34 / 85
第03章 バハロス帝国編
03 ミリアリアを連れて
しおりを挟む
魔族という人類の敵の存在を知り、さらにはこの魔族に抗うために教会が育成している勇者の存在を知った蓮太は、今は目立つべきではないと判断し、魔族を討伐した事を秘匿したまま、窮地を救ったミリアリアと共に、エルフ達のために作った国へと戻った。
「今戻った」
「レンタ様っ! よくぞ御無事でっ!」
「ん? 何の事だ?」
そう尋ねるとエルフの長はありえない事を口にした。
「え? 魔族が現れたでしょう?」
「……おい、何故知っている」
「私達エルフは樹のある場所の情報ならば全て知る事ができるのですよ? レンタ様が魔族と戦った場所、よ~く思い返してみてください」
「戦った場所……」
蓮太は玉座の間を思い返してみた。
「……いや、まさかだろ。まさかあの観葉植物!?」
「はい。私達エルフは情報戦ではどの種族にも負けませんわっ」
「えぇぇ……。あんな鉢植えの木でも覗けんの? やべぇなエルフ……」
「それよりっ! まさか勇者でもないレンタ様が魔族を単独で討伐なされたなど……正直驚きましたわ」
「いや、あんなん余裕だろ。まぁ、良い経験値になってくれたよ。また一つ強くなっちまったようだ」
「そ、そうですか。とにかく、無事で何よりです。それで……」
エルフの長は蓮太の横にいたミリアリアに目を向けた。
「バハロス帝国皇帝の娘ですね」
「……はい。ミリアリア・エン・バハロスと申します」
「私はここ聖王国エルフィリアの王であるレンタ・シヴァー様の第一王妃【シルファ】です。そして隣が第二王妃のリージュです」
そこでリージュも前に出てミリアリアに会釈した。
「見ての通り、ここは亜人と獣人の国です。あなたの父であるバハロス帝国は人間至上主義者であり、私達亜人や獣人を迫害して参りましたが……、あなたはそれをどうお考えになっておりますか?」
バハロス帝国に故郷を奪われた獣人達も黙ったままミリアリアの言葉を待つ。今この場にはとんでもなく重い空気が漂っていた。
「……私は父の考えを良しとはしておりません。亜人も獣人もこの人間界で等しくあるべきだと考えております。私にもう少し力があれば国を変えられたものを……。皆様には申し訳なく思っております」
「そう……、まだ幼いのに立派ですね。ミリアリア、私達はあなたを受け入れます。レンタ様が連れてきたのですから敵対する事はないでしょう。これからよろしくお願いいたします」
「は、はいっ! こちらこそよろしくお願いいたしますっ!」
そうして二人は手を取り合った。獣人も少しは反発するかと想像していたが、この国では争いを禁じていたため、表立って敵意を剥き出しにする者はいなかった。
だが後々揉める事を避けるため、蓮太は一応獣人達の本心を確認する。
「確かにバハロス帝国は憎いですけどね、あの子はレンタ様がお連れになった方ですから。そんな方と争うなどとんでもないですよ」
「俺達の故郷は奪われましたが、何も絶滅したわけじゃありませんし。考えてみれば今俺達がこうしてレンタ様に守られているのはバハロス帝国があったからだと思ってますね」
「私達は今を生きているのにゃ~。過ぎた話なんてどうでもいいにゃよ~」
獣人は大人だった。過去より現在を重視する存在らしい。
「まぁ、遺恨がないなら良いんだ。これからミリアリアはここで暮らす事になる。仲良くしてやってくれ」
「「「「はいっ!」」」」
「よろしくお願いいたしますっ!」
こうしてミリアリアは無事にエルフィリアの住民に受け入れられる事となった。そして蓮太はミリアリアをシルファとリージュに預け、久しぶりにノイシュタットへと戻った。
「レンタ!」
「おう、エレン久しぶ──うぉっ!?」
ノイシュタット城に転移し、偶然会ったエレンに声を掛けられたので挨拶をしようとしたらいきなり殴りかかられた。
「な、なにすんだっ!?」
「うるさいっ! 私に何も言わずに姿を消してからにっ! うっ、くぅ……っ」
「すまんな。ってどうした?」
エレンは蓮太から離れ腹を抱えた。
「お前の子だ! 私は……ずっとお前が隣にいてくれるだろうとばかり思っていたのだがなっ……! どうやらそれは私の勘違いだったらしい」
「……それだよエレン」
「なにがだっ!」
蓮太はひっそりと姿を消した理由をエレンに告げた。
「俺が隣にいたらお前は俺を頼りただの女に成り下がってしまう。お前の良い所は国のためなら自ら行動にでるその頭と行動力だ。俺がいたらお前は俺を使うだけの凡人になっちまうだろうよ」
「……そんな事は……ないっ!」
「なくはないだろう。なら問うが……、お前は俺がいない間に何をしていた」
「それは……」
以前のエレンならばすでに王となり、奪ったヴェスチナから得られる資源を使い、国を一回り大きくしていただろう。だが、王は未だに父のままで、ヴェスチナには大使を送っているだけだ。これはエルフ達に調べさせていたので間違いはない。
「ヴェスチナも人任せ、さらには王にもなっていない。なぁエレン。お前はいったい何をしていた」
「うっ……うぅぅっ」
エレンの瞳が潤む。
「お前の意志は男一人の存在で揺らぐ程度だったのかっ! いい加減目を覚ませよエレンッ!」
「お前が……っ! お前が言うなぁぁぁっ! 私を弄ぶだけ弄び逃げた卑怯者がっ!」
「話にならんな。俺は逃げたわけじゃない。せっかく土産にバハロス帝国の地を手に入れてきたのによ」
「バハロス……帝国だとっ!? お前……まさかバハロス帝国を侵略……」
「王になっていないお前には関係のない話だ。俺が用のあるのはノイシュタット王だ。じゃあな」
「ま、待てっ!」
蓮太はエレンを振り切りノイシュタット王の所へと向かった。
「あいつ……すっかり覇気がなくなっちまってんじゃねぇか。あれじゃあもしここに魔族が現れようものならノイシュタットは滅亡しちまうだろう」
魔族と邂逅した蓮太は考えを改めていた。魔族に対抗できるのは勇者しかいないとされているが、その勇者が派遣されてくるまで持ちこたえる力がなければこの国もバハロス帝国の二の舞になりかねない。なので蓮太は心を鬼にし、エレンを叱責した。
「ノイシュタット王」
「レンタか、なにやら騒がしかったのう」
「エレンの奴とちょっとな。それより大事な話がある」
「大事な話? なんじゃ?」
蓮太はノイシュタット王にだけ魔族が現れた話を告げた。
「バカなっ! 本当に魔族が現れたのかっ!?」
「ああ。おかげでエンドーサと敵対していたバハロス帝国は滅亡だ。それとな、俺は今エンドーサの森に世界樹を召喚し、そこでエルフや獣人達の王になってんだわ」
「世界樹じゃと? 世界から消えたとされている世界樹があるのか!?」
「ああ。そこでノイシュタットにはバハロス帝国の地をくれてやるかわりに不可侵の協定を結びたい。もちろん同盟国のエンドーサとも結ぶつもりだ」
ノイシュタット王は突然の話に困惑しつつも蓮太の要望に応えた。
「もちろん不可侵の協定はすぐにでも結ぼう。と言うかだな、お前の力を知ったワシがお前と争うなどありえんだろう」
「それもそうだな。もし断られたら……ちょっと暴れて力を思い出させてやる所だったんだがな」
「止めてくれ。老体にそれは酷じゃ」
「ははは、冗談だ。それよりノイシュタット王、せっかくヴェスチナから鉱山を奪ったというのに何をしている。全く装備もなにもかも変わってないじゃないか」
「……それがな」
ノイシュタット王は頭を抱えていた。そして装備が一新されていない理由を口にした。
「鉱山が占拠されている?」
「うむ。元々鉱山はドワーフのモノでな。それをヴェスチナの奴らが武力で押さえ付けながら無理矢理働かせていたのじゃよ。ワシらがヴェスチナを手に入れた後、ドワーフ達とは何度も交渉してはいるが……未だに首を縦に振らんのじゃよ」
「ドワーフ……。なるほど、ヴェスチナの奴らが使っていた武器はドワーフが作った物だったのか」
「うむ。ワシらはヴェスチナと違い、ドワーフを武力で押さえ付けるような真似はせん。平和的に協定を求めてはいるが……なかなか頑固でなぁ……」
これが本当ならば先ほどエレンに対して言った言葉は酷い言葉になる。
「交渉は誰が?」
「エレンじゃよ。交渉事はワシよりエレンの方がウマイからの」
「……そうか」
これを聞いた蓮太はエレンにどう謝ろうか考えるのだった。
「今戻った」
「レンタ様っ! よくぞ御無事でっ!」
「ん? 何の事だ?」
そう尋ねるとエルフの長はありえない事を口にした。
「え? 魔族が現れたでしょう?」
「……おい、何故知っている」
「私達エルフは樹のある場所の情報ならば全て知る事ができるのですよ? レンタ様が魔族と戦った場所、よ~く思い返してみてください」
「戦った場所……」
蓮太は玉座の間を思い返してみた。
「……いや、まさかだろ。まさかあの観葉植物!?」
「はい。私達エルフは情報戦ではどの種族にも負けませんわっ」
「えぇぇ……。あんな鉢植えの木でも覗けんの? やべぇなエルフ……」
「それよりっ! まさか勇者でもないレンタ様が魔族を単独で討伐なされたなど……正直驚きましたわ」
「いや、あんなん余裕だろ。まぁ、良い経験値になってくれたよ。また一つ強くなっちまったようだ」
「そ、そうですか。とにかく、無事で何よりです。それで……」
エルフの長は蓮太の横にいたミリアリアに目を向けた。
「バハロス帝国皇帝の娘ですね」
「……はい。ミリアリア・エン・バハロスと申します」
「私はここ聖王国エルフィリアの王であるレンタ・シヴァー様の第一王妃【シルファ】です。そして隣が第二王妃のリージュです」
そこでリージュも前に出てミリアリアに会釈した。
「見ての通り、ここは亜人と獣人の国です。あなたの父であるバハロス帝国は人間至上主義者であり、私達亜人や獣人を迫害して参りましたが……、あなたはそれをどうお考えになっておりますか?」
バハロス帝国に故郷を奪われた獣人達も黙ったままミリアリアの言葉を待つ。今この場にはとんでもなく重い空気が漂っていた。
「……私は父の考えを良しとはしておりません。亜人も獣人もこの人間界で等しくあるべきだと考えております。私にもう少し力があれば国を変えられたものを……。皆様には申し訳なく思っております」
「そう……、まだ幼いのに立派ですね。ミリアリア、私達はあなたを受け入れます。レンタ様が連れてきたのですから敵対する事はないでしょう。これからよろしくお願いいたします」
「は、はいっ! こちらこそよろしくお願いいたしますっ!」
そうして二人は手を取り合った。獣人も少しは反発するかと想像していたが、この国では争いを禁じていたため、表立って敵意を剥き出しにする者はいなかった。
だが後々揉める事を避けるため、蓮太は一応獣人達の本心を確認する。
「確かにバハロス帝国は憎いですけどね、あの子はレンタ様がお連れになった方ですから。そんな方と争うなどとんでもないですよ」
「俺達の故郷は奪われましたが、何も絶滅したわけじゃありませんし。考えてみれば今俺達がこうしてレンタ様に守られているのはバハロス帝国があったからだと思ってますね」
「私達は今を生きているのにゃ~。過ぎた話なんてどうでもいいにゃよ~」
獣人は大人だった。過去より現在を重視する存在らしい。
「まぁ、遺恨がないなら良いんだ。これからミリアリアはここで暮らす事になる。仲良くしてやってくれ」
「「「「はいっ!」」」」
「よろしくお願いいたしますっ!」
こうしてミリアリアは無事にエルフィリアの住民に受け入れられる事となった。そして蓮太はミリアリアをシルファとリージュに預け、久しぶりにノイシュタットへと戻った。
「レンタ!」
「おう、エレン久しぶ──うぉっ!?」
ノイシュタット城に転移し、偶然会ったエレンに声を掛けられたので挨拶をしようとしたらいきなり殴りかかられた。
「な、なにすんだっ!?」
「うるさいっ! 私に何も言わずに姿を消してからにっ! うっ、くぅ……っ」
「すまんな。ってどうした?」
エレンは蓮太から離れ腹を抱えた。
「お前の子だ! 私は……ずっとお前が隣にいてくれるだろうとばかり思っていたのだがなっ……! どうやらそれは私の勘違いだったらしい」
「……それだよエレン」
「なにがだっ!」
蓮太はひっそりと姿を消した理由をエレンに告げた。
「俺が隣にいたらお前は俺を頼りただの女に成り下がってしまう。お前の良い所は国のためなら自ら行動にでるその頭と行動力だ。俺がいたらお前は俺を使うだけの凡人になっちまうだろうよ」
「……そんな事は……ないっ!」
「なくはないだろう。なら問うが……、お前は俺がいない間に何をしていた」
「それは……」
以前のエレンならばすでに王となり、奪ったヴェスチナから得られる資源を使い、国を一回り大きくしていただろう。だが、王は未だに父のままで、ヴェスチナには大使を送っているだけだ。これはエルフ達に調べさせていたので間違いはない。
「ヴェスチナも人任せ、さらには王にもなっていない。なぁエレン。お前はいったい何をしていた」
「うっ……うぅぅっ」
エレンの瞳が潤む。
「お前の意志は男一人の存在で揺らぐ程度だったのかっ! いい加減目を覚ませよエレンッ!」
「お前が……っ! お前が言うなぁぁぁっ! 私を弄ぶだけ弄び逃げた卑怯者がっ!」
「話にならんな。俺は逃げたわけじゃない。せっかく土産にバハロス帝国の地を手に入れてきたのによ」
「バハロス……帝国だとっ!? お前……まさかバハロス帝国を侵略……」
「王になっていないお前には関係のない話だ。俺が用のあるのはノイシュタット王だ。じゃあな」
「ま、待てっ!」
蓮太はエレンを振り切りノイシュタット王の所へと向かった。
「あいつ……すっかり覇気がなくなっちまってんじゃねぇか。あれじゃあもしここに魔族が現れようものならノイシュタットは滅亡しちまうだろう」
魔族と邂逅した蓮太は考えを改めていた。魔族に対抗できるのは勇者しかいないとされているが、その勇者が派遣されてくるまで持ちこたえる力がなければこの国もバハロス帝国の二の舞になりかねない。なので蓮太は心を鬼にし、エレンを叱責した。
「ノイシュタット王」
「レンタか、なにやら騒がしかったのう」
「エレンの奴とちょっとな。それより大事な話がある」
「大事な話? なんじゃ?」
蓮太はノイシュタット王にだけ魔族が現れた話を告げた。
「バカなっ! 本当に魔族が現れたのかっ!?」
「ああ。おかげでエンドーサと敵対していたバハロス帝国は滅亡だ。それとな、俺は今エンドーサの森に世界樹を召喚し、そこでエルフや獣人達の王になってんだわ」
「世界樹じゃと? 世界から消えたとされている世界樹があるのか!?」
「ああ。そこでノイシュタットにはバハロス帝国の地をくれてやるかわりに不可侵の協定を結びたい。もちろん同盟国のエンドーサとも結ぶつもりだ」
ノイシュタット王は突然の話に困惑しつつも蓮太の要望に応えた。
「もちろん不可侵の協定はすぐにでも結ぼう。と言うかだな、お前の力を知ったワシがお前と争うなどありえんだろう」
「それもそうだな。もし断られたら……ちょっと暴れて力を思い出させてやる所だったんだがな」
「止めてくれ。老体にそれは酷じゃ」
「ははは、冗談だ。それよりノイシュタット王、せっかくヴェスチナから鉱山を奪ったというのに何をしている。全く装備もなにもかも変わってないじゃないか」
「……それがな」
ノイシュタット王は頭を抱えていた。そして装備が一新されていない理由を口にした。
「鉱山が占拠されている?」
「うむ。元々鉱山はドワーフのモノでな。それをヴェスチナの奴らが武力で押さえ付けながら無理矢理働かせていたのじゃよ。ワシらがヴェスチナを手に入れた後、ドワーフ達とは何度も交渉してはいるが……未だに首を縦に振らんのじゃよ」
「ドワーフ……。なるほど、ヴェスチナの奴らが使っていた武器はドワーフが作った物だったのか」
「うむ。ワシらはヴェスチナと違い、ドワーフを武力で押さえ付けるような真似はせん。平和的に協定を求めてはいるが……なかなか頑固でなぁ……」
これが本当ならば先ほどエレンに対して言った言葉は酷い言葉になる。
「交渉は誰が?」
「エレンじゃよ。交渉事はワシよりエレンの方がウマイからの」
「……そうか」
これを聞いた蓮太はエレンにどう謝ろうか考えるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる