【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

竜鳴躍

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アヴニール編【学園編】

キャッツアイの嫉妬

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「アヴニールが進路で悩んでいる?」

キャッツアイから泣き言を聞かされて、僕はかつてロメオ王子から聞いた、失われた未来のことを思い出した。




失われた未来は並行世界だ。

改変しようと思っても、同じ結果を導き出すために、何かしら反動で再改変が起きて、結果的には改変前と同じような状況になることもあるらしい。


お母様は死ななかったけど、ある意味心の一部が死んで、騎士団の仕事を辞めてしまった。


お父様はお母さまの死で壊れることはなかったけど、早くに当主の座を降りたのは同じだ。


アヴニールは近衛隊長として、公爵家の当主として、王になった僕を支える存在。
キャッツアイも騎士団をやめて宰相をしている。



改変前のアヴニールはお母さまの生まれ変わりとして同一視され、それを内心嫌がっていたから、それで近衛を選んだのかもしれないが、彼の見た目を考えると、僕の傍で働くことは、とてもよい選択だったとは思う。

と、すると。


今度のアヴニールも、理由は違えど近衛を選ぶのかもしれない。







「俺はてっきり、騎士団一択だとばかり思ってたんだ。もしかして、キリアの方がよくなったのだろうか。」


「将来の仕事と伴侶は別だと思う。そこはアヴニールを信用してあげてほしい。どんな選択をしても、認めてあげてもらえないか。」


「…そうだな。」



そういえば、今日はアヴニールとデートじゃなかったのか。




あっ!と彼にしては間抜けな声を出して、彼は急いで駆けて行った。










「もう~遅いよ、先輩!仕事、忙しかったの?」

学校の前で、アヴニールは待っていた。


「すまん、18歳の誕生日おめでとう。大人になったな。」


「ありがとう。」


大人になって、色気が増した。ますます前団長に似てきたと思う。

しゃべり方、雰囲気。


時々、前団長と話しているかのような錯覚を感じる。


「で、部隊長殿はどんな大人のお店に連れてってくれるのですか?」


「ふふ、まずは服を買いに行こう。」


「うわお、ふとっぱら~。」





なじみの服屋にアヴニールを連れて行き、自分の服や色合いとコーディネートした衣装を一式プレゼントする。

一通り選んで、彼が着ていた制服を袋にしまおうとしたとき、ズボンからひらひらと紙が落ちた。


ーーーーーーーー進路希望調査票。







近衛兵団。







目の前がまっくらになった。

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