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第1章
プロローグ
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『人生万事塞翁が馬』
ということわざを知っているだろうか?
いつものごとく学校で、
腹と顔、その他を数十発ぶん殴られ
(比率は3:1:1くらいだったかな?
まあ、どうでもいいか。)
涙目でR県天原市立天原中学校のから
帰宅する折、
僕が出会い、色々な意味で
『飼う』ことになった犬の話は
まさにそんな感じの
唐突かつ突拍子もない出来事だった。
その日の午後6時過ぎだったと思う。
4月3日、まだ肌寒さの残る季節に、
僕は痛みに目を潤ませて
家路についていた。
なぜかというと、
答えは単純明快で、
普通にいじめられていたからだ。
入学当初はいたって平凡な日常だった。
虐められるようになったのは夏休みに
入る寸前の1年の6月からのことだ。
小さい頃から本の虫だった僕は
当時から図書館に入り浸っていた。
運動が人一倍以上できず、
文化系の部活もこれといったものが
なかったので、僕は部活に入らず、
代わりに一番の趣味の読書に
青春を費やすことと相成った。
塾に行っているわけでもないのに
なんらかの部活に所属していないのは
僕くらいなもので、
ボサボサ髪に眼鏡という
強烈なモブ感漂う見た目なのも相まって
僕は完全に悪い意味で『浮いた』存在
となってしまったが、まあ別にこの時は
何をされるというわけでもなかったので
元々1人も好きな
僕にも特に実害はなかった。
さて来たる1年前の6月、いつものように
放課後まで本を読んですっかり暗転した
校舎の外に帰宅せんと繰り出した僕は
そこで凄まじい声を聞くことになる。
数秒思考停止したのち、それが女性の
悲鳴だということに気づいたアホな僕は
よせばいいのに悲鳴の音源である
体育館倉庫の裏へ脱兎のごとく
駆けつけてしまった。
そこで僕がみたのは、
押し倒されている女子のクラスメイトと
それに乗りかかるこれまたクラスメイトのイケメン君、小早川一馬君だった。
小早川は僕に気づくとニヤリと笑い、
そして「やっぱきた。アホだわコイツ」
などと言っていたが、
それ以上は知らない。
何故なら僕はその後すぐに殴り倒されて
失神したからだ。
目を覚ますと僕は病院のベットにいた。
時計を見ると22時。学校を出たのが
18時ほどだったので、僕はどうやら
4時間ほどオネンネしていたらしいと
いうことを把握した。
そして僕のベットの側には、
神妙な顔をした両親がいた。
父さんが口を開く。
「赤斗、お前・・・
本当にやったのか?」
は?何のこと?と言おうとした瞬間に
病室のドアが勢いよく開かれ、
叔父様(本当はオッサンとしたかったが、
流石に娘が強姦未遂された父親を
オッサン呼ばわりするのはどうかと
感じたのでこれで行かせてもらおう)
が鬼の形相で病室に乱入してきた。
まあ、この人は女子のクラスメイトの
父親だったんだけど。
そして、僕は殴られて失神し、
起きた瞬間また殴られるという
新鮮な経験をすることとなる。
まあ、ここまで書いたら
聡明な読者諸君は大体予想できると
思うんだけど、
早い話僕は小早川の強姦の罪の
スケープゴートにされたわけだ。
父さんや母さんは僕の無罪を
信じてくれたし、法廷でも戦ってくれた
けど、小早川の両親は国会議員で、
力や権力の差は明らかだったし、
文武両道・両性から人気爆発の
学校のアイドルと、
本ばっか読んでる隠キャの化身みたいな
やつとでは、人望の差は
火を見るよりも明らかだった。
おまけに証言した被害者の女子も、
実は小早川の協力者だったことが
あとでわかった。
というか、わざわざ
嘲笑の表情でバラしてくれた。
つまり、落ちこぼれの僕は
全てを持ってるやつの遊びのために
全てを失ったわけだ。
結果として、僕は圧力によって
転校しようにもできなくなり、
冤罪で土下座し、彼女の両親の
罵詈雑言を
親とともに浴びたのち、
多額の慰謝料を払って示談にし、
学校に戻った僕を待っていたのは
苛烈極まるいじめだった。
殴る蹴るは序の口で、
半田ごてを身体中に押し付けられたり
プロレスごっことか言って
窒息寸前まで首を絞められたり、
精神面では女子の下着を盗んで
カバンに入れられたり
(この時は担任に『全く反省しないゴミ』
とか言われた気がする)
行事とか班とかあらゆることで
仲間に入れてくれなかったり、
極め付けでいうと、クラスの集合写真で
僕が写っているのは一枚もないなど、
あげれば本が一冊できそうだ。
まあ、こんな生活を大体
1年間続けてきたわけだ。
だからまあ、その日も体が痣だらけでも
なんとも思わなかった。
痛いことが普通なのだから。
僕の人生は、地位のある悪人のために
犠牲になるためにあるのだから。
そう思っていた、この時までは。
いや、正確には、彼を見つけるまでは。
その日の帰宅途中、あの時のように、
暗がりで声が響いた。
ただ、違ったのは、路地裏から聞こえたそれが悲鳴ではなく
か細い、今にも消えそうな犬の鳴き声
だったということだ。
今度も僕は反省していなかった。
僕は路地裏へ駆けた。
怖いけれども、なぜか、
ほっておけない気がしたのだ。
『彼』は赤柴の姿で、
血まみれになって、血の海の中に
横たわっていた。
喉元をえぐられ、
右足は引きちぎられたのか、
存在しなかった。
直感的に僕は思った。
「コイツはもう助からない」と。
きっと僕のように、誰かに、
自身より強い誰かに嬲られたのだろう。
ならばせめて・・・
せめて楽にしてやろう。
もう地獄を見せることはない。
そう思って僕はその辺を見回し
保健所にダイヤルしながら
ゆっくりと近づいていく。
あと3m・・・2・・・1・・・
『ふむ、お前は赤斗
というのか、暫くみないと、
人間の名前の兆候も
随分変わるものだな。』
死にかけの柴犬はそう喋った。
・・・へ?
