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第二章 魔族大陸統一編
20 統一舞闘会開幕
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いよいよ統一舞闘会が開幕する。開幕日の朝、いつも通りに食事をし、会場へと向かう枢達。全魔族の強者がこの都市の会場である【コロシアム】に集まっていた。
観覧席は満員御礼、闘いは三日間に渡り行われる。魔族以外の種族も疎らに見掛けられる、恐らく偵察だろう。
リミラはこの大会の企画者の一人として挨拶するのだとかで裏に呼ばれていった。この大会は六人の領主の共同企画と言うことになっている。
審判役に関しては、中立都市から出す事になっていた。大会統括を都市の市長に依頼し、各領主の挨拶が終わった後、初の舞闘会開幕となった。
まず、全領主が舞台上に集められた。第一試合の相手を決める為だ。箱の中から紙を引かされる。どの紙も何も書かれていなかった。全領主が引き終わると、市長が…
「魔力を紙に通してみて下さい」
各領主が引いた紙に魔力を流す。すると、それぞれの紙に番号が浮かんだ。
第一領 ヴァンパイア、④
第二領 死の王、①
第三領 デーモンキング、③
第四領 淫魔王、⑤
第五領 ルシファー、⑥
第六領 リミラ ②
淫魔王と闘いたかったなぁ……。一回戦はアンデット軍団か。ちらりと向こうを見てみるが、死の王以外の全員がローブを着ていてどんな相手か不明だ。ここで解析を使うのはズルいよな。まぁ、なんとかなるだろう。
「では第1試合、第2領対第6領! 全員舞台へ」
審判員により、選手全員が対面する形で舞台に並べられた。
「私はこの試合の審判員の【デーメア】です。これから対戦形式を決めます。まず、私がこの箱から玉を一つ引きます。ここまでは宜しいですか?」
「はい」
「かまわん」
「では、続きの説明をします。赤い玉ならタイマン五戦、青い玉なら勝ち抜き戦、黄色い玉なら五対五のバトル・ロワイアルです。最後に新たに追加された黒い玉ですが、こちらはチーム代表一名同士での一回勝負です。代表は領主でなくとも構いません。負ければ試合終了です。宜しいですか?」
「はい」
「あぁ」
領主二人の承諾を得、審判が箱に手を入れた。
「では、選ばさせて頂きます……。はいっ……!」
審判の手には青い玉が握られ高々と掲げられていた。初戦は勝ち抜き戦に決まった。
「では、全員舞台から一旦降りて下さい。十分後試合開始です。それぞれ戦う順番を決め、紙に書いたら私に持ってきて下さい」
両陣営が舞台の東西に分かれ降りた。さて、順番をどうするか話合うとしよう。
「でだ、俺が一番目でいいか? パーラとエレルは身体が心配だ。身重かも知れんしな? ふふっ。何より今魔神を大々的に発表するのはマズイ。試合どころじゃなくなるからな、名前も変えておこう。エレルは今だけエルとしておいてくれ。皆いいか?」(※以降、試合中はエレル→エルに)
「「「「はいっ(デス☆)!」」」」
「よし、では二番手リミラ、三番手真白、四番手パーラ、ラストがエルだ」
全員から了承を得た後、順番を書いた紙を審判員に提出した。その後相手も提出し、開始時間となる。
「それでは試合開始とする。一人目、前へ!」
各陣営から一人舞台へ上がり開始線についた。
「第一試合一回戦、第二領スカルキング、第六領八神 枢。………………はじめっ!!!」
試合が始まった。相手はスカルキングか。さて、どうでる?
