7 / 55
第1章 始まり
07 堕天使ラフィエル
しおりを挟む
魔王軍は四つの軍団で構成されている。
まず一つは魔王軍参謀であるベリアル率いる悪魔軍。これらはデーモン族が主だった面子だ。
次にレザニア率いる獣魔軍。これらは魔獣や獣人が所属している。
三つ目はウルスラ率いる不死軍。これらはゴーストやアンデッドといった不死の者たちで構成されている。
残る四つ目が未だ見ぬ幹部【ラフィエル】率いる堕天使軍だ。ミリアム曰く、この軍団は天界を追放された堕天使で構成されているのだとか。しかしアーレスは当の天界を知らないため、今一つ堕天使というものを理解していない。
そしてこの四つの軍団を指揮しているのが魔王アリアであり、ミリアムはどこにも属していない。
アーレスは改めてミリアムに尋ねた。
「ミリアム、お前はなぜどこにも所属していないんだ? サキュバスクイーンならベリアルの軍団じゃないのか?」
「私があの変態の部下なんかになると思います?」
「……全く想像がつかない」
「私がどこにも属していない理由は、私がアリア様に次いで強いからなんですよ~。もし仮に私一人とベリアルの軍団全員が戦になっても私が勝ちます」
ミリアムは自信満々にそう言ってのけた。
「へぇ~。門番の態度から推測はしていたが……。ミリアムはそこまで強かったのか」
「はいっ! だから常に私と一緒にいる事をオススメしますよっ」
「いや、自分の身くらい自分で守れるし」
「そんなぁ~!」
魔王アリアとの修行を積んだアーレスは現時点で魔王アリアに並ぶ強さを誇っている。魔王アリアは精霊召喚士であり、召喚した精霊を味方にして戦う。アーレスのように精霊の魔法を身に付けられるわけではないため、今後の修行次第でアーレスが魔王アリアに勝つ未来もありえなくはない。
「ところでミリアム」
「なんです?」
アーレスは未だに姿を見せないラフィエルの事を尋ねた。
「ああ、ラフィエルですか~。あの方は本っ当に気まぐれなので」
「ふむ」
「魔王様から招集命令があっても守った試しがありません」
「それでよく幹部がやれてるな……」
「えぇまぁ。堕天使は強いですから」
ここでアーレスは堕天使について尋ねた。
「ミリアム、俺は今まで天使とか天界とか堕天使とか全く知らない世界にいたのだが……。ちょっと俺にもわかるように説明頼めるか?」
「うんっ」
ミリアムの説明によると、この惑星ギガアースには三つの世界があるそうだ。
一つ目は地表深くに存在する【魔界】。ここは魔王アリアの親である大魔王が支配しているらしい。この世界に陽は昇らず、四六時中闇が支配しているのだとか。
二つ目はここ地上世界だ。ここについては説明は不要だろう。
そして先ほど話に出た【天界】。ここは様々な神が存在するらしい。このらしいというのも、こちら側から天界へと渡る方法はなく、向こうを知る者は堕天使しかいないという理由からだ。
堕天使は堕とされた瞬間に天界へと渡る手段を封じられ、二度と天界に入る事ができないのである。堕ちていない天使ならば往来は可能だが、神の遣いである天使が地上に現れるという事はそれこそ地上世界の終わりと同義なのである。そのため、天界についてはほぼ何もわかっていない事が現状だ。
「堕天使がまたなんで魔王軍に?」
「それはまぁ、堕天使ですから。堕天使は神に逆らった者。精霊神を信仰の対象としてる人間の領域には住めやしませんよ~。ラフィエル達もまた、アーレスさんのように迫害や追放されたんです」
「……そうか。それが魔王軍にいる理由か」
アーレスは堕天使達に同情を禁じ得なかった。アーレスは職業で追放され、堕天使は種が理由で迫害された。言うなればアーレスと堕天使達は同じ立場にあるという事になる。
「なるほどなぁ。追放された同士か。それは気が合いそうだ」
「え? ま、まさかアーレスさん……。まだ側室増やす気ですか!? これ以上はさすがに許容できませんよ!?」
「バッ──何を言ってるんだ! 俺はただ同じ境遇だからわかりあえるんじゃないかってなぁ!」
「増やすなら魔王様の許可をもらうんですね! ふ~んだっ!」
ミリアムはまだ接触すらしていないラフィエルに嫉妬するのだった。
それから日々魔王アリアに魔法主体の戦い方を習いつつ、ラフィエルについて話を聞いていった。
「ラフィエル? ああ、あやつは魔王軍幹部ではあるが、行動を縛ったりしてはおらんのだよ」
「つまり自由にさせてるって事?」
「うむ。ラフィエルについては妾も奴が今どこで何をしておるかわからぬ」
「ふ~ん。結構ユルいんだな、魔王軍って。もっと規律とかうるさいと思ってたよ」
魔王は汗を拭きながらアーレスに言った。
