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閑話 初代
「ふははは…………。この程度か!妬み、恨み、この世に感情のある生き物がいる以上、負のエネルギーは絶えることなどない!私を消す?不可能だ!」
「黙れ!」
聖剣を握りしめ、小柄なその身で勇者は魔王と呼ばれる負のエネルギーの塊に向かって叫ぶ。
その顔は汚れ、体のあちこちから血を流し、桃色の髪も真っ赤に染まった。
仲間たちも満身創痍。
何より聖女の魔力切れが痛い。
「ダイヤ……ッ!」
『魔王』の威圧に身を晒し、襤褸のようなマントを翻して、『彼』は『勇者』を背にした。
「ライト…、もはやこれは我が王統に代々受け継がれる術で『封印』するしかない!」
『彼』—ライトにそっくりの容貌のもう一人が出てくる。
「……そのようですね。兄上、私の身に魔王を封じてください。」
「そんな、ライト!」
「いいんだ、ダイヤ。君や、みんなを救えるなら。世界を救えるならば。魔王のイレモノになった私は、いつ正気を失うか分からない。だから、封じたら私ごと――――…。」
「ダメだよ、ライト。いやだ。ライトを犠牲になんかできない!」
「泣かないで、ダイヤ。幸せになって。」
「いやぁああああああああああ!!なんでっ、俺は勇者なのにっ、俺がっ、力が足りなかったから!だから!」
「それでは封印術を行使する…
暗闇が晴れ、雨風が止む。
頬を濡らすのは雨ではなく、涙。
最初の封印では、魔王の力は膨大で。
その躰で力を抑え、少しずつ魔王の力を削るライトは物言わぬ人形に…………。
愛していた。
結ばれないと分かっていても、僕らは確かに愛し合っていたのに。
一番大切な人を守れないなんて…。
「………ん。」
あれ、俺なんで泣いてるんだろ。
今日は結婚式。
マリッジブルーなのかな。
たまに、俺は何か悲しい夢を見て、それで夢の中身は思い出せない。
「黙れ!」
聖剣を握りしめ、小柄なその身で勇者は魔王と呼ばれる負のエネルギーの塊に向かって叫ぶ。
その顔は汚れ、体のあちこちから血を流し、桃色の髪も真っ赤に染まった。
仲間たちも満身創痍。
何より聖女の魔力切れが痛い。
「ダイヤ……ッ!」
『魔王』の威圧に身を晒し、襤褸のようなマントを翻して、『彼』は『勇者』を背にした。
「ライト…、もはやこれは我が王統に代々受け継がれる術で『封印』するしかない!」
『彼』—ライトにそっくりの容貌のもう一人が出てくる。
「……そのようですね。兄上、私の身に魔王を封じてください。」
「そんな、ライト!」
「いいんだ、ダイヤ。君や、みんなを救えるなら。世界を救えるならば。魔王のイレモノになった私は、いつ正気を失うか分からない。だから、封じたら私ごと――――…。」
「ダメだよ、ライト。いやだ。ライトを犠牲になんかできない!」
「泣かないで、ダイヤ。幸せになって。」
「いやぁああああああああああ!!なんでっ、俺は勇者なのにっ、俺がっ、力が足りなかったから!だから!」
「それでは封印術を行使する…
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