【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

本編

初めてのクリスマス

今年はパーティーをしない代わりに、領民や教会にはクリスマスプレゼントを配っておいた。

だから、家族だけなのだ。

ただし、陛下たちは来ている。


国王家族と騎士団長の家族も、親戚だからだ。


今年の主人公はアリスだ。
目は開いたが、まだ生まれたばかりなので、最初だけ。


クリスの母親のコルネットが椅子に座って、その隣でクリスがアリスを抱っこしている。

「きゃあ、可愛らしい。お目々の色はお母さんに似たのね。」
特に、お妃様と騎士団長の奥様、お嬢様といった女性陣がアリスを囲む。

アリスが疲れてしまうので、会場からコネクトルームになっている寝室へ連れていった。

「この場所はコネクトルームの入口に近いから、二人でここにいよう。ジュースと食べ物取ってくるね！」

クリスは母親を労って、細々動いている。

「アイス。」

陛下と騎士団長が私に近づいてきた。

「クリスの仕事のことなのだが…。」


スノーフォレストを傘下にしたことにより、斥候部隊の仕事を見直せる。
だから、母親であるクリスが遠征に出なくてよいように、来る春から、ある役目を与えたい。



それは、王子の護衛兼世話係の話だった。