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第一章 最初の国エルローズにて
第41話 悪は絶つべき
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不穏な雰囲気に立ち上がる総一朗、総司、弁慶の三人。だがそんな三人を信長が手で制した。そしてゴロツキ達に頭を下げた。
「あなた方のために店の営業時間を変えるわけにはいきません。明日の営業時間内に出直すか二度と来ないかにしていただきたい」
「あ~ん? 明日出直せだ? ふざけてんじゃねぇぞゴラッ!」
男は近くにあったテーブルからまだ中身の入ったグラスを手に取り、その中身を頭を下げる信長がの頭からかけた。
「……」
無言で総司が刀を抜きかける。だが総一朗がそれを制した。
「兄さん」
「黙って見ておけ。あの信長が任せろと言ったんだ。俺達が出る幕じゃねぇ」
「……わかったよ」
男は中身をぶちまけ空になったグラスを酒瓶が並ぶカウンターに投げつけた。
「ぬぉっ!? わ、我のキープしていたボトルがっ!? お、おのれ貴様らぁぁぁぁぁぁっ!」
今にも殺らん勢いで弁慶が怒り狂う。
「まぁまぁ。後で中身満タンのやつを出しておくから」
「む? ふむ……。なら良し」
すると弁慶は機嫌を直し席に着いた。
「こんな店別に来たかねぇよボケッ! 店員はガキにオッサン、良い所なんて一つもねぇっ! ああ、昼間キッチンにいる女は評判らしいな。だが……ババアはねぇだろ」
「「「ギャハハハハハッ」」」
「に、兄さんっ待った!」
メーネを侮辱された総一朗は今すぐにでもこのゴロツキを消し去るつもりだった。それを総司が必死に止めていた。
「止めてくれるなよ総……! あいつら皆殺しだぁ……、賭博場もついでにぶっ潰したらぁぁぁっ!」
「動くでないっ、総一朗っ!」
「アァッ!?」
まだ止める信長。
「何考えてんだ信長。お前頭から酒被って酔っ払ってんのか?」
「……別にこやつらを殺すのは簡単だ。だが……見ろ。奴らは冒険者だ」
「あん?」
信長の指す先に冒険者のタグがあった。
「……ちっ」
冒険者は冒険者を殺した瞬間に犯罪者となり、永久に冒険者の資格を失ってしまう。一度失った資格は二度と取り戻せない。仮に相手が犯罪者や賞金首なら罪にはならない。
「ひははははっ。そうさ、俺たちゃ歴とした冒険者様だ。手を出したらお前らが犯罪者になる。犯罪者になりてぇなら斬れよ。ほらほら」
「この野郎……」
総一朗は男達をどう殺してやろうかいくつもの殺害方法を考えていた。すると信長が男達に問い掛けた。
「どうしたら帰ってくれるのだ」
「あん? へへ……、そうだなぁ~? 俺ぁガキは趣味じゃねぇがよぉ~……。アンタが一人で俺達全員の相手をしてくれるってんなら帰ってやっても良いぜ?」
「……ん? 私が相手をすれば良いのか?」
「おうよ、朝までたっぷりとなぁ~? きひひひっ」
すると信長が総一朗を見て言った。
「だそうだ。こいつらはワシをご指名だ。ワシに任せてもらえるな?」
「……ちっ、仕方ねぇな。その代わり一人も逃がすなよ?」
「うむ」
その後、信長は男達と共に店を出ていった。
「兄さん、あれじゃ信長さん殺っちゃうじゃん! 犯罪者になっちゃうよ?」
「あん? ああ、忘れてた。あいつ冒険者じゃないからな」
「え?」
「一応資格があれば税金とかかからなくて良くなるとは言ったんだけどさ。面倒がってギルドに行ってねぇんだわ」
「信長さんらしいって言うか……」
「そもそもあいつは外壁を飛び越えて町に侵入してるからな。金なんぞ払ってる所は見た事もねぇ」
「は……はは……、そう……」
その頃信長はと言うと。
「おいお~い、どこまで歩く気だよお前。宿屋過ぎただろうがよ」
「宿屋? お前らの相手をするのになぜ宿屋なんぞに行かなければならんのだ」
「あ? ひひひ、お前……野外が好きなのか? ガキの癖によぉ~」
「着いたぞ、ここらで良いだろう」
「あん? あ? なんだここ」
その時、月が現れ辺りを照らした。
「あ、兄貴! ここ……墓場ですぜ!」
「なんっ!? てめぇ……舐めてんのか!」
すると信長は魔法の袋から刀を取り出し抜き身で構えた。
「墓場なら死んだ後埋めれば良いだけだから楽だろう? 貴様ら……誰に酒をかけたかわかっておるのだろうなっ!! 頭が高いっ! 平伏せ、愚か者!!」
「「「なっ!? ぐぅぅぅぅぅっ!?」」」
信長が殺気を放つと男達は一切身体を動かせなくなり、その場に崩れ落ちた。
「な、なんだよこれっ! 身体が動かねぇっ!」
「あ、兄貴っ! 何人か気絶して──あっ!」
信長は気絶した者から順に命を狩り取っていった。地べたに転がった男の背中に愛刀を突き立てるだけの作業だ。
「頭が高いと言っている。貴様ら、誰に視線を向けておるかっ!!」
「「ぐぅぅぅぅっ!」」
信長の殺気がさらに強くなり気絶する者が増えた。頭らしき男を一人残し、その場にいた冒険者達は全員息絶えてしまった。
「い、いいい良いのか! 俺は冒険者だ! 殺せばお前は犯罪者の仲間入りだ!」
「それがどうした」
「へ? があぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
信長は男の片腕を斬り落とした。
「い、いてぇぇぇぇぇぇっ! お、俺の腕がっ!!」
「殺さねば良いのだろう? タグを持っていたのはお前だけだ。他はあの賭博場の奴らだろう」
「な、ななな何言ってやがるっ!」
「しらばっくれても無駄だ。貴様らの顔は全て覚えておる。どうせイカサマがバレる騒ぎになったためにワシらを殺りにきたんだろう?」
「……さ、さあな」
信長はニヤリと笑い刀の切っ先を反対側の肩に置く。
「言っておくがな、ワシは冒険者ではない」
「は? な、ななななんだとっ!?」
「だからいつ誰を殺ろうが自由だというわけだ。祈れ」
「ま、待っ──ぎあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
再び男の腕が斬り落とされた。足元には血溜まりができている。
「た、たたたた助けてくれっ! このままじゃ死んじまうよっ! 今すぐ治療させてくれっ!」
「却下だ」
「な、なんで……」
「貴様はワシの頭に酒をかけてくれたからのう……。初めから簡単に死なせるつもりはなかった」
「あ、あああ謝るっ! 謝るから許してくれっ!」
「却下だ。貴様に明日はない」
「そ、そんな……!」
信長は男の太ももに刀を突き立てた。
「ぎぃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「助かりたいか?」
「助けて……、助けて……!」
「なら誰の命令で来たか言え」
「と、賭博場のオーナーだ! 奴は裏ギルドのマスターなんだっ!」
「裏ギルド? なんだそれは」
男は話せば助かると思いこみ、全てを話した。
「う、裏ギルドってのは犯罪者が使うギルドだ。表のギルドで登録できなくなった奴がメンバーになる。このタグも表の冒険者と同じ造りになってるが偽物だ!」
「偽物……」
「あ、ああ。あの賭博場は闇ギルドの資金源なんだよっ。そして、あの場で止めに入った男こそ賭博場のオーナーであり、闇ギルドのマスターでもある【ブルーノ・リズロック】なんだっ」
信長は男の太ももから刀を抜き肩に担ぐ。
「闇ギルドの規模は?」
「し、知らねぇよ。だが……世界中にある」
「なら質問を変える。この国にある闇ギルドの規模は?」
「そ、それなら……。えっと……、本拠地はヴェロームだ。あと、全ての町にある教会の地下にアジトがあるんだ。町には必ず教会があるからな。教会ってのは金さえ払えば悪人でも受け入れるんだよ、へへっ」
「闇ギルドにいる奴らの数は?」
「それこそわからねぇ。日々増えていってるからなぁ……」
「そうか。なら……もう用はない。死ね」