「喋った・・・?・・・犬が?」
そんな僕の困惑を無視するかのように、
柴犬はベラベラと1人で続ける。
『ヨシヨシ、やっぱり私の
言葉がわかるようだな。
なんとなく素質があると思って、
呼び寄せてみたが、育てれば
なかなか使えそうではないか。
よし、この子だ、この子にしよう、
この子しかいない。というかこれ以上は
めんどくさい極まりない。
おいこらそこの童。』
「は、はいい!なんでしょう!?」
流血が嘘のように流暢に喋る柴犬に、
僕は恐怖も忘れて背筋も伸ばす。
『お前の体に住まわせてもらうぞ♫』
そう言って柴犬はとっても楽しそうに
僕の体に潜り込んだ。
「う、うおあああああ!」
なんだよこれ!住む!?僕の体に!?
絶対乗っ取られるタイプのやつじゃん!
そんなことを考えているうちに、
柴犬は僕の体にチュルンと入り込み、
僕は気を失った。
この物語はここから始まる。
ここまで読んでくれてありがとう、
だけど悪いんだけど、
これは前日譚にすぎない。
本物の怪奇は、ここからなのだ。
さきにどんな物語か言っておくから、
覚悟のある人だけ先へ進むといい。
なにせここから先は
『人外』の世界なのだ。
これは、巷で『シンジュウ』と呼ばれる
存在をその身に宿した者達が紡ぐ、
現実ならざる怪奇譚だ。
ということわざを知っているだろうか?
いつものごとく学校で、
腹と顔、その他を数十発ぶん殴られ
(比率は3:1:1くらいだったかな?
まあ、どうでもいいか。)
涙目でR県天原市立天原中学校のから
帰宅する折、
僕が出会い、色々な意味で
『飼う』ことになった犬の話は
まさにそんな感じの
唐突かつ突拍子もない出来事だった。
その日の午後6時過ぎだったと思う。
4月3日、まだ肌寒さの残る季節に、
僕は痛みに目を潤ませて
家路についていた。
なぜかというと、
答えは単純明快で、
普通にいじめられていたからだ。
入学当初はいたって平凡な日常だった。
虐められるようになったのは夏休みに
入る寸前の1年の6月からのことだ。
小さい頃から本の虫だった僕は
当時から図書館に入り浸っていた。
運動が人一倍以上できず、
文化系の部活もこれといったものが
なかったので、僕は部活に入らず、
代わりに一番の趣味の読書に
青春を費やすことと相成った。
塾に行っているわけでもないのに
なんらかの部活に所属していないのは
僕くらいなもので、
ボサボサ髪に眼鏡という
強烈なモブ感漂う見た目なのも相まって
僕は完全に悪い意味で『浮いた』存在
となってしまったが、まあ別にこの時は
何をされるというわけでもなかったので
元々1人も好きな
僕にも特に実害はなかった。
さて来たる1年前の6月、いつものように
放課後まで本を読んですっかり暗転した
校舎の外に帰宅せんと繰り出した僕は
そこで凄まじい声を聞くことになる。
数秒思考停止したのち、それが女性の
悲鳴だということに気づいたアホな僕は
よせばいいのに悲鳴の音源である
体育館倉庫の裏へ脱兎のごとく
駆けつけてしまった。
そこで僕がみたのは、
押し倒されている女子のクラスメイトと
それに乗りかかるこれまたクラスメイトのイケメン君、小早川一馬君だった。
小早川は僕に気づくとニヤリと笑い、
そして「やっぱきた。アホだわコイツ」
などと言っていたが、
それ以上は知らない。
何故なら僕はその後すぐに殴り倒されて
失神したからだ。
目を覚ますと僕は病院のベットにいた。
時計を見ると22時。学校を出たのが
18時ほどだったので、僕はどうやら
4時間ほどオネンネしていたらしいと
いうことを把握した。
そして僕のベットの側には、
神妙な顔をした両親がいた。
父さんが口を開く。
「赤斗、お前・・・
本当にやったのか?」
は?何のこと?と言おうとした瞬間に
病室のドアが勢いよく開かれ、
叔父様(本当はオッサンとしたかったが、
流石に娘が強姦未遂された父親を
オッサン呼ばわりするのはどうかと
感じたのでこれで行かせてもらおう)
が鬼の形相で病室に乱入してきた。
まあ、この人は女子のクラスメイトの
父親だったんだけど。
そして、僕は殴られて失神し、
起きた瞬間また殴られるという
新鮮な経験をすることとなる。
まあ、ここまで書いたら
