夢追い人~異世界に飛ばされた残念な男は気ままに暮らす~

夜夢

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第14章 魔界って楽しいよな!

10 理事長兼保険医兼臨時講師

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    翌日、愛娘は壇上に上がらされ生徒達に紹介されていた。

「と言う事で、此方が新理事長兼保険医兼臨時講師の魔王…椎名愛斗様です!」

    会場内に大歓声と拍手が巻き起こった。愛斗が前に出て挨拶をする。

「俺が魔王、椎名愛斗だ。なにやら肩書きが色々ついたが…俺は大体保健室にいる。たまに授業もやるらしいからその時は宜しく。以上だ。」

    そう言い愛斗は後ろに下がった。黄色い歓声が会場中を飛び交った。

「じ、授業って何するのかな…!」

「そりゃあ…勿論子作り実習じゃない?♪やっと来た男の教師が魔王様だなんて…しびれるぅぅぅぅっ♪」

「き、今日から保健室登校しよっかな…!そしたら毎日まず様と…♪」

    そんな中、鋭い視線で愛斗を見るグループがあった。

「アイツが魔王か…。ちっ…余計なモンが来やがったな…。」

「どうする?逆らったら死んじゃうよ?」

「暫く様子見だ…。もしウチラに手を出してくる様ならその時は…!」

「了解。グループ内に話通しとくわ…。近付くな、手を出すなってね。」

「ああ。此方からは手を出さねぇ。やられたらやり返す…、良いな?」

    そう言ってそのグループは会場から姿を消した。

    その後、朝の集会も終わり、愛斗は職員室へと案内されていた。この学園は教師や用務員、事務員等も全て女性。徹底的に男を排除した学園であった。

「ようこそ、魔王様っ!歓迎致します!」

「あ、あぁ。しかし…女だらけの中俺が此処に居ても良いのか本当に。」

    そこで1人の女が前に出て愛斗に言った。

「私はこの学園の副学園長です。良いのですよ、魔王様…。この学園が出来た理念…それはいつか男の魔王様が現れたらその魔王様の為に立派な嫁を輩出する…それがこの学園の存在理由なのです。教師陣もまたこの学園の卒業生…、確かな教育を受けております。」

「ほう?例えば?」

「はい、例えば…仮に今魔王様が奉仕しろと仰られれば…全教師陣は速やかに脱衣し、魔王様へと奉仕致しますでしょう。何時まず様に誘われても良いように…全員下は履いてません。」

    その言葉を受け、全教師がスカートを捲し上げて秘部を露にした。

「「「「何時でもお誘い下さいませ、魔王様♪」」」」

    そうかぁ…この学園は全て俺の為にあるのかぁ…うん、そうかぁ…。

「まぁ、その内な…。で、俺はこれから何をすれば良い?」

    学園長が愛斗に説明する。

「基本は保健室勤務です。放課後は部活動が終わるまで待機、部活動終了後は見回り。それと、授業がある時は此方からお知らせ致します。」

「授業内容は?」

「それは勿論…、子作りについて…です♪実習にしても構いませんし、座学でも構いません。全ては愛斗様にお任せ致します。あ、まだ身体の出来ていない初等部の低学年にはクラス担任を授業に参加させますので、そちらで教えてあげて下さい。」

    初等部低学年のクラス担任者達は喜び、割れ目を弄り出していた。授業があれば愛斗に抱いて貰えると考えたクラス担任達はカリキュラムにどうやって穴をあけるか考えながら妄想している様だった。

「ふむ…。大体分かった。じゃあ俺は保健室に行くわ。皆、これから宜しくな?」

「「「「宜しくお願いしまぁす♪」」」」

    そう言って愛斗は保健室へと向かった。

「此処か。」

    愛斗はガラッと扉を開き中に入る。

「あ…。お早う…ございます、魔王様。」

「お早う…ございます。」

    そこには2人の女生徒が居た。1人は初等部高学年、もう1人は中等部1年の制服を来て座っていた。

「君たちは…保健室登校?」

「はい…。そうです…。私は…イジメにあって…教室に行くのが怖くて…。」

「私も…です。」

    成る程な、イジメか。魔界にもあるのか。

「そっか。じゃあ…これからは俺がお前達の面倒を見てやるよ。」

    愛斗は両手で2人の頭を優しく撫でた。

「ふあっ…!?」

「ひゃうっ…!?」

    2人は顔を真っ赤にして頭から湯気を出していた。

「おっとー…。待ちなー…魔王サマー。」

    カーテンの奥にあるベッドから声が聞こえた。

「よっ…と。」

    声の主はベッドから飛び降り、ひたひたと愛斗の所へと歩いてくる。

「私も仲間にシロー。あ、因みに私は全課程を修めてるから授業に出なくても良いのだー。えっへん。」

    小さな身体を後ろに反らしながら、裸の女生徒は腕を組み、ドヤっていた。  

「わわわ…、【フルグラ】ちゃん!服…、服!」

「んー?…おお!はははー、私のナイスバデーが丸見えではないかー。魔王サマを刺激してしまったか?」

    愛斗はフルグラを見て言った。

「ん~…。まだまだだな。フルグラよりはそっちの黒髪の中等部の子の方がタイプかなぁ。」

「ふ、ふぇぇっ!?わ、私っ!?はうぅ…!」

「んー?【ベリーサ】がタイプかー?私や【ステリナ】みたいな身体は好かんと?」

「ま、巻き込まないでくれるかナ!?」

ふむ、中等部の子が【ベリーサ】。で初等部の子が【ステリナ】か。

「で?フルグラの学年は?」

「んー?私は高等部三年だが?」

    嘘…だろ…!?

「え!?おま…初等部じゃねぇの!?」

「にゃにおー!?見ろっ!この成熟した身体をっ!」

    ツルン…ポコッ…ストーン…。

「うん、子供だな。ほら、服を着ろ。」

「なっ…ななな!ふんっ!誰が着るかっ!よし、決めたっ!今日はこのまま過ごーす!」

    フルグラは不貞腐れ、裸のまま椅子に腰掛けた。

「まぁいいか。さて、2人には俺が授業をしてやろう。分からないとこがあったら遠慮なく質問してくれ。」

 「魔王様は頭も良いのですか?」 

「ん?まぁな。だが、本当に頭が良い奴は勉強が出来る奴じゃないぞ?」

    2人はきょとんとしている。

「違うのですか?」

「ああ、勉強なんて答えが決まっている様なモンをいくらやっても頭は良くならないよ。要はその得た知識をどう使うかだ。人はこれを知恵と呼ぶ。本当に頭が良い奴は知恵が回る奴の事を言うのだよ。なぁ、フルグラ?」

「んー。まぁ…ねー。教科書だけ読んでても頭は良くならないよー。教科書を覚えるのが悪いとは言わないけど、先に行きたいなら覚えた知識をどう活かすか考えながら勉強すればいいよー。私はそうしてた。」

    ふむ、どうやらこのフルグラ…かなり優秀らしいな。参謀に欲しいところだ。

「フルグラはその知識をどう活かすつもりだ?もうすぐ卒業だろう?進路は決まってるのか?」

「んー…。考えた事無いなぁ。だって何でも出来るし。」

「なら魔王軍に来ないか?その知識と知恵を魔界の為に使ってみないか?」

    フルグラは愛斗を見ながら少し考えた。

「パス。めんどい。」

「そうか。まぁ無理にとは言わん。じゃあ…2人とも勉強を見てやるよ。先ずは服を脱げ。」

「「は、はい?」」 

    愛斗はいきなりとんでも発言を放つのであった。
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