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熟年編
【最終話】学園祭とオリエの覚悟とわんこと魔王
「ちょっ…。お父様たち!?やめてください、恥ずかしいです…っ!」
「まぁまぁ、いいじゃない。学生気分になりたいんだよ~。」
サンダルフォン公爵家の離れで、ケイが朝から裏返ったような声をあげる。
目の前の父親とその伴侶は、40を越した大人だというのに、自分と同じ学生服を着ているのだ。
「………どこで調達したんですか…。」
「私が作ったに決まっているでしょ?ほら、よく見たら校章が違うでしょう。」
自慢げな父親にもうため息しか出ない。
馬車で学園に行く前に城へよって、オリエとヒューズ様にも制服を着せた。
オリエにも呆れられたけど、ヒューズ様が喜んでいらっしゃるのだからいいのではないか。
学園につくと、季節は秋。
初めてゼロに会った時のように桜は散っていないけれど、代わりに赤と黄色の葉っぱが落ちている。
学園はお祭り騒ぎで、あちこちの模擬店を観察したり、串焼きを食べたりして楽しんだ。
「学園って、難しい勉強ばっかりだと思ってた!」
「ヒューズ様がされている勉強の方が難しいですよ。……通ってみますか?」
「ううん。いい。」
僕、やっぱり人が多いと苦手だな。
そう、ヒューズは呟いた。
「いろんな人がいることを知るのも、大切なことです。ケイやグレイもいますよ。」
「ケイやグレイは、卒業したらローズ王国に留学するんだって。僕も、よその国に行けるのかな?」
じっと見つめられた瞳に、オリエはもう逃げてはいけないなと思った。
「……行けますよ。でも、護衛や身の回りの世話をする者が必要ですね。」
「オリエがいい。オリエ、ついてきてくれる?」
「もちろん、ついていきますよ。」
ケイやグレイは、そっとそばを離れて、出店に買い物に行った。
ゼロとシュヴァリエも、また、そっと離れた。
雑踏の中。
オリエは胸元から指輪の入ったケースをだして、跪いた。
「ヒューズ様を愛しています。覚悟が出来たら渡そうと、いつも持ち歩いていました。結婚してくださいますか?」
「………うん!!!」
ヒューズはオリエからもらった指輪を左手の薬指にはめ、オリエに抱きついた。
「校門。なつかしいですね!」
制服姿のシュヴァリエが、モミジの散る中、振り返った。
君はあの頃とあまり変わらない。
「君は勇敢な若者だったな。無謀ともいうか。」
「だって、一方的に苛められるなんて許せませんからね。」
「生徒会に入ってきて。君は本当に犬のようにかわいかったな。」
「ええ、かわいかったですか?……あんまり自分がかわいいとは思えないんですが。図体も大きくて。」
「かわいいよ。君は本当に可愛い。今でも。」
「あの時からそう思ってくれていたなんて嬉しいです。」
回り道もしたけれど、その回り道は自分たちにとっては必要なものだった。
今、とても幸せだからそれでいい。
「さて、そろそろ戻るか。きっと、二人は上手くいった頃だ。」
「そうですね。」
きっと、季節が過ぎたら二人は式をあげるだろう。
友人たちの幸せを見送って、自分たちもきっともっと幸せになる。
落ち葉が散る中、二人は甘く口づけた。
学園に通っている生徒だった時代、こうしたかった。けど、できなかったから。
「ふふ。今日はあの頃に戻ったつもりでデートしましょうね。」
「帰ったら、このままベッドに行こうか。」
「いいですよ。」
いつまでも二人は、わんこと魔王のまま。
何も変わらない。
「まぁまぁ、いいじゃない。学生気分になりたいんだよ~。」
サンダルフォン公爵家の離れで、ケイが朝から裏返ったような声をあげる。
目の前の父親とその伴侶は、40を越した大人だというのに、自分と同じ学生服を着ているのだ。
「………どこで調達したんですか…。」
「私が作ったに決まっているでしょ?ほら、よく見たら校章が違うでしょう。」
自慢げな父親にもうため息しか出ない。
馬車で学園に行く前に城へよって、オリエとヒューズ様にも制服を着せた。
オリエにも呆れられたけど、ヒューズ様が喜んでいらっしゃるのだからいいのではないか。
学園につくと、季節は秋。
初めてゼロに会った時のように桜は散っていないけれど、代わりに赤と黄色の葉っぱが落ちている。
学園はお祭り騒ぎで、あちこちの模擬店を観察したり、串焼きを食べたりして楽しんだ。
「学園って、難しい勉強ばっかりだと思ってた!」
「ヒューズ様がされている勉強の方が難しいですよ。……通ってみますか?」
「ううん。いい。」
僕、やっぱり人が多いと苦手だな。
そう、ヒューズは呟いた。
「いろんな人がいることを知るのも、大切なことです。ケイやグレイもいますよ。」
「ケイやグレイは、卒業したらローズ王国に留学するんだって。僕も、よその国に行けるのかな?」
じっと見つめられた瞳に、オリエはもう逃げてはいけないなと思った。
「……行けますよ。でも、護衛や身の回りの世話をする者が必要ですね。」
「オリエがいい。オリエ、ついてきてくれる?」
「もちろん、ついていきますよ。」
ケイやグレイは、そっとそばを離れて、出店に買い物に行った。
ゼロとシュヴァリエも、また、そっと離れた。
雑踏の中。
オリエは胸元から指輪の入ったケースをだして、跪いた。
「ヒューズ様を愛しています。覚悟が出来たら渡そうと、いつも持ち歩いていました。結婚してくださいますか?」
「………うん!!!」
ヒューズはオリエからもらった指輪を左手の薬指にはめ、オリエに抱きついた。
「校門。なつかしいですね!」
制服姿のシュヴァリエが、モミジの散る中、振り返った。
君はあの頃とあまり変わらない。
「君は勇敢な若者だったな。無謀ともいうか。」
「だって、一方的に苛められるなんて許せませんからね。」
「生徒会に入ってきて。君は本当に犬のようにかわいかったな。」
「ええ、かわいかったですか?……あんまり自分がかわいいとは思えないんですが。図体も大きくて。」
「かわいいよ。君は本当に可愛い。今でも。」
「あの時からそう思ってくれていたなんて嬉しいです。」
回り道もしたけれど、その回り道は自分たちにとっては必要なものだった。
今、とても幸せだからそれでいい。
「さて、そろそろ戻るか。きっと、二人は上手くいった頃だ。」
「そうですね。」
きっと、季節が過ぎたら二人は式をあげるだろう。
友人たちの幸せを見送って、自分たちもきっともっと幸せになる。
落ち葉が散る中、二人は甘く口づけた。
学園に通っている生徒だった時代、こうしたかった。けど、できなかったから。
「ふふ。今日はあの頃に戻ったつもりでデートしましょうね。」
「帰ったら、このままベッドに行こうか。」
「いいですよ。」
いつまでも二人は、わんこと魔王のまま。
何も変わらない。
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ゼロさんとシュヴァたんを堪能しまくり、気になってたオリエはヒューズというかわいい奥さんできたし本当に楽しかったです。ひそかに、犬と猫と狼(オリエ)、うさぎ(ヒューズ)が着ぐるみパジャマ着て会話してるところとか想像して楽しんでました。オリエ以外は喜んで着てくれそうだし(笑)。
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