聡明な読者諸君は大体予想できると
思うんだけど、
早い話僕は小早川の強姦の罪の
スケープゴートにされたわけだ。
父さんや母さんは僕の無罪を
信じてくれたし、法廷でも戦ってくれた
けど、小早川の両親は国会議員で、
力や権力の差は明らかだったし、
文武両道・両性から人気爆発の
学校のアイドルと、
本ばっか読んでる隠キャの化身みたいな
やつとでは、人望の差は
火を見るよりも明らかだった。
おまけに証言した被害者の女子も、
実は小早川の協力者だったことが
あとでわかった。
というか、わざわざ
嘲笑の表情でバラしてくれた。
つまり、落ちこぼれの僕は
全てを持ってるやつの遊びのために
全てを失ったわけだ。
結果として、僕は圧力によって
転校しようにもできなくなり、
冤罪で土下座し、彼女の両親の
罵詈雑言を
親とともに浴びたのち、
多額の慰謝料を払って示談にし、
学校に戻った僕を待っていたのは
苛烈極まるいじめだった。
殴る蹴るは序の口で、
半田ごてを身体中に押し付けられたり
プロレスごっことか言って
窒息寸前まで首を絞められたり、
精神面では女子の下着を盗んで
カバンに入れられたり
(この時は担任に『全く反省しないゴミ』
とか言われた気がする)
行事とか班とかあらゆることで
仲間に入れてくれなかったり、
極め付けでいうと、クラスの集合写真で
僕が写っているのは一枚もないなど、
あげれば本が一冊できそうだ。
まあ、こんな生活を大体
1年間続けてきたわけだ。
だからまあ、その日も体が痣だらけでも
なんとも思わなかった。
痛いことが普通なのだから。
僕の人生は、地位のある悪人のために
犠牲になるためにあるのだから。
そう思っていた、この時までは。
いや、正確には、彼を見つけるまでは。
その日の帰宅途中、あの時のように、
暗がりで声が響いた。
ただ、違ったのは、路地裏から聞こえたそれが悲鳴ではなく
か細い、今にも消えそうな犬の鳴き声
だったということだ。
今度も僕は反省していなかった。
僕は路地裏へ駆けた。
怖いけれども、なぜか、
ほっておけない気がしたのだ。
『彼』は赤柴の姿で、
血まみれになって、血の海の中に
横たわっていた。
喉元をえぐられ、
右足は引きちぎられたのか、
存在しなかった。
直感的に僕は思った。
「コイツはもう助からない」と。
きっと僕のように、誰かに、
自身より強い誰かに嬲られたのだろう。
ならばせめて・・・
せめて楽にしてやろう。
もう地獄を見せることはない。
そう思って僕はその辺を見回し
保健所にダイヤルしながら
ゆっくりと近づいていく。
あと3m・・・2・・・1・・・
『ふむ、お前は赤斗
というのか、暫くみないと、
人間の名前の兆候も
随分変わるものだな。』
死にかけの柴犬はそう喋った。
・・・へ?
「喋った・・・?・・・犬が?」
そんな僕の困惑を無視するかのように、
柴犬はベラベラと1人で続ける。
『ヨシヨシ、やっぱり私の
言葉がわかるようだな。
なんとなく素質があると思って、
呼び寄せてみたが、育てれば
なかなか使えそうではないか。
よし、この子だ、この子にしよう、
この子しかいない。というかこれ以上は
めんどくさい極まりない。
おいこらそこの童。』
「は、はいい!なんでしょう!?」
流血が嘘のように流暢に喋る柴犬に、
僕は恐怖も忘れて背筋も伸ばす。
『お前の体に住まわせてもらうぞ♫』
そう言って柴犬はとっても楽しそうに
僕の体に潜り込んだ。
「う、うおあああああ!」
なんだよこれ!住む!?僕の体に!?
絶対乗っ取られるタイプのやつじゃん!
そんなことを考えているうちに、
柴犬は僕の体にチュルンと入り込み、
僕は気を失った。
この物語はここから始まる。
ここまで読んでくれてありがとう、
だけど悪いんだけど、
これは前日譚にすぎない。
本物の怪奇は、ここからなのだ。
さきにどんな物語か言っておくから、
覚悟のある人だけ先へ進むといい。
なにせここから先は
『人外』の世界なのだ。
これは、巷で『シンジュウ』と呼ばれる
存在をその身に宿した者達が紡ぐ、
現実ならざる怪奇譚だ。
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