「え? ──あ」
男の頭があった場所から血が噴水のように噴き出す。
「闇ギルドか、まったく……。面倒な奴らだ」
信長は刀に付着した血を振り払い、店へと戻るのだった。
「あなた方のために店の営業時間を変えるわけにはいきません。明日の営業時間内に出直すか二度と来ないかにしていただきたい」
「あ~ん? 明日出直せだ? ふざけてんじゃねぇぞゴラッ!」
男は近くにあったテーブルからまだ中身の入ったグラスを手に取り、その中身を頭を下げる信長がの頭からかけた。
「……」
無言で総司が刀を抜きかける。だが総一朗がそれを制した。
「兄さん」
「黙って見ておけ。あの信長が任せろと言ったんだ。俺達が出る幕じゃねぇ」
「……わかったよ」
男は中身をぶちまけ空になったグラスを酒瓶が並ぶカウンターに投げつけた。
「ぬぉっ!? わ、我のキープしていたボトルがっ!? お、おのれ貴様らぁぁぁぁぁぁっ!」
今にも殺らん勢いで弁慶が怒り狂う。
「まぁまぁ。後で中身満タンのやつを出しておくから」
「む? ふむ……。なら良し」
すると弁慶は機嫌を直し席に着いた。
「こんな店別に来たかねぇよボケッ! 店員はガキにオッサン、良い所なんて一つもねぇっ! ああ、昼間キッチンにいる女は評判らしいな。だが……ババアはねぇだろ」
「「「ギャハハハハハッ」」」
「に、兄さんっ待った!」
メーネを侮辱された総一朗は今すぐにでもこのゴロツキを消し去るつもりだった。それを総司が必死に止めていた。
「止めてくれるなよ総……! あいつら皆殺しだぁ……、賭博場もついでにぶっ潰したらぁぁぁっ!」
「動くでないっ、総一朗っ!」
「アァッ!?」
まだ止める信長。
「何考えてんだ信長。お前頭から酒被って酔っ払ってんのか?」
「……別にこやつらを殺すのは簡単だ。だが……見ろ。奴らは冒険者だ」
「あん?」
信長の指す先に冒険者のタグがあった。
「……ちっ」
冒険者は冒険者を殺した瞬間に犯罪者となり、永久に冒険者の資格を失ってしまう。一度失った資格は二度と取り戻せない。仮に相手が犯罪者や賞金首なら罪にはならない。
「ひははははっ。そうさ、俺たちゃ歴とした冒険者様だ。手を出したらお前らが犯罪者になる。犯罪者になりてぇなら斬れよ。ほらほら」
「この野郎……」
総一朗は男達をどう殺してやろうかいくつもの殺害方法を考えていた。すると信長が男達に問い掛けた。
「どうしたら帰ってくれるのだ」
「あん? へへ……、そうだなぁ~? 俺ぁガキは趣味じゃねぇがよぉ~……。アンタが一人で俺達全員の相手をしてくれるってんなら帰ってやっても良いぜ?」
「……ん? 私が相手をすれば良いのか?」
「おうよ、朝までたっぷりとなぁ~? きひひひっ」
すると信長が総一朗を見て言った。
「だそうだ。こいつらはワシをご指名だ。ワシに任せてもらえるな?」
「……ちっ、仕方ねぇな。その代わり一人も逃がすなよ?」
「うむ」
その後、信長は男達と共に店を出ていった。
「兄さん、あれじゃ信長さん殺っちゃうじゃん! 犯罪者になっちゃうよ?」
「あん? ああ、忘れてた。あいつ冒険者じゃないからな」
「え?」
「一応資格があれば税金とかかからなくて良くなるとは言ったんだけどさ。面倒がってギルドに行ってねぇんだわ」
「信長さんらしいって言うか……」
「そもそもあいつは外壁を飛び越えて町に侵入してるからな。金なんぞ払ってる所は見た事もねぇ」
「は……はは……、そう……」
その頃信長はと言うと。
「おいお~い、どこまで歩く気だよお前。宿屋過ぎただろうがよ」
「宿屋? お前らの相手をするのになぜ宿屋なんぞに行かなければならんのだ」
「あ? ひひひ、お前……野外が好きなのか? ガキの癖によぉ~」
「着いたぞ、ここらで良いだろう」
「あん? あ? なんだここ」
その時、月が現れ辺りを照らした。
「あ、兄貴! ここ……墓場ですぜ!」
「なんっ!? てめぇ……舐めてんのか!」
すると信長は魔法の袋から刀を取り出し抜き身で構えた。
「墓場なら死んだ後埋めれば良いだけだから楽だろう? 貴様ら……誰に酒をかけたかわかっておるのだろうなっ!! 頭が高いっ! 平伏せ、愚か者!!」
「「「なっ!? ぐぅぅぅぅぅっ!?」」」
信長が殺気を放つと男達は一切身体を動かせなくなり、その場に崩れ落ちた。
「な、なんだよこれっ! 身体が動かねぇっ!」
「あ、兄貴っ! 何人か気絶して──あっ!」
信長は気絶した者から順に命を狩り取っていった。地べたに転がった男の背中に愛刀を突き立てるだけの作業だ。
「頭が高いと言っている。貴様ら、誰に視線を向けておるかっ!!」
「「ぐぅぅぅぅっ!」」
信長の殺気がさらに強くなり気絶する者が増えた。頭らしき男を一人残し、その場にいた冒険者達は全員息絶えてしまった。
「い、いいい良いのか! 俺は冒険者だ! 殺せばお前は犯罪者の仲間入りだ!」
「それがどうした」
「へ? があぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
信長は男の片腕を斬り落とした。
「い、いてぇぇぇぇぇぇっ! お、俺の腕がっ!!」
「殺さねば良いのだろう? タグを持っていたのはお前だけだ。他はあの賭博場の奴らだろう」
「な、ななな何言ってやがるっ!」
「しらばっくれても無駄だ。貴様らの顔は全て覚えておる。どうせイカサマがバレる騒ぎになったためにワシらを殺りにきたんだろう?」
「……さ、さあな」
信長はニヤリと笑い刀の切っ先を反対側の肩に置く。
「言っておくがな、ワシは冒険者ではない」
「は? な、ななななんだとっ!?」
「だからいつ誰を殺ろうが自由だというわけだ。祈れ」
「ま、待っ──ぎあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
再び男の腕が斬り落とされた。足元には血溜まりができている。
「た、たたたた助けてくれっ! このままじゃ死んじまうよっ! 今すぐ治療させてくれっ!」
「却下だ」
「な、なんで……」
「貴様はワシの頭に酒をかけてくれたからのう……。初めから簡単に死なせるつもりはなかった」
「あ、あああ謝るっ! 謝るから許してくれっ!」
「却下だ。貴様に明日はない」
「そ、そんな……!」
信長は男の太ももに刀を突き立てた。
「ぎぃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「助かりたいか?」
「助けて……、助けて……!」
「なら誰の命令で来たか言え」
「と、賭博場のオーナーだ! 奴は裏ギルドのマスターなんだっ!」
「裏ギルド? なんだそれは」
男は話せば助かると思いこみ、全てを話した。
「う、裏ギルドってのは犯罪者が使うギルドだ。表のギルドで登録できなくなった奴がメンバーになる。このタグも表の冒険者と同じ造りになってるが偽物だ!」
「偽物……」
「あ、ああ。あの賭博場は闇ギルドの資金源なんだよっ。そして、あの場で止めに入った男こそ賭博場のオーナーであり、闇ギルドのマスターでもある【ブルーノ・リズロック】なんだっ」
信長は男の太ももから刀を抜き肩に担ぐ。
「闇ギルドの規模は?」
「し、知らねぇよ。だが……世界中にある」
「なら質問を変える。この国にある闇ギルドの規模は?」
「そ、それなら……。えっと……、本拠地はヴェロームだ。あと、全ての町にある教会の地下にアジトがあるんだ。町には必ず教会があるからな。教会ってのは金さえ払えば悪人でも受け入れるんだよ、へへっ」
「闇ギルドにいる奴らの数は?」
「それこそわからねぇ。日々増えていってるからなぁ……」
「そうか。なら……もう用はない。死ね」
「え? ──あ」
男の頭があった場所から血が噴水のように噴き出す。
「闇ギルドか、まったく……。面倒な奴らだ」
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