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熟年編
オリエ以外の人
「ヒューズ。俺の友人の子どもでケイ=リッシュ様とグレイ=アーティス様だ。」
ケイとグレイはヒューズの2つ下で、本来ならば最高学年と1年生。
だが、ヒューズの場合、もし本当に学園に通わせるなら留年しての編入になるだろう。
2人とも、口も堅いし余計な詮索もしない、いい子たちだ。
もし、学校に通うようになったら、ヒューズの友人になってもらいたい。
「よろしくね、ヒューズ。ねぇ、僕、絵を描くのが好きなんだ。君のこと描いていい?」
ヒューズは目をぱちくりした。
「絵、描けるの!!」
「ケイはね、お城にも絵をあげることがあるし、本の挿絵も描いているんだよ。あと、僕の家の水族館の演出も、ケイが考えたんだから!本当に海の底にいるみたいで、楽しいんだよ!」
グレイがにこにこすると、ヒューズは関心をもったようだ。
「すいぞくかん!!!!」
「………急だが、みんなで水族館、行ってみるか?」
こんなに関心を持ったのは初めてだ。
まだ、急に遠出は厳しいが、世の中のことを知ってもらうためにもいい機会かもしれない。
王家の紋章のついていない馬車を用立てて、アーティス家の水族館に来た。
水族館はカップルや親子連れでにぎわっている。
「家族や恋人で、来るような場所なの?」
「家族や恋人同士でなければ来てはいけないわけではないが、素敵な場所だからな。」
えへへ、とケイとグレイが嬉しそうに照れた。
この水族館は、二人が婚約前に共同でプロモーションした水族館らしいから、それは嬉しいのだろう。
「オリエ。」
ヒューズはもじもじしながら、オリエの手を握った。
「いこ。」
見れば、ケイとグレイも手を繋いでいる。
薄暗い館内の中で、水槽が淡い光を放つ。
まるで月明りに照らされるように、照らされた館内は、ところどころに珊瑚や海藻を模したオブジェがあり、本当に海の底にいるようだ。
BGMも、波の音を流していた。
「海、行きたいな。ほんものの海。」
ぎゅっと腕にしがみつくその重さ。
見下ろす彼の表情は、少し大人びて。
ああっ。
自分のものにしてしまいたい欲望は常にある。
無自覚に無邪気に頼ってくる純粋な彼を、愛するようになるのには時間はかからなかった。
だけど、できるならば。
俺なんかより、もっといい人。できれば可愛いご令嬢を妻にして、穏やかに幸せな人生を送ってほしいのだ。
そう思っているはずなのに、嬉しいなんて。
ああ、もう。
俺も矛盾しているよな…。
握られた手を、優しく握り返した。
ケイとグレイはヒューズの2つ下で、本来ならば最高学年と1年生。
だが、ヒューズの場合、もし本当に学園に通わせるなら留年しての編入になるだろう。
2人とも、口も堅いし余計な詮索もしない、いい子たちだ。
もし、学校に通うようになったら、ヒューズの友人になってもらいたい。
「よろしくね、ヒューズ。ねぇ、僕、絵を描くのが好きなんだ。君のこと描いていい?」
ヒューズは目をぱちくりした。
「絵、描けるの!!」
「ケイはね、お城にも絵をあげることがあるし、本の挿絵も描いているんだよ。あと、僕の家の水族館の演出も、ケイが考えたんだから!本当に海の底にいるみたいで、楽しいんだよ!」
グレイがにこにこすると、ヒューズは関心をもったようだ。
「すいぞくかん!!!!」
「………急だが、みんなで水族館、行ってみるか?」
こんなに関心を持ったのは初めてだ。
まだ、急に遠出は厳しいが、世の中のことを知ってもらうためにもいい機会かもしれない。
王家の紋章のついていない馬車を用立てて、アーティス家の水族館に来た。
水族館はカップルや親子連れでにぎわっている。
「家族や恋人で、来るような場所なの?」
「家族や恋人同士でなければ来てはいけないわけではないが、素敵な場所だからな。」
えへへ、とケイとグレイが嬉しそうに照れた。
この水族館は、二人が婚約前に共同でプロモーションした水族館らしいから、それは嬉しいのだろう。
「オリエ。」
ヒューズはもじもじしながら、オリエの手を握った。
「いこ。」
見れば、ケイとグレイも手を繋いでいる。
薄暗い館内の中で、水槽が淡い光を放つ。
まるで月明りに照らされるように、照らされた館内は、ところどころに珊瑚や海藻を模したオブジェがあり、本当に海の底にいるようだ。
BGMも、波の音を流していた。
「海、行きたいな。ほんものの海。」
ぎゅっと腕にしがみつくその重さ。
見下ろす彼の表情は、少し大人びて。
ああっ。
自分のものにしてしまいたい欲望は常にある。
無自覚に無邪気に頼ってくる純粋な彼を、愛するようになるのには時間はかからなかった。
だけど、できるならば。
俺なんかより、もっといい人。できれば可愛いご令嬢を妻にして、穏やかに幸せな人生を送ってほしいのだ。
そう思っているはずなのに、嬉しいなんて。
ああ、もう。
俺も矛盾しているよな…。
握られた手を、優しく握り返した。
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