【完結】美貌のオメガは正体を隠す

竜鳴躍

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敏腕プロデューサー 西野健吾

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「氷室クン。」

連続ドラマの撮影所で、氷室は担当プロデューサーに声をかけられていた。

「西野プロデューサー。」

敏腕プロデューサー、西野健吾。
短く刈り上げた黒髪が清潔感のある、メガネが知的な美形アルファ。

確か奥さんは、人気漫画家の紀里谷マリ。

確かこのドラマの原作も、彼女だったか。


「どうしたのかな?最近、演技に身が入ってないんじゃない?体調悪い?駄目だよー。体調管理も、仕事のうち、ねッ?」

「はい……。」


西野プロデューサーが俺の肩を抱く。


「ん、相変わらず不特定多数のオメガと遊んでるみたいだけど。1つ、匂いが濃いね。女遊びもほどほどにしなさいって言ってるでしょ。女遊びは芸の肥やし、って時代じゃないんだから。」

クンと匂いを嗅いで、耳元で囁く。


「仕方のない病気もあるけど、やり過ぎで体調不良は始末に負えないよ。人気商売なんだし、そろそろ落ち着きなさい。」

―――イケメン俳優なんて、いくらでも出てくるんだからね。



それは、脅しにも聞こえた。
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