一先ず、枢は様子を見る事にした。スカルキングは大剣を構え向かってくる。……遅い。スカルキングは速度そのまま、枢の目の前で上段から一気に大剣を降り下ろしてきた。
「まさか、これが本気か?」
枢は右手一本でそれを軽々と受け止めていた。
「……っ!? ……!!」
「お話にならないな、さっさと終わらせるとしよう」
そう言った枢は対スケルトン用に準備していた技を出す。
「……振動波!」
「……!?」
枢の掌底がスカルキングの胸を打つ。魔力が波状に身体が全体に広がり、スカルキングは破砕し絶命した。後にはひび割れた鎧しか残っていなかった。
「し、試合終了! 一回戦は対戦相手死亡の為、勝者……八神 枢!!」
審判員のコールと共に会場が沸く。枢の実力を計る者、気にもとめない者、称賛する者、様々だ。枢は退屈だと言わんばかりに、開始線から審判員に告げる。
「審判、次だ」
「あ、は、はいっ!」
あわてて審判はコールする。
「では第二領、次の選手を前へ!」
試合はまだ始まったばかりだ。もっと楽しませてくれと、枢は笑っていた。
「強いわねぇ、うちの旦那様は」
「ええ、全く」
「流石デス☆」
「……マスター、次は真白に代わるっ。闘いたい!」
リミラ達はのんびりと観戦モードに入っているのであった。
観覧席は満員御礼、闘いは三日間に渡り行われる。魔族以外の種族も疎らに見掛けられる、恐らく偵察だろう。
リミラはこの大会の企画者の一人として挨拶するのだとかで裏に呼ばれていった。この大会は六人の領主の共同企画と言うことになっている。
審判役に関しては、中立都市から出す事になっていた。大会統括を都市の市長に依頼し、各領主の挨拶が終わった後、初の舞闘会開幕となった。
まず、全領主が舞台上に集められた。第一試合の相手を決める為だ。箱の中から紙を引かされる。どの紙も何も書かれていなかった。全領主が引き終わると、市長が…
「魔力を紙に通してみて下さい」
各領主が引いた紙に魔力を流す。すると、それぞれの紙に番号が浮かんだ。
第一領 ヴァンパイア、④
第二領 死の王、①
第三領 デーモンキング、③
第四領 淫魔王、⑤
第五領 ルシファー、⑥
第六領 リミラ ②
淫魔王と闘いたかったなぁ……。一回戦はアンデット軍団か。ちらりと向こうを見てみるが、死の王以外の全員がローブを着ていてどんな相手か不明だ。ここで解析を使うのはズルいよな。まぁ、なんとかなるだろう。
「では第1試合、第2領対第6領! 全員舞台へ」
審判員により、選手全員が対面する形で舞台に並べられた。
「私はこの試合の審判員の【デーメア】です。これから対戦形式を決めます。まず、私がこの箱から玉を一つ引きます。ここまでは宜しいですか?」
「はい」
「かまわん」
「では、続きの説明をします。赤い玉ならタイマン五戦、青い玉なら勝ち抜き戦、黄色い玉なら五対五のバトル・ロワイアルです。最後に新たに追加された黒い玉ですが、こちらはチーム代表一名同士での一回勝負です。代表は領主でなくとも構いません。負ければ試合終了です。宜しいですか?」
「はい」
「あぁ」
領主二人の承諾を得、審判が箱に手を入れた。
「では、選ばさせて頂きます……。はいっ……!」
審判の手には青い玉が握られ高々と掲げられていた。初戦は勝ち抜き戦に決まった。
「では、全員舞台から一旦降りて下さい。十分後試合開始です。それぞれ戦う順番を決め、紙に書いたら私に持ってきて下さい」
両陣営が舞台の東西に分かれ降りた。さて、順番をどうするか話合うとしよう。
「でだ、俺が一番目でいいか? パーラとエレルは身体が心配だ。身重かも知れんしな? ふふっ。何より今魔神を大々的に発表するのはマズイ。試合どころじゃなくなるからな、名前も変えておこう。エレルは今だけエルとしておいてくれ。皆いいか?」(※以降、試合中はエレル→エルに)
「「「「はいっ(デス☆)!」」」」
「よし、では二番手リミラ、三番手真白、四番手パーラ、ラストがエルだ」
全員から了承を得た後、順番を書いた紙を審判員に提出した。その後相手も提出し、開始時間となる。
「それでは試合開始とする。一人目、前へ!」
各陣営から一人舞台へ上がり開始線についた。
「第一試合一回戦、第二領スカルキング、第六領八神 枢。………………はじめっ!!!」
試合が始まった。相手はスカルキングか。さて、どうでる?
一先ず、枢は様子を見る事にした。スカルキングは大剣を構え向かってくる。……遅い。スカルキングは速度そのまま、枢の目の前で上段から一気に大剣を降り下ろしてきた。
「まさか、これが本気か?」
枢は右手一本でそれを軽々と受け止めていた。
「……っ!? ……!!」
「お話にならないな、さっさと終わらせるとしよう」
そう言った枢は対スケルトン用に準備していた技を出す。
「……振動波!」
「……!?」
枢の掌底がスカルキングの胸を打つ。魔力が波状に身体が全体に広がり、スカルキングは破砕し絶命した。後にはひび割れた鎧しか残っていなかった。
「し、試合終了! 一回戦は対戦相手死亡の為、勝者……八神 枢!!」
審判員のコールと共に会場が沸く。枢の実力を計る者、気にもとめない者、称賛する者、様々だ。枢は退屈だと言わんばかりに、開始線から審判員に告げる。
「審判、次だ」
「あ、は、はいっ!」
あわてて審判はコールする。
「では第二領、次の選手を前へ!」
試合はまだ始まったばかりだ。もっと楽しませてくれと、枢は笑っていた。
「強いわねぇ、うちの旦那様は」
「ええ、全く」
「流石デス☆」
「……マスター、次は真白に代わるっ。闘いたい!」
リミラ達はのんびりと観戦モードに入っているのであった。
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