夢追い人~異世界に飛ばされた残念な男は気ままに暮らす~

夜夢

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第11章 新たな脅威?んなもん粉砕してやる!

07 近隣の反応

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    愛斗がセグレト帝国を落としてから数日後、セグレトと接する唯一の国、【ドラクロワ王国】は自国と接する3国の関係者を集め、緊急会議を開いていた。

「皆の者、我がドラクロワと接する国、セグレト帝国が魔法国家グリモア連合なる国により落とされた。かの国は獣人国とも繋がりがあり、セグレトはその獣人国を攻めた報復としてグリモアに落とされたらしい。」

「それで?我らはドラクロワに集められ何をすれば良いのだ?幸い我らはセグレトとは接しておらんし、セグレトから獣人を買った覚えもない。攻められる理由等全く無いのだよ。」

「そうだな。獣人を買っていたのはお前達ドラクロワのみだ。我らは関係ない。」

「魔法国家グリモアは世界制覇を目論んだマイン王国を潰した国でしょう?マイン王国によって攻められたヴェノム、ガイアス、リーゼロットは今はもう昔より栄えていると聞いています。それもグリモアの手によって。我が国はグリモアと敵対する気はありません。ドラクロワも獣人を返却し、謝罪なされたら如何です?もし、戦になっても私達は力を貸しませんよ。」

    ドラクロワの王は慌てていた。

「その返す獣人がもう居らんのだよ…。買った獣人は全て奴隷として使い潰してしまったのだ…。」

「…終わったな。私達は巻き込まないでくれよ?失礼する。」

「同感ですな。我が国も力にはなれませぬ。では。」

「奪った命は命で償いなさい。それでは。」

    他の3国の王達は聞く耳持たぬと言った感じで退室し、自国へと帰って行った。

「く…くそぅ!!奴等…見捨ておった!どうする…どうすれば助かるのだ!!何か手は無いのか…!」

「王よ、ここは素直に謝罪するしかありますまい。謝って許される事は無いでしょうが、誠意を見せれば向こうも無茶はしないでしょう。」

    王は椅子に座り天を仰いだ。

「国を残すにはそれしか無いか…。大臣よ、今セグレト帝国にグリモアの王が居ると聞く。直ちに謝罪と会見を持ちたいと親書を送ってくれ。どうにか我が命1つで収まる様に懇願しよう…。」

「王よ…、よくぞ決意されましたな。畏まりました。直ぐに親書を届けさせましょうぞ。」

    大臣は王から親書を預り、部下に早馬を飛ばさせ、セグレトへと向かわせた。 

    その頃愛斗は。

「なぁ、アンテよ。」

「ふぁい?何です?」

「お前、孕んだからって毎日の様に咥えに来るのはどうかと思うぞ?」

「だ、だって…栄養を摂らないと。」

「アンテ、それは普通食事から摂るものだ。決してコレからでは無い!」

「そ、そんなぁ…。私の唯一の楽しみが…!」

    愛斗はアンテに言った。

「産むまで我慢しろよ…。産んだらまたやれるだろ?」

「その頃には私…31ですよ?」

「それがどうした。俺はお前が何歳だろうと抱いてやるぞ?望む限りな?」

「まぁ…♪産んでもまたして頂けると?」

「おう。変わらず愛してやるよ。だから、今は少し控えて適度な運動と食事、睡眠をとれ。元気な子を産める様にな。」

「は、はいっ♪マナトさまぁっ♪」

    そこにバレッタがやってきた。 

「じゃあ、私が代わりに食べちゃうね、お兄ちゃん♪えいっ♪」

    バレッタは玉座に座る愛斗の上に、小さな尻を下ろして座った。

「バレッタはまだ孕めないからなぁ。仕方ないな。」

「良いわねぇ…バレッタは。」

    その時、部下が扉を開けて入ってきた。

「ハクア様!マナト様!」

    ハクアが部下に声を掛ける。

「どうしました?」

「隣国ドラクロワ王国より使者が来ております。何やら王から親書を預かって来たとかで。」

    愛斗は部下に言った。

「そいつは男か?女か?」

「はっ、女でした!」

「ふむ、ならこのままで良いか。通せ。」

「え~?バレッタとしたまま会うの~?」

「抜いてもいいんなら抜くが?」

「だめ~。仕方ないなぁ。繋がってるとこ見られるけど、女だから良いか。」

「だそうだ。呼べ。」

「は、はい!」

    兵は一度下がり、使者を連れて戻って来た。使者は部屋に入るなり呆然としていた。男が玉座に座り、幼女と交わっていたからである。しかも、男は幼女を持ち上げ、凶悪な位デカイものを深く突き刺していたのだ。

「ドラクロワの使者だろ?何の用だ。」

「あ…は、はい!我が王より親書を預かって参りました!どうかお読みになり御返事を!」

「ハクア、読んでくれ。俺は今手が塞がっていてな。」

「分かりました。ではこちらへ。」

    兵は使者から親書を受け取り、ハクアに渡した。ハクアは開いて文を読み上げた。愛斗はバレッタに注ぎながら内容を聞いていた。使者は自分の股が濡れてきた事を把握していた。

「ふ~ん。獣人達はもう死んだと。それで詫びは自分の命1つでか。成る程な。なぁ、お前さ。」

    愛斗は使者に話し掛けた。

「例えば、愛した彼氏が違う国に捕まって、国中からボコボコにされたとして、相手の国の頭の命だけで全てを許せる?」

「は、はい?」

「だから、例えばだよ。許せる?許せないとしたらお前はどうする?よく考えて答えろ。偽善は悪と知れ。お前が思った事を正直に答えろ。」

    使者は熟考し、答えた。

「ムシのいい話だと思います…。が、私は立場も違えば守る物も少ないので。もし私なら…同じ事をやり返す…と思います。」

「だよなぁ。普通はそう思う。死んだ獣人達は何もしていないのに拐われ、散々汚された挙げ句死んだ。もしお前がその立場になったら?」

「死んでも死にきれません。誰かに怨みを晴らして欲しいと…あ、いや!」

「それが答えだ。俺は仲間を汚した奴を許しはしない。どうしても許して欲しいなら…そうだなぁ。買った奴、そしてその親類全てを全て処刑し、王は自ら命を絶て。んでその首全て持って来い。そしたら許してやる。出来ないなら…国ごと滅ぼすだけだ。この国の王は馬鹿でなぁ、売った奴の名前と金額を裏帳簿に書いて残してたんだ。だから、嘘は通じない。分かったら国に帰り伝えろ。1ヶ月以内に動きが無い場合はそちらに攻め込む。魔法国家グリモアの名にかけて、ドラクロワ王国を地図から消してやる。皆殺しだ。良いな?1ヶ月以内だ。もう用は無い。帰るがいい。」

「分かり…ました。確かに伝えます。もし、私が許すと答えた場合はどうなったのですか?」

    愛斗は笑いながら言った。

「そんな嘘つきは散々ヤった後、四角い箱に入れて返却だ。次はもっとマシな使者を送れと手紙を添えてな。」

「…そうですか。では、従った場合はそれ以降はドラクロワに手は出さないと誓えますか?」

「ああ、此方に手を出さなければな。以降はそちらの行動次第だと伝えろ。じゃあな。」

    使者は一礼し、謁見の間から去って行った。

「ヤらなくて良かったので?」

「俺だって誰彼構わずヤる訳じゃないんだぜ?先ずは相手の動きを見てからだよ。これで従う様ならそれで終わり。後はのんびり暮らすさ。」

「はてさて、どうなりますかねぇ。」

    アンテは彼方を見て呟いたのであった。


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