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第1章
<66話>夕焼け
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「・・・か?
・・・う夫か?
・・・い、大丈夫か?」
重い目蓋を開けると、
そこには、
見知った眼鏡の男性の顔があった。
「・・・京極さん。」
「よし、気がついたな。
しかしまぁ、派手にやったな、お前。
こりゃ、処理に一苦労だぞ・・・。」
目の前に広がる
怪物だった血溜まりと肉片を見ながら、
京極さんは溜息を吐く。
「あの、上杉、上杉は!?」
思わず動こうとして、
途端に、
身体中に走る激痛に顔をしかめる。
「無茶すんなよ、
お前もだいぶヤバイ状況なんだぜ。
足はグチャグチャだし、
身体中に傷だらけで出血多量ときた。
『暗殺者』は、少し前に、
救急車で病院に連れてって、
今、緊急手術中だ。」
「・・・そうですか・・・。」
サイレンが鳴り響く中で、
僕は虚ろな目で虚空を見上げる。
「・・・アイツ、どうなるんですか?」
例え彼女が助かったとしても、
殺人の罪が消えるわけではない。
「例え強制されていたとしても、
あの子は、
『暗殺者』なんて物騒な二つ名持ちの、
その筋では有名な殺人者だ。
被害者って言うには、人を殺しすぎてる。
少年法もしっぽ巻いて逃げ出すぜ、
あの子の過去の記録。
こっちとしても、
殺しのエキスパートを、
野放しにしとくわけには、いかない。」
横に腰を下ろした京極さんが、
呟くようにそう言った。
「・・・その、やっぱり、
死刑に・・・?」
ゆっくりと慎重に言葉を選んで、
口に出した僕の言葉に、
京極さんは、僕から目を逸らした。
「まぁ、
それに近い処分になるだろうな。」
「・・・。」
京極さんは、
俯く僕の横に腰を下ろした。
「運ばれていった時は、
棺桶に片足突っ込んでる状態だった。
お前が助けてなきゃ、
あの子はどの道死んでたさ。
誇れよ、お前は人を助けたんだぜ。」
「違います、
あいつを助けたのは、僕じゃないです。」
僕は吐き捨てるように言った。
「甚右衛門達がいなければ、
僕は今頃ここで、
八つ裂きになっていました。」
僕はゆっくりと印籠を握りしめる。
「ああ、あの幽霊か。」
彼らはもう、
この中に入ってしまったらしい。
「あの、京極さん。」
「なんだ?」
僕はおずおずと尋ねた。
「『花鳥流』って知ってますか?
フセも、起源は知らないらしいし、
それに、甚右衛門達も、
その剣術を使っていたんです。
その、何かシンジュウと、
関係があったりするんですか?」
すると京極さんは、
ハッとしたような顔になった。
「ああ、悪い悪い。
言っとくべきだったな。
夏に、
憑依中のお前がそういう名前の、
妙な剣術を使ってたって、
言われたから調べたんだが、
結論から言うとだな、
その剣術は一切シンジュウと関係がない。
シンジュウとの戦いなんて、
最初っから微塵も想定されてない、
言っちまえば、
まあ、江戸時代なんかに無数にあった、
剣術の流派の一派ってやつだ。」
てっきり
対シンジュウの剣術みたいな、
そう言う存在だと思っていた僕は、
少し拍子抜けしてしまった。
しかし、京極さんは続けた。
「この剣術に関してはな、
シンジュウに関係があるのは。
どっちかっていうと、
使い手の方だ。
お前が持っている印籠の中の奴ら、
そいつらだよ。」
そう言って、彼は印籠を指差した。
「片倉甚右衛門。
齢18歳にして、
記録に残っているだけでも、
17人のシンジュウ能力者に勝利している。
しかも恐ろしいことに、
こいつも一応シンジュウ能力者なんだが、
こいつの狸のシンジュウが曲者でな。」
「・・・『加護』が、ですか?」
僕は首を傾げた。
『幽体離脱が自由にできる』というのは、
確かにあまり役に立ちそうにないが、
そこまで変わっているかと聞かれると、
そうでもない気がする。
むしろ、あの力のおかげで、
甚右衛門は今も存在できるのだから、
実質不死身みたいなもんじゃないか。
「いや、違う。
身体能力強化の問題だ。
お前や俺の場合は、
身体能力が6倍くらいになってるだろ?
そしてそれに耐えられるだけの、
心臓や血管なんかの身体の頑強さ、
それに、5感や、自然治癒の速度や、
その他もろもろ、
満遍なく強化されてるはずだ。」
僕は頷いた。
甚右衛門に付き添ってもらって、
毎日何かしらのトレーニングは、
行うようにしているが、
それでも、身体能力強化がなければ、
間違いなく身体はぶっ壊れている。
「調べてみるとだな、
あの狸の『加護』、
身体能力強化が一切なかったらしい。
そのかわり、
他より数段上を行く自然治癒能力が、
備わっていたらしいが・・・。
あの侍の身体能力は、自前だ。」
僕は唖然とするしかなかった。
弾丸並の速さで迫りくるあの刃から、
動き続ける僕と自身を守りきった、
あの身体能力が、
怪物を一撃で叩き割り、
瞬きする間に4回斬り込んだ、
あの身体能力が、自前!?
・・・こんどから、
彼には敬語を使おう・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・さて、そろそろ行くか。」
京極さんが立ち上がったのと同時に、
僕は両手を差し出した。
「・・・何やってんの?」
「逮捕するならどうぞ。
というか、してください。
明らかに過剰防衛です。」
京極さんはプッと吹き出し、
僕の頭を、コツンと叩いた。
「アホか。
しねぇよ、そんなこと。
どう見てもお前の正当防衛だろうが。」
「どう見ても過剰防衛です。
それに・・・。」
僕は歯を噛み締めて、苦々しく言った。
「僕は命を、選びましたから。」
「どういう意味だよ、それ。」
僕は俯いた。
「夏休みのあの日、
僕は小早川を、殺しました。
今日、僕は上杉を、助けました。
思ったんです、僕は、
小早川だから殺したんじゃないか、
上杉だから助けたんじゃないかと。」
京極さんは眉間にシワを寄せた。
「・・・あの夏のことは、もう忘れろ。
後悔したってしょうがない。
あの『捕食者』のあいつはもう・・・。」
「いるんですよ、そこに。」
僕は不意に横を向いた。
そこには、
憎悪に満ちた目を僕に向ける、
小早川の姿があった。
「話しかけてくるんです、
心の中に、事あるごとに。
人殺しのくせに、俺を殺したくせに、
なんで楽しそうに生きてるんだ、って。
それに、自分でも怖いんです。
いつか、僕はなんの抵抗もなしに、
命を選ぶように、
なるんじゃないか、と。」
幻影なのはわかっていた。
だけど僕にとって、
心の中にいる、あいつの存在は、
幻影なんかじゃとても片づけられないほど
重苦しいものだった。
「・・・『別次元に消しとばした』、
なんて馬鹿げた理由じゃ、
いくらなんでも起訴できねーよ。
どう考えても正当防衛だし。
それに、
慰めにもならんかも知れんが、
それを感じているなら、
お前は大丈夫だ。」
京極さんは薄く微笑んだ。
「言ったろ、
『殺す覚悟を持て』って。
それは、『殺す決意』じゃない、
『人を殺す意味を知る』ことだ。
流石に覚悟というまではいかなかったが、
そこまで感じてれば及第点だ。
命を選ぶことの重みを感じているなら、
お前は絶対に大丈夫だ。
その重みを、絶対に忘れるな。
人殺しをした罪悪感があるなら、
命を選んだ罪悪感があるなら、
めいいっぱい苦しめ。
苦しんで苦しんで、苦しみぬけ。
そして、ゆっくりでいいから乗り越えろ。
それができるやつは、
本当に強い奴になれる。」
僕は静かに海を見つめた。
「・・・なれるんでしょうか。
死ぬことも、押し潰されることもなく。」
京極さんは、
僕の頭に、ポンと自分の手を置いた。
「できるよ。
お前は似てるからな、義経さんに。
それに心配すんな、
もしお前がやらかしたら、
その時は、俺達対策課が、
ばっちり対処してやるよ。」
僕は苦笑いを返し、
ふと太陽を見つめた。
波の音を立てる海の後ろで、
目が痛くなりそうなほど赤い夕焼けは、
ゆっくりと水平線に沈んでいった。
・・・う夫か?
・・・い、大丈夫か?」
重い目蓋を開けると、
そこには、
見知った眼鏡の男性の顔があった。
「・・・京極さん。」
「よし、気がついたな。
しかしまぁ、派手にやったな、お前。
こりゃ、処理に一苦労だぞ・・・。」
目の前に広がる
怪物だった血溜まりと肉片を見ながら、
京極さんは溜息を吐く。
「あの、上杉、上杉は!?」
思わず動こうとして、
途端に、
身体中に走る激痛に顔をしかめる。
「無茶すんなよ、
お前もだいぶヤバイ状況なんだぜ。
足はグチャグチャだし、
身体中に傷だらけで出血多量ときた。
『暗殺者』は、少し前に、
救急車で病院に連れてって、
今、緊急手術中だ。」
「・・・そうですか・・・。」
サイレンが鳴り響く中で、
僕は虚ろな目で虚空を見上げる。
「・・・アイツ、どうなるんですか?」
例え彼女が助かったとしても、
殺人の罪が消えるわけではない。
「例え強制されていたとしても、
あの子は、
『暗殺者』なんて物騒な二つ名持ちの、
その筋では有名な殺人者だ。
被害者って言うには、人を殺しすぎてる。
少年法もしっぽ巻いて逃げ出すぜ、
あの子の過去の記録。
こっちとしても、
殺しのエキスパートを、
野放しにしとくわけには、いかない。」
横に腰を下ろした京極さんが、
呟くようにそう言った。
「・・・その、やっぱり、
死刑に・・・?」
ゆっくりと慎重に言葉を選んで、
口に出した僕の言葉に、
京極さんは、僕から目を逸らした。
「まぁ、
それに近い処分になるだろうな。」
「・・・。」
京極さんは、
俯く僕の横に腰を下ろした。
「運ばれていった時は、
棺桶に片足突っ込んでる状態だった。
お前が助けてなきゃ、
あの子はどの道死んでたさ。
誇れよ、お前は人を助けたんだぜ。」
「違います、
あいつを助けたのは、僕じゃないです。」
僕は吐き捨てるように言った。
「甚右衛門達がいなければ、
僕は今頃ここで、
八つ裂きになっていました。」
僕はゆっくりと印籠を握りしめる。
「ああ、あの幽霊か。」
彼らはもう、
この中に入ってしまったらしい。
「あの、京極さん。」
「なんだ?」
僕はおずおずと尋ねた。
「『花鳥流』って知ってますか?
フセも、起源は知らないらしいし、
それに、甚右衛門達も、
その剣術を使っていたんです。
その、何かシンジュウと、
関係があったりするんですか?」
すると京極さんは、
ハッとしたような顔になった。
「ああ、悪い悪い。
言っとくべきだったな。
夏に、
憑依中のお前がそういう名前の、
妙な剣術を使ってたって、
言われたから調べたんだが、
結論から言うとだな、
その剣術は一切シンジュウと関係がない。
シンジュウとの戦いなんて、
最初っから微塵も想定されてない、
言っちまえば、
まあ、江戸時代なんかに無数にあった、
剣術の流派の一派ってやつだ。」
てっきり
対シンジュウの剣術みたいな、
そう言う存在だと思っていた僕は、
少し拍子抜けしてしまった。
しかし、京極さんは続けた。
「この剣術に関してはな、
シンジュウに関係があるのは。
どっちかっていうと、
使い手の方だ。
お前が持っている印籠の中の奴ら、
そいつらだよ。」
そう言って、彼は印籠を指差した。
「片倉甚右衛門。
齢18歳にして、
記録に残っているだけでも、
17人のシンジュウ能力者に勝利している。
しかも恐ろしいことに、
こいつも一応シンジュウ能力者なんだが、
こいつの狸のシンジュウが曲者でな。」
「・・・『加護』が、ですか?」
僕は首を傾げた。
『幽体離脱が自由にできる』というのは、
確かにあまり役に立ちそうにないが、
そこまで変わっているかと聞かれると、
そうでもない気がする。
むしろ、あの力のおかげで、
甚右衛門は今も存在できるのだから、
実質不死身みたいなもんじゃないか。
「いや、違う。
身体能力強化の問題だ。
お前や俺の場合は、
身体能力が6倍くらいになってるだろ?
