夢追い人~異世界に飛ばされた残念な男は気ままに暮らす~

夜夢

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第17章 魔王、探偵初めました。

04 お嬢、元気になる

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「…はい。今開けます…。」

    愛斗が呼び鈴を鳴らすと、インターホンから力の無い声が響いてきた。

「…誰?」

「椎名探偵事務所の椎名愛斗だ。君を滅茶苦茶にした男の件で来た。少し話をしても良いかな?」

「…帰って。私はもう誰も信用しない!信じるから裏切られるんだっ!帰って!」

「…あのクズ野郎は死んだよ。殺ったのは君の父親の部下だ。もう君を害する奴はこの世に居ない。話をさせてくれ、頼む。」

    女は男が死んだと聞き、力なく崩れ落ちようとした。愛斗はそれを優しく支えた。

「…離して。自分で立てる。」

「分かった。で、中に入れて貰えるか?」

「詳しく聞きたいから、どうぞ。」

    愛斗は彼女の部屋にあがり、男がどうなったか、また、自分がどうしてあんな男にハマったかを全て話してやった。

「魅了…?私はその魅了でこんな目に?」

「そうだ。あの野郎は定期的に君と交わり魅了を掛けていたんだ。組も漸くそれを察知し、今回動いたと言う訳だ。俺は君とは別の被害者から依頼されていてな、あの男を追っていたんだ。」

「…そう。話は終わり?終わったんならもう帰って。私はもう誰も信用しないって決めたんだからっ!」

「まぁ、待て。俺には君を救う力がある。身体を処女まで戻し、あの野郎の記憶を消してやる事も出来る。」

「え?」

    彼女はぴくりと反応した。

「本当だぞ?先ずは身体を戻してやろう。【リバース】。」

「な、何っ!?」

    愛斗は彼女の身体の時間を戻してやった。

「もう良いぞ?風呂場で膜があるか確かめて来なよ?」

「う、嘘でしょ?わ、若返って…っ!」

    彼女は慌てて浴室へと駆け込み、割れ目の中に指を入れて確認した。

「あ、ある!膜が…!」

    彼女は衣服を正し、浴室から出て来た。

「あ、貴方…何者?時間を操る魔族なんて…ま、まさか!?」

「そのまさか…かな?名乗っただろ?椎名愛斗だ。今は探偵をしているが、現魔王だ。宜しく。」

「ま、まままま魔王様っ!?」

    彼女は床にペタンと座り込んだ。

「じ、じゃあ…私…魔王様にあんな無礼な口を?あ、あわわっ…。」

「気にするな。野郎に騙されて精神的に参ってたんだ。で、どうする?記憶も消そうか?」

    彼女は黙って首を横に振った。

「いらない。また騙されない様に記憶は残したままで。これも経験だし…。」

「そうか、ならそのままにしておこう。」

    そう言って、愛斗は席を立った。

「ま、待って!」

「ん?どうした?まだ何かあるのか?」

「その…ありがとう…ございました。魔王様のお陰で、私は自分を取り戻せました。」

「さっきも言ったが…気にするな。次は馬鹿な男には騙され無い様にな?じゃあ…行くわ。」

「ま、待って!」

「何だよ?まだ何か…。」

「お礼、お礼してない。」

「礼は要らんよ。偶々だ。お前を治したのも気紛れ。礼を言われる程じゃない。それに…そろそろ組の奴等が来そうだからな。じゃあ…【転移】!」

「あっ…まっ…!」

    愛斗は転移で事務所へと帰って行った。

「…逃がさないんだから。待っててね、魔王様…ふふっ、ふふふふっ♪」

「お嬢~っ!開けて下さいっ!話が!」

    男を片付けた組員達が部屋の呼び鈴を鳴らして呼び掛けていた。

「あぁっ、もうっ!来るの早すぎよ!後二時間あったら…!まったくもうっ…。椎名探偵事務所ね。ふふっ、待っててね、魔王様♪」

    そこには人間不信に落ちかけた彼女はもう居なかった。晴れやかな笑みを浮かべ、彼女は扉を開いたのであった。

    その頃、愛斗は事務所に戻り、フリオに男の末路を報告していた。

「そう…ですか。私以外にも被害者が…あっ♪」

「ああ、危なそうな被害者達は救っておいた。もう解決で良いだろう。」

「お疲れ様でした…♪じゃあ…依頼料を払わなきゃいけませんね…。この前は安全日で孕みませんでしたから…、今日こそ孕ませて下さいね?」

「だな、じゃあ遠慮なく。オラオラオラ!!」

「はぁぁぁぁんっ♪凄いぃぃぃぃっ♪」

    愛斗は事務所の隣の寝室でフリオと交わっていた。その後、フリオは無事懐妊し、愛斗の子を授かった。

    その数日後…。

「この度はウチのお嬢を救って頂き…ありがとうございました!」

「な、何だ?」

    事務所に組員が数名、若頭に彼女の父親である組長までやって来ていた。彼女の父親が前に出て自己紹介を始めた。

「私は池袋に【マブチ組】を構える、【ナグーリ・マブチ】と申す。私の娘を救って頂き…感謝致します!」

「待て待て。カタをつけたのは若頭だろう?感謝される謂れはねぇ。」

「…やはり見ていましたか。上空から視線を感じていましたが…、魔王様だったのですね。」

    この若頭…なかなか出来る…。完全に気配を殺していた筈だが…。

「何故気付いた?」

「この業界、視線には敏感ですから。私は【絶対感知】のスキル持っていますので。」

    こいつ…まだまだ底があるって言ってんだな。くそう…部下に欲しいぜ…。

    愛斗は薄く笑う若頭を見てそう感じていた。そこに組長が割り込んできた。

「…兎に角!今回は世話になりました。それでですね、どうにもウチの娘が魔王様を気に入ってしまったらしく…。」

「待て。気に入られる様な事をした覚えはないぞ!?」

「はて?娘からは身体を戻して貰って、その後優しく慰めて貰ったと…。したんでしょう?娘と。」

「してないわ!確かに身体は戻してやったが、それだけだ。」

    そこに娘が入ってきた。

「あら?私にあんな優しいセリフを吐いた癖に…。私を捨てるのかしら?魔王様♪」

「なっ!?お前っ!」

    娘は部屋に入るなり上半身裸で椅子に座る愛斗に抱きついた。

「あぁ…細いのにガッチリした身体つき…♪ねぇ…しよ?処女あげるからぁ~っ♪ふふふっ♪」

    娘は愛斗にしなだれかかり、甘えてきた。そこに父親が口を挟んだ。

「魔王様にでしたら娘をやっても構いません。なぁ、若頭?」

「はい。お嬢も幸せそうですし。恩人である魔王様にはもってこいかと。」

「皆認めてくれてるよ?魔王様?ね、貰ってぇっ♪」

「待て。俺は忙しい身だ。そんなに構ってやれんぞ?」

「はっはっは、それでしたら…我が組員が手足となって動きましょう。その分娘を幸せにしてやって下され!娘がこんなに我が儘を言うのは初めての事…どうか聞き入れて下されぃ!」

    組長である父親が愛斗に頭を下げた。

「…はぁ。分かったよ。だが、そこの若頭を俺に寄越せ。それで受け入れてやろう。どうだ?」

「ほう?若頭、異論は?」

「ありませんよ。私の身でお嬢が幸せになるのでしたら喜んで。しかし…私は男色ではありませんよ?」

「アホかぁっ!俺だって違うわ!?部下として働けって意味だよ!」

「ははは、冗談です。では…私【ケリー】はこれより魔王様の下に入ります。お嬢共々末永く宜しくお願い致します。」

「分かった分かった。じゃあケリーには事務所副所長として働いて貰うからな。励め。」

「はっ。」

    ケリーはスッと頭を下げた。

「決まりですな。では魔王様。何かトラブルがありましたら是非我が組に…。行くぞお前ら。」

「「「「へいっ。」」」」

    組員達は頭を下げ、事務所から帰っていった。 

「では魔王様。私も今日はこれで。また明朝此方に来ます。お嬢、頑張って下さいね?」

「ありがと♪さ、魔王様…えっちしよ?♪自分でまっさらにしたこの身体…たっぷり堪能してね?」

    そう言って彼女は上着を脱いだ。いつの間にかケリーは事務所を出て行っていた。フリオは出産までマンションで休ませてある。事務所には愛斗と彼女の2人きりだ。

「やれやれ…。俺のはデカイぜ?」

「やんっ♪望む所よ♪私は【キャメル】。貴方の妻になる女よ♪さ…下も脱いで?おっきいの…見たいなぁ…♪」

「はいはい。見て驚くなよ?」

    それから、場所を寝室へと移し、愛斗はキャメルを抱きまくった。

「あぁぁぁぁんっ♪魔王様の凄いぃっ♪私のお腹で暴れてっ…あっあっあっ♪」

「くぅっ、搾りとられるっ!キツ過ぎだっ!」

「魔王様がこうしたんだよ?責任とって広げてね?あ、それと私ゴム嫌いだから…やる時はこうやって…いつも生挿入ね?」

「気が合うな。俺もアレ嫌いなんだよ。じゃあ…続けるぞ?」

「あんっ♪きてぇ…♪」

    それから愛斗はキャメルが満足するまでやり続けたのであった。
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