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夏祭り
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「夏祭り誘ってくれてありがとうね」
「私も行きたかったから。一緒に来てくれてありがとう。」
二人で何処か行くのは初めてでどこか浮ついていた。
「うわっ」
夜で下が見えにくくて、人混みもできてきたからか、ただ私が浮かれているか分からないが足がふらついてしまった。
「あぶないよ」
そう言って彼が咄嗟に腕を出す。部活で鍛えられているたくまかしくかっこいい腕に支えられると安心すら覚える。
「ごめん。ありがとう」
「怪我がないなら良かったよ。あぶないから気をつけてね」
と不器用に言いながら手を差し出してくる。
これは…手を繋いでいいのかな…?としばらく躊躇していると
「そろそろ花火だよ。こっちおいで、よく見えるいい場所知ってるんだ」
そう言って私の腕を引っ張り、しばらく人気の無い道を二人で歩いた。こんな道よく知っているな。やっぱり私以外のこと来たことがあるのかと、悪い方へ考えてしまい胸が痛む。
「ここだよ。……大丈夫?顔色悪いけど。」
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。」
付き合ってないのにこんな事言うのもお門違いだから、この想いを胸にしまい込む。今は二人っきりの空間だから。
「良かった。じゃあ…そこに座って花火見ようか」
私は頷いて。彼の隣に座る。私はここが好きだ。彼の横顔に見とれていると、私の視線に気づき少しはにかみながら首をちょこんと傾げた。
「なぁに?顔になにかついてた?」
「いや!何もついてないよ!大丈夫。いつも通りかっこいいから」
焦ったからか、気が緩んでいるのか本音が出てしまう。
「かっこいいとか…恥ずかしいからあんまり言わないで」
遠くからドンと音がして夜空に大きな花が咲いた。
その光で彼の横顔が照らされている。
「〇〇さんも浴衣似合ってるよ。」
「顔を見ながら言ってくれてもいいんだよ?」
と意地悪に笑う。
すると彼は私の方に向き直して私のぽっぺたを両手で挟んで顔を彼に向けるようにした。
「〇〇、浴衣似合ってるし可愛いよ。…………どう?照れた?笑」
顔を真っ赤にしながら、でもどこか嬉しそうにしている。
「ずるい。」
そう言って彼の手を私の頬から離して花火を見る。
「もうちょっとこっちおいでよ」
そう言って肩を寄せる。ふわっと柑橘系の良い香りが彼から香ってくる。初めて私達が話したときもこの香りだったと思い出していると、彼の手が私の手に触れ重なった。
「ねぇ…俺のこと」
なにか言いかけていたがこの続きは花火の音でかき消されてしまった。
「私も行きたかったから。一緒に来てくれてありがとう。」
二人で何処か行くのは初めてでどこか浮ついていた。
「うわっ」
夜で下が見えにくくて、人混みもできてきたからか、ただ私が浮かれているか分からないが足がふらついてしまった。
「あぶないよ」
そう言って彼が咄嗟に腕を出す。部活で鍛えられているたくまかしくかっこいい腕に支えられると安心すら覚える。
「ごめん。ありがとう」
「怪我がないなら良かったよ。あぶないから気をつけてね」
と不器用に言いながら手を差し出してくる。
これは…手を繋いでいいのかな…?としばらく躊躇していると
「そろそろ花火だよ。こっちおいで、よく見えるいい場所知ってるんだ」
そう言って私の腕を引っ張り、しばらく人気の無い道を二人で歩いた。こんな道よく知っているな。やっぱり私以外のこと来たことがあるのかと、悪い方へ考えてしまい胸が痛む。
「ここだよ。……大丈夫?顔色悪いけど。」
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。」
付き合ってないのにこんな事言うのもお門違いだから、この想いを胸にしまい込む。今は二人っきりの空間だから。
「良かった。じゃあ…そこに座って花火見ようか」
私は頷いて。彼の隣に座る。私はここが好きだ。彼の横顔に見とれていると、私の視線に気づき少しはにかみながら首をちょこんと傾げた。
「なぁに?顔になにかついてた?」
「いや!何もついてないよ!大丈夫。いつも通りかっこいいから」
焦ったからか、気が緩んでいるのか本音が出てしまう。
「かっこいいとか…恥ずかしいからあんまり言わないで」
遠くからドンと音がして夜空に大きな花が咲いた。
その光で彼の横顔が照らされている。
「〇〇さんも浴衣似合ってるよ。」
「顔を見ながら言ってくれてもいいんだよ?」
と意地悪に笑う。
すると彼は私の方に向き直して私のぽっぺたを両手で挟んで顔を彼に向けるようにした。
「〇〇、浴衣似合ってるし可愛いよ。…………どう?照れた?笑」
顔を真っ赤にしながら、でもどこか嬉しそうにしている。
「ずるい。」
そう言って彼の手を私の頬から離して花火を見る。
「もうちょっとこっちおいでよ」
そう言って肩を寄せる。ふわっと柑橘系の良い香りが彼から香ってくる。初めて私達が話したときもこの香りだったと思い出していると、彼の手が私の手に触れ重なった。
「ねぇ…俺のこと」
なにか言いかけていたがこの続きは花火の音でかき消されてしまった。
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