そしてそれに耐えられるだけの、
心臓や血管なんかの身体の頑強さ、
それに、5感や、自然治癒の速度や、
その他もろもろ、
満遍なく強化されてるはずだ。」
僕は頷いた。
甚右衛門に付き添ってもらって、
毎日何かしらのトレーニングは、
行うようにしているが、
それでも、身体能力強化がなければ、
間違いなく身体はぶっ壊れている。
「調べてみるとだな、
あの狸の『加護』、
身体能力強化が一切なかったらしい。
そのかわり、
他より数段上を行く自然治癒能力が、
備わっていたらしいが・・・。
あの侍の身体能力は、自前だ。」
僕は唖然とするしかなかった。
弾丸並の速さで迫りくるあの刃から、
動き続ける僕と自身を守りきった、
あの身体能力が、
怪物を一撃で叩き割り、
瞬きする間に4回斬り込んだ、
あの身体能力が、自前!?
・・・こんどから、
彼には敬語を使おう・・・。
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「・・・さて、そろそろ行くか。」
京極さんが立ち上がったのと同時に、
僕は両手を差し出した。
「・・・何やってんの?」
「逮捕するならどうぞ。
というか、してください。
明らかに過剰防衛です。」
京極さんはプッと吹き出し、
僕の頭を、コツンと叩いた。
「アホか。
しねぇよ、そんなこと。
どう見てもお前の正当防衛だろうが。」
「どう見ても過剰防衛です。
それに・・・。」
僕は歯を噛み締めて、苦々しく言った。
「僕は命を、選びましたから。」
「どういう意味だよ、それ。」
僕は俯いた。
「夏休みのあの日、
僕は小早川を、殺しました。
今日、僕は上杉を、助けました。
思ったんです、僕は、
小早川だから殺したんじゃないか、
上杉だから助けたんじゃないかと。」
京極さんは眉間にシワを寄せた。
「・・・あの夏のことは、もう忘れろ。
後悔したってしょうがない。
あの『捕食者』のあいつはもう・・・。」
「いるんですよ、そこに。」
僕は不意に横を向いた。
そこには、
憎悪に満ちた目を僕に向ける、
小早川の姿があった。
「話しかけてくるんです、
心の中に、事あるごとに。
人殺しのくせに、俺を殺したくせに、
なんで楽しそうに生きてるんだ、って。
それに、自分でも怖いんです。
いつか、僕はなんの抵抗もなしに、
命を選ぶように、
なるんじゃないか、と。」
幻影なのはわかっていた。
だけど僕にとって、
心の中にいる、あいつの存在は、
幻影なんかじゃとても片づけられないほど
重苦しいものだった。
「・・・『別次元に消しとばした』、
なんて馬鹿げた理由じゃ、
いくらなんでも起訴できねーよ。
どう考えても正当防衛だし。
それに、
慰めにもならんかも知れんが、
それを感じているなら、
お前は大丈夫だ。」
京極さんは薄く微笑んだ。
「言ったろ、
『殺す覚悟を持て』って。
それは、『殺す決意』じゃない、
『人を殺す意味を知る』ことだ。
流石に覚悟というまではいかなかったが、
そこまで感じてれば及第点だ。
命を選ぶことの重みを感じているなら、
お前は絶対に大丈夫だ。
その重みを、絶対に忘れるな。
人殺しをした罪悪感があるなら、
命を選んだ罪悪感があるなら、
めいいっぱい苦しめ。
苦しんで苦しんで、苦しみぬけ。
そして、ゆっくりでいいから乗り越えろ。
それができるやつは、
本当に強い奴になれる。」
僕は静かに海を見つめた。
「・・・なれるんでしょうか。
死ぬことも、押し潰されることもなく。」
京極さんは、
僕の頭に、ポンと自分の手を置いた。
「できるよ。
お前は似てるからな、義経さんに。
それに心配すんな、
もしお前がやらかしたら、
その時は、俺達対策課が、
ばっちり対処してやるよ。」
僕は苦笑いを返し、
ふと太陽を見つめた。
波の音を立てる海の後ろで、
目が痛くなりそうなほど赤い夕焼けは、
ゆっくりと水平線に沈んでいった。
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