「ふぅ。規律など必要ない。妾は魔王を名乗ってはいるが、それは魔界にいる父の威光を受けての事じゃ。従いたい者は従えば良いし、従いたくない者は従わなくても良い。妾はここを地上にいる魔族や行き場を失った者が幸せに暮らせる楽園にしたいのじゃよ。そんな場所に堅苦しい規律など不要。そうは思わぬか?」
「まぁ……な」
ここ数日、アーレスは修行の時間以外をラフィエルの捜索に充てていた。そこで見た住民の姿は誰もが幸せそうに暮らし、争い一つなかった。このように平和な領地はアーレスがいた国には一つもない。 国を追放され荒んでいたアーレスの心も徐々に穏やかさを取り戻していった。
そんなある日、いつものようにダンジョン内にある町を探索している時、一軒の店が目に入った。
「あれは……酒場か? ふむ……」
アーレスは酒が飲める歳になったは良いものの、そのまま捕縛され追放されており、まだ一滴も酒を口にしていなかった。あの騒動がなければ屋敷で盛大な誕生パーティーが開かれていたのだが、アーレスが二十歳の誕生パーティーを楽しむ機会はなかった。
「……ちょうど良い。誕生日はだいぶ過ぎたが一人で祝うとするか」
そう決めたアーレスは酒場の扉を開き、固まった。
「うぉりゃ~! あたしは魔王軍幹部ラフィエル様だぞ~! 早く酒もってこ~いっ!」
「た、ただいまぁぁぁぁっ!」
それを遠巻きに客が見ていた。
「また飲んだくれてるよあの人……」
「あの人酔うと暴れ出すからなぁ……。完全に酔っ払う前なら奢ってくれたりするけどさぁ」
「さて、帰るか。今日はどうやら泥酔しちまってるようだしな」
ラフィエルの酔っ払い具合で危険を察知した客が次々と席を立ちアーレスの脇を通り過ぎていった。
「あんたも絡まれない内に退散した方が良いぜ? 酔っ払ったラフィエル様は性質が悪いからなぁ」
「全くだぜ。あれだけ酒で失敗してんのに懲りずによく飲むよなぁ」
「あ、あれが最後の幹部……堕天使のラフィエル……だと!?」
改めてカウンターを見ると、そこには漆黒の翼を生やした赤い髪でアホそうな堕天使が並々とエールが入ったジョッキを豪快に傾けていた。
「にゃはははは~! あたしはこの酒が飲みたくて堕ちたと言っても過言ではな~いっ! 店主! おかわりっ!」
「は、ははぁぁぁぁっ!」
アーレスは声を掛けるか迷った末、一応挨拶だけはしておこうと酒場に足を踏み入れるのだった。
まず一つは魔王軍参謀であるベリアル率いる悪魔軍。これらはデーモン族が主だった面子だ。
次にレザニア率いる獣魔軍。これらは魔獣や獣人が所属している。
三つ目はウルスラ率いる不死軍。これらはゴーストやアンデッドといった不死の者たちで構成されている。
残る四つ目が未だ見ぬ幹部【ラフィエル】率いる堕天使軍だ。ミリアム曰く、この軍団は天界を追放された堕天使で構成されているのだとか。しかしアーレスは当の天界を知らないため、今一つ堕天使というものを理解していない。
そしてこの四つの軍団を指揮しているのが魔王アリアであり、ミリアムはどこにも属していない。
アーレスは改めてミリアムに尋ねた。
「ミリアム、お前はなぜどこにも所属していないんだ? サキュバスクイーンならベリアルの軍団じゃないのか?」
「私があの変態の部下なんかになると思います?」
「……全く想像がつかない」
「私がどこにも属していない理由は、私がアリア様に次いで強いからなんですよ~。もし仮に私一人とベリアルの軍団全員が戦になっても私が勝ちます」
ミリアムは自信満々にそう言ってのけた。
「へぇ~。門番の態度から推測はしていたが……。ミリアムはそこまで強かったのか」
「はいっ! だから常に私と一緒にいる事をオススメしますよっ」
「いや、自分の身くらい自分で守れるし」
「そんなぁ~!」
魔王アリアとの修行を積んだアーレスは現時点で魔王アリアに並ぶ強さを誇っている。魔王アリアは精霊召喚士であり、召喚した精霊を味方にして戦う。アーレスのように精霊の魔法を身に付けられるわけではないため、今後の修行次第でアーレスが魔王アリアに勝つ未来もありえなくはない。
「ところでミリアム」
「なんです?」
アーレスは未だに姿を見せないラフィエルの事を尋ねた。
「ああ、ラフィエルですか~。あの方は本っ当に気まぐれなので」
「ふむ」
「魔王様から招集命令があっても守った試しがありません」
「それでよく幹部がやれてるな……」
「えぇまぁ。堕天使は強いですから」
ここでアーレスは堕天使について尋ねた。
「ミリアム、俺は今まで天使とか天界とか堕天使とか全く知らない世界にいたのだが……。ちょっと俺にもわかるように説明頼めるか?」
「うんっ」
ミリアムの説明によると、この惑星ギガアースには三つの世界があるそうだ。
