「眩しっ!?」
アクアドラゴンが光を発した。薄目で見ているとアクアドラゴンの身体がどんどん小さくなり、光が収まるとそこには手の平サイズになったアクアドラゴンがいた。
《これ弱体化するから本来は使わないのよ。今の強さはアンタより弱いわ》
「ち、小さいな。あ、でもこれならいけるか」
《さあっ、アタシに酒を貢ぎなさいっ! 満足させられたら仲間になってあげるわっ》
「よし、ならまずは果実酒からだ!」
レイは箱庭で作られた酒を出しつつ、その場でツマミを調理していく。
《うんまぁぁぁぁっ! なにこのワイン! あ、この腸詰め肉最高っ! やるじゃないレイ!》
「スキル調理カンストしてるしね。はい、箱庭トマトのチーズ挟みどうぞ」
《はわわわわ、わかるっ! 見ただけで美味いってわかるわっ! アンタ天才!?》
「箱庭にいてくれる皆の力だよ。さて、そろそろ海鮮使おっかな」
《わかってるじゃない。でも良いのかしら~? 水を司るアタシは海鮮にちょっとうるさいわよ?》
「それは箱庭の品質を確かめるためには絶好の機会だね。じゃあちょっと気合い入れてみますか」
そこから刺し身やら壺焼き、酒蒸しとうるさいはずのアクアドラゴンを悶絶させ、最後に純米大吟醸と味噌を溶いたスープで完全制覇した。
《んあぁ~~っ、アタシッ、穢されたわっ! もうレイなしじゃ生きていけないっ!》
「ちょっ、巻き付かないで!?」
《うへへへ~。仲間なんだから良いじゃないのよ~》
「それはつまり?」
《合格よ合格。認めるわっ、アンタは最高の料理人よっ!》
「誰が料理人だよ!?」
こうしてレイはルーベルの海鮮と酒造工場の酒職人の力を使いアクアドラゴンの試練を乗り越えた。そして巻き付いたまま離れないアクアドラゴンと共に箱庭の中に入る。
「どう? アクアドラゴンの棲家はこの湖にしようと思うんだけど」
《う~ん、却下ね》
「は?」
《アタシの家はレイの家で良いわ》
「僕の家? え? アクアドラゴンって水場に住むんじゃないの?」
《別にどこだって住めるわよ。湖なんかに住んだら好きな時にお酒飲めないじゃない》
「基準が酒なの!?」
《アタシが力を貸す条件は美味い料理と美味しいお酒よっ。そこんとこヨロシクね!》
アースドラゴンと違い随分俗っぽいアクアドラゴンを仲間にし、レイはアクアドラゴンを連れアースドラゴンの棲み家に向かうのだった。
2
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!
小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。
しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。
チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。
研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。
ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。
新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。
しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。
もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。
実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。
結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。
すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。
主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
社畜の異世界再出発
U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!?
ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。
前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。
けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる