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新章 溺愛編
ハロウィンパーティーのご案内
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子どもも増えて、賑やかになったから、今年の公爵家のハロウィンパーティーは、賑やかになる。
「タケル様はやはり来られないかな? ロメオ王子とルージュ王女はパーティーに合わせて来るみたいだよ。」
パーティーの招待状をしたためながら、アリスに確認。
「残念ですが。彼は幼くして即位しましたから。地固めが完全ではないので、誘ったらかわいそうです。」
そうか。
なら、仕方ないな。
すごく良いものを頂いたので、近いうちにお礼がしたい。
アリスから受け取った刀は、本当に俺に馴染んで、切れ味も最高で、早くこれで戦ってみたーい!ってなった。
お祖父様もめちゃくちゃ羨ましがってたなぁ。
「お礼なら、何がいいか聞いておきます。香辛料でも機械なんでも、国に役立つものがいいでしょうし。」
そうだな。
国王なら自分の欲しいものより、国民のためになるものだよな。
「クリス。今回の招待状は凝ってるね。」
後ろから、ジュリエッタを抱いてアイスが来た。
「あうー。」
ジュリエッタは5か月になって、本当に表情が豊かになった。
髪の毛も長くなってきたから、短くツインテールにしてるんだよ。
女の子は可愛い格好をさせ甲斐があるよね。
「うん。親戚にも友達にも子どもが増えたからね。子どもが好きそうな、可愛い招待状にしたいなぁって思って。」
オレンジと紫の色紙に、お化けのシールとかぼちゃのシールをぺったん。
かぼちゃのシールには、甘ーい香料をふりかけちゃった。
「お母さまは器用だね、ジュリエッタ。シールは色紙を切り抜いて作ってるんでしょう?私はそういうの手作りできないなぁ。」
「ふふふ。切るのは得意かなぁ。」
今年は、俺たちと、お祖父様、お母さま、お父様。
お兄様とキャサリンと二人の子どものヘンゼルとグレーテル。
ケイトとキャンディスと、二人の子どものスイーティ。
ミカエルと、ハデス。そしてその愛娘のヘラ。
オーロラ、メガンテ、ザオラル。
ロメオ王子とジュリエッタか。
うわぁお、22名もいる。
節目節目はこうして祝いたいけど、これだけの人数で集まれるのもいつまでなんだろうな。
子どもたちは大きくなって、そのうち独り立ちするだろうし。
お祖父さまももう70になって、だいぶよぼよぼになってきた気がする。
まだまだ元気だって言ってるけど、いつまでアリスの剣を見ることができるだろう。
もう少しして、アリスがお祖父さまの剣を継承したら。
そうしたら、『その時』がすぐ、なのかもしれない。
「アイスっ。アリスっ。」
なんとなく、甘えたくなって。
椅子から降りて、ぎゅって。二人を抱きしめる。
「タケル様はやはり来られないかな? ロメオ王子とルージュ王女はパーティーに合わせて来るみたいだよ。」
パーティーの招待状をしたためながら、アリスに確認。
「残念ですが。彼は幼くして即位しましたから。地固めが完全ではないので、誘ったらかわいそうです。」
そうか。
なら、仕方ないな。
すごく良いものを頂いたので、近いうちにお礼がしたい。
アリスから受け取った刀は、本当に俺に馴染んで、切れ味も最高で、早くこれで戦ってみたーい!ってなった。
お祖父様もめちゃくちゃ羨ましがってたなぁ。
「お礼なら、何がいいか聞いておきます。香辛料でも機械なんでも、国に役立つものがいいでしょうし。」
そうだな。
国王なら自分の欲しいものより、国民のためになるものだよな。
「クリス。今回の招待状は凝ってるね。」
後ろから、ジュリエッタを抱いてアイスが来た。
「あうー。」
ジュリエッタは5か月になって、本当に表情が豊かになった。
髪の毛も長くなってきたから、短くツインテールにしてるんだよ。
女の子は可愛い格好をさせ甲斐があるよね。
「うん。親戚にも友達にも子どもが増えたからね。子どもが好きそうな、可愛い招待状にしたいなぁって思って。」
オレンジと紫の色紙に、お化けのシールとかぼちゃのシールをぺったん。
かぼちゃのシールには、甘ーい香料をふりかけちゃった。
「お母さまは器用だね、ジュリエッタ。シールは色紙を切り抜いて作ってるんでしょう?私はそういうの手作りできないなぁ。」
「ふふふ。切るのは得意かなぁ。」
今年は、俺たちと、お祖父様、お母さま、お父様。
お兄様とキャサリンと二人の子どものヘンゼルとグレーテル。
ケイトとキャンディスと、二人の子どものスイーティ。
ミカエルと、ハデス。そしてその愛娘のヘラ。
オーロラ、メガンテ、ザオラル。
ロメオ王子とジュリエッタか。
うわぁお、22名もいる。
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子どもたちは大きくなって、そのうち独り立ちするだろうし。
お祖父さまももう70になって、だいぶよぼよぼになってきた気がする。
まだまだ元気だって言ってるけど、いつまでアリスの剣を見ることができるだろう。
もう少しして、アリスがお祖父さまの剣を継承したら。
そうしたら、『その時』がすぐ、なのかもしれない。
「アイスっ。アリスっ。」
なんとなく、甘えたくなって。
椅子から降りて、ぎゅって。二人を抱きしめる。
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