一つ目は地表深くに存在する【魔界】。ここは魔王アリアの親である大魔王が支配しているらしい。この世界に陽は昇らず、四六時中闇が支配しているのだとか。
二つ目はここ地上世界だ。ここについては説明は不要だろう。
そして先ほど話に出た【天界】。ここは様々な神が存在するらしい。このらしいというのも、こちら側から天界へと渡る方法はなく、向こうを知る者は堕天使しかいないという理由からだ。
堕天使は堕とされた瞬間に天界へと渡る手段を封じられ、二度と天界に入る事ができないのである。堕ちていない天使ならば往来は可能だが、神の遣いである天使が地上に現れるという事はそれこそ地上世界の終わりと同義なのである。そのため、天界についてはほぼ何もわかっていない事が現状だ。
「堕天使がまたなんで魔王軍に?」
「それはまぁ、堕天使ですから。堕天使は神に逆らった者。精霊神を信仰の対象としてる人間の領域には住めやしませんよ~。ラフィエル達もまた、アーレスさんのように迫害や追放されたんです」
「……そうか。それが魔王軍にいる理由か」
アーレスは堕天使達に同情を禁じ得なかった。アーレスは職業で追放され、堕天使は種が理由で迫害された。言うなればアーレスと堕天使達は同じ立場にあるという事になる。
「なるほどなぁ。追放された同士か。それは気が合いそうだ」
「え? ま、まさかアーレスさん……。まだ側室増やす気ですか!? これ以上はさすがに許容できませんよ!?」
「バッ──何を言ってるんだ! 俺はただ同じ境遇だからわかりあえるんじゃないかってなぁ!」
「増やすなら魔王様の許可をもらうんですね! ふ~んだっ!」
ミリアムはまだ接触すらしていないラフィエルに嫉妬するのだった。
それから日々魔王アリアに魔法主体の戦い方を習いつつ、ラフィエルについて話を聞いていった。
「ラフィエル? ああ、あやつは魔王軍幹部ではあるが、行動を縛ったりしてはおらんのだよ」
「つまり自由にさせてるって事?」
「うむ。ラフィエルについては妾も奴が今どこで何をしておるかわからぬ」
「ふ~ん。結構ユルいんだな、魔王軍って。もっと規律とかうるさいと思ってたよ」
魔王は汗を拭きながらアーレスに言った。
「ふぅ。規律など必要ない。妾は魔王を名乗ってはいるが、それは魔界にいる父の威光を受けての事じゃ。従いたい者は従えば良いし、従いたくない者は従わなくても良い。妾はここを地上にいる魔族や行き場を失った者が幸せに暮らせる楽園にしたいのじゃよ。そんな場所に堅苦しい規律など不要。そうは思わぬか?」
「まぁ……な」
ここ数日、アーレスは修行の時間以外をラフィエルの捜索に充てていた。そこで見た住民の姿は誰もが幸せそうに暮らし、争い一つなかった。このように平和な領地はアーレスがいた国には一つもない。 国を追放され荒んでいたアーレスの心も徐々に穏やかさを取り戻していった。
そんなある日、いつものようにダンジョン内にある町を探索している時、一軒の店が目に入った。
「あれは……酒場か? ふむ……」
アーレスは酒が飲める歳になったは良いものの、そのまま捕縛され追放されており、まだ一滴も酒を口にしていなかった。あの騒動がなければ屋敷で盛大な誕生パーティーが開かれていたのだが、アーレスが二十歳の誕生パーティーを楽しむ機会はなかった。
「……ちょうど良い。誕生日はだいぶ過ぎたが一人で祝うとするか」
そう決めたアーレスは酒場の扉を開き、固まった。
「うぉりゃ~! あたしは魔王軍幹部ラフィエル様だぞ~! 早く酒もってこ~いっ!」
「た、ただいまぁぁぁぁっ!」
それを遠巻きに客が見ていた。
「また飲んだくれてるよあの人……」
「あの人酔うと暴れ出すからなぁ……。完全に酔っ払う前なら奢ってくれたりするけどさぁ」
「さて、帰るか。今日はどうやら泥酔しちまってるようだしな」
ラフィエルの酔っ払い具合で危険を察知した客が次々と席を立ちアーレスの脇を通り過ぎていった。
「あんたも絡まれない内に退散した方が良いぜ? 酔っ払ったラフィエル様は性質が悪いからなぁ」
「全くだぜ。あれだけ酒で失敗してんのに懲りずによく飲むよなぁ」
「あ、あれが最後の幹部……堕天使のラフィエル……だと!?」
改めてカウンターを見ると、そこには漆黒の翼を生やした赤い髪でアホそうな堕天使が並々とエールが入ったジョッキを豪快に傾けていた。
「にゃはははは~! あたしはこの酒が飲みたくて堕ちたと言っても過言ではな~いっ! 店主! おかわりっ!」
「は、ははぁぁぁぁっ!」
アーレスは声を掛けるか迷った末、一応挨拶だけはしておこうと酒場に足を踏み入れるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる