冷徹茨の騎士団長は心に乙女を飼っているが僕たちだけの秘密である

竜鳴躍

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冷徹茨の騎士団長は心に乙女を飼っているがみんな知っている

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「おかあさま!」
「おかあたま!」

僕に似た金髪碧眼の男の子とフォートに似た銀髪でアイスブルーの瞳の男の子が僕の仕事部屋から声援を送る。

二人は年子だ。
仲の良い兄弟で、弟の方がおしゃべりが上手い。


年子で生まれたため、フォートは3年、職を休んだ。

体を戻すための訓練を経て、復職したのだ。

二人が落ちないように、窓には柵がついた。



「じいじ、ぼくけんならいちゃい。」

「ぼくも、ならいたい!」

「そうか、そうか。」
最近やたらと遊びにくるフォーゼ公爵は、孫たちに囲まれて、まんざらでも無いようだ。

「殿下もご一緒にどうですかな?せっかく筋はいいのですから。」

「あなた、殿下にはお仕事が。」

「いえ、終わりましたから。」


冷徹茨と呼ばれた騎士団長が、とても可愛くてきれいで素敵な人だと言うことは、今では皆知っている。



捨てられないように、いつまでも格好よくいないとね。

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