45 / 227
第8章 アカデミー?天国じゃん!
02 天才魔法使いあらわる?
しおりを挟む
愛斗に魔力を底上げされた彼女はアカデミーで並ぶ者がいない程に優秀な魔法使いになっていた。上級魔法の無詠唱は勿論、身体能力も格段に成長していた。
「あ、マナト様ぁ!見て下さいっ。私、上級魔法も無詠唱で使える様になりましたよっ♪」
「おお、先日の。頑張っているみたいだな。」
「はいっ!いつかマナト様の下で働きたいので!その時はあの…。」
「ああ、待ってるよ。慢心せず頑張れよ。」
「はいっ!」
愛斗は彼女と別れ、再びアカデミーを歩いて回った。アカデミー内を歩いていると、ふと気になる部屋を見つけた。そこにはこう書かれていた。
「ん?何だここ…。何々…魔法研究室?」
愛斗は扉を開いて中に入った。
「うわ…足の踏み場もねぇ…。これは…。散らかり過ぎだろ…。研究者ってのは皆こうなのか?」
愛斗は紙を1枚拾い上げて目を通した。
「何々…。魔法の相性と合成について。ほ~。これに気付く生徒がいるのか。将来有望だな。」
そう呟いた瞬間、奥で何かがもぞもぞと動いた。
「それ…わたしの。返して?」
「おぉ、すまんな…って、何故パン1?」
部屋の奥にはパン1姿の女の子が1人立っていた。
「…あつい…から?」
「そりゃあ…こんだけ閉めきってりゃな。で、お前は何者?アカデミー生で此処に到達するなんて、天才?」
「私は…【リム・フェルト】。皆リムって呼んでる。天才かどうかは分からない。貴方は…?」
「俺は魔法国家グリモア国王、マナト・シーナだ。今はアカデミーの視察中って事にしといてくれ。」
「グリモア…?マイン…は?」
「え?お前…引きこもり過ぎだろ!?マインは無くなった。もしかして…戦があったのも知らない…とか?」
「…知らない。どうやら…長い時間眠っていた様だ…。くぅ~…。」
リムは立ったまま眠りに就いた。
「寝るなや!?」
「んう~…。何か用…?リムは…眠い。」
「ん~、お前、これって独学?もう使えるの?」
リムは眠そうに答えた。
「独学…。まだ…完成していない。」
「ほ~。なら、【アイス】!」
愛斗は水と風を合成させて魔法を発現させた。
「そ、それ!合成…魔法!?」
眠そうにしていた彼女は目をパッと開いて愛斗に近寄ってきた。
「ど、どう…やったの?教えて…?」
「良いのか?自分で辿り着かなくて?」
「うっ…。そう…だった。でも…希望は見えた!魔法は合成…出来る!それだけ、分かっただけでも…大収穫!でも…使える人が居たなんて…驚いた。」
「多分他にも居るぞ。有名かどうかは知らないが、バーミラって名は知ってるか?」
女の子は愛斗に飛び付いた。
「お姉ちゃん!…どこ…!?」
「お、お姉ちゃん?お前、バーミラの妹か?そういや何か似てる様な…。」
愛斗はじっくりとリムを見た。確かにどこかバーミラに似ていた。
「お姉ちゃんは…魔法を作る天才だった。だけど…いくら作っても国に成果を奪われ…やがて姿を消した。」
「知ってるよ。バーミラは今、ガラテアにいる。幸せに暮らしてるよ。」
「そう…お姉ちゃん…良かった…!」
リムは愛斗にぽふっと頭を添えた。
「お姉ちゃん…今も可愛い?」
「勿論だ。」
「魔族に…したの?」
「分かるのか?」
「一応…。魔力の質が人間と違うから。」
愛斗はリムに言った。
「俺は魔族だ。バーミラはそれを知ってて受け入れた。因みに魔族が悪ってのは…。」
「知ってる。嘘…なんでしょ?」
「知ってたのか。」
「うん。歴史を見ると…急に魔族が悪になった時期がある。それで、嘘じゃないかと…思ってた。人間界が…発展したのもそれ以降…、しかも…急激に。 」
「はは、とんでもない天才だ。」
「そうでも…ない。魔法の腕…お姉ちゃんに比べたらまだまだ未熟。」
「ま、バーミラは勇者パーティーに入る位だしなぁ。体力0だけど。」
「それは…生まれつき。小さい頃から…本ばかり読んでた。」
「まぁ、想像つくわ。活発だったバーミラとか想像つかねぇし。っと、邪魔したな。バーミラに会いたいならガラテアの城に来な。」
「完成したら…行く。待ってて?」
「おう、頑張れよ。」
愛斗は部屋を出た。
「いや~。驚いた。まさかバーミラの妹とはなぁ。世間は狭いぜ。さてと、探索探索…。」
愛斗は再びアカデミー内を見て回る。そして、可愛い女の子を見掛けては空き教室に連れ込み、魔力を注いでいった。
「あの…マナト様。そろそろアカデミーが閉まりますので…続きは女子寮でお願い出来ますか?」
「女子…寮だと!?そんなモノがあるのか!?」
「は、はい。敷地内に建ってますよ。」
「よし、直ぐに行こう!あ、俺は目立つといけないから姿を消して行くわ。先に行っててくれ。」
「は、はい♪お待ちしております♪」
女の子は愛斗の上から降り、制服を着直してから部屋を出ていった。
「女子寮とか…行くしかねーだろ!いざ…!」
愛斗は魔法で姿を消し、女子寮へと向かった。
「ほ~。これはこれは…。魔法無効結界ね。ま、俺には効かないがな。」
真夏は消えた姿の上から遮断結界を張り、女子寮へと突入するのであった。
「あ、マナト様ぁ!見て下さいっ。私、上級魔法も無詠唱で使える様になりましたよっ♪」
「おお、先日の。頑張っているみたいだな。」
「はいっ!いつかマナト様の下で働きたいので!その時はあの…。」
「ああ、待ってるよ。慢心せず頑張れよ。」
「はいっ!」
愛斗は彼女と別れ、再びアカデミーを歩いて回った。アカデミー内を歩いていると、ふと気になる部屋を見つけた。そこにはこう書かれていた。
「ん?何だここ…。何々…魔法研究室?」
愛斗は扉を開いて中に入った。
「うわ…足の踏み場もねぇ…。これは…。散らかり過ぎだろ…。研究者ってのは皆こうなのか?」
愛斗は紙を1枚拾い上げて目を通した。
「何々…。魔法の相性と合成について。ほ~。これに気付く生徒がいるのか。将来有望だな。」
そう呟いた瞬間、奥で何かがもぞもぞと動いた。
「それ…わたしの。返して?」
「おぉ、すまんな…って、何故パン1?」
部屋の奥にはパン1姿の女の子が1人立っていた。
「…あつい…から?」
「そりゃあ…こんだけ閉めきってりゃな。で、お前は何者?アカデミー生で此処に到達するなんて、天才?」
「私は…【リム・フェルト】。皆リムって呼んでる。天才かどうかは分からない。貴方は…?」
「俺は魔法国家グリモア国王、マナト・シーナだ。今はアカデミーの視察中って事にしといてくれ。」
「グリモア…?マイン…は?」
「え?お前…引きこもり過ぎだろ!?マインは無くなった。もしかして…戦があったのも知らない…とか?」
「…知らない。どうやら…長い時間眠っていた様だ…。くぅ~…。」
リムは立ったまま眠りに就いた。
「寝るなや!?」
「んう~…。何か用…?リムは…眠い。」
「ん~、お前、これって独学?もう使えるの?」
リムは眠そうに答えた。
「独学…。まだ…完成していない。」
「ほ~。なら、【アイス】!」
愛斗は水と風を合成させて魔法を発現させた。
「そ、それ!合成…魔法!?」
眠そうにしていた彼女は目をパッと開いて愛斗に近寄ってきた。
「ど、どう…やったの?教えて…?」
「良いのか?自分で辿り着かなくて?」
「うっ…。そう…だった。でも…希望は見えた!魔法は合成…出来る!それだけ、分かっただけでも…大収穫!でも…使える人が居たなんて…驚いた。」
「多分他にも居るぞ。有名かどうかは知らないが、バーミラって名は知ってるか?」
女の子は愛斗に飛び付いた。
「お姉ちゃん!…どこ…!?」
「お、お姉ちゃん?お前、バーミラの妹か?そういや何か似てる様な…。」
愛斗はじっくりとリムを見た。確かにどこかバーミラに似ていた。
「お姉ちゃんは…魔法を作る天才だった。だけど…いくら作っても国に成果を奪われ…やがて姿を消した。」
「知ってるよ。バーミラは今、ガラテアにいる。幸せに暮らしてるよ。」
「そう…お姉ちゃん…良かった…!」
リムは愛斗にぽふっと頭を添えた。
「お姉ちゃん…今も可愛い?」
「勿論だ。」
「魔族に…したの?」
「分かるのか?」
「一応…。魔力の質が人間と違うから。」
愛斗はリムに言った。
「俺は魔族だ。バーミラはそれを知ってて受け入れた。因みに魔族が悪ってのは…。」
「知ってる。嘘…なんでしょ?」
「知ってたのか。」
「うん。歴史を見ると…急に魔族が悪になった時期がある。それで、嘘じゃないかと…思ってた。人間界が…発展したのもそれ以降…、しかも…急激に。 」
「はは、とんでもない天才だ。」
「そうでも…ない。魔法の腕…お姉ちゃんに比べたらまだまだ未熟。」
「ま、バーミラは勇者パーティーに入る位だしなぁ。体力0だけど。」
「それは…生まれつき。小さい頃から…本ばかり読んでた。」
「まぁ、想像つくわ。活発だったバーミラとか想像つかねぇし。っと、邪魔したな。バーミラに会いたいならガラテアの城に来な。」
「完成したら…行く。待ってて?」
「おう、頑張れよ。」
愛斗は部屋を出た。
「いや~。驚いた。まさかバーミラの妹とはなぁ。世間は狭いぜ。さてと、探索探索…。」
愛斗は再びアカデミー内を見て回る。そして、可愛い女の子を見掛けては空き教室に連れ込み、魔力を注いでいった。
「あの…マナト様。そろそろアカデミーが閉まりますので…続きは女子寮でお願い出来ますか?」
「女子…寮だと!?そんなモノがあるのか!?」
「は、はい。敷地内に建ってますよ。」
「よし、直ぐに行こう!あ、俺は目立つといけないから姿を消して行くわ。先に行っててくれ。」
「は、はい♪お待ちしております♪」
女の子は愛斗の上から降り、制服を着直してから部屋を出ていった。
「女子寮とか…行くしかねーだろ!いざ…!」
愛斗は魔法で姿を消し、女子寮へと向かった。
「ほ~。これはこれは…。魔法無効結界ね。ま、俺には効かないがな。」
真夏は消えた姿の上から遮断結界を張り、女子寮へと突入するのであった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
卒業パーティーのその後は
あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。 だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。
そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる