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結婚式
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季節は流れて、3月になった。
桜が咲く3月。
白いチャペルで式をあげる花嫁の後ろには、蒲谷弁護士事務所の先輩達がヴェールを預かる。
長い白いヴェールに、フリルのついたローブと中からパンツを合わせた美しい花嫁は、大臣職を務める父親と腕を組み、神様の前で待つ新郎を見つめる。
手には、幸せになれるように青い薔薇の花束。
座敷牢のような屋敷に閉じ込められている兄たちは参列していないが、紀里谷先生や、斉藤検事、蒲谷先生、クラブのママやお客さんたちが新婦席で見守っている。
新郎席には、北村家のお父さん、お母さん。
親戚の人たち。
そして、西野さんの旦那さま。
隣で目を潤ませている父にエスコートされて、拓海の元へ行き、後ろに控えていた西野さんから白いベビードレスを着た愛する我が子を抱き締める。
海。
かわいい海。
俺たちのかわいい長男。
代わりに拓海が花束を持ち。
そして。
チャペルの鐘の音。
春の晴天の下、大好きな人たちのフラワーシャワーで祝福されて、俺たちは結婚式をあげた。
結婚届はだいぶ前に出していて。
式はいいかなぁって思っていたんだけど、やっぱりあげてよかった。
吉田花梨は、父親殺害、俺への殺害未遂。拓海への脅迫、氷室さんへの強要と傷害、調べればこれまでにも同級生への脅迫、傷害罪など余罪がいっぱいあって、判決待ちだがおそらく死刑になるだろうとのことだった。
子どもはなんとか産まれたが、紆余曲折あって、氷室が引き取ったらしい。
恐ろしい女の産んだ息子だが、自分そっくりに産まれた我が子を、氷室は見捨てられなかった。
吉田建設の金で傷を治したけど、前のように仕事はできない。
だが、今は演技派として舞台を中心に堅実な仕事をしながら、事務所の事務仕事や後進の指導にあたっている。
氷室というよりは、産まれた子どものため、マスコミは抑えられている。
今までの振る舞いのツケを、充分、彼は払った。
それもある。
氷室さんの夢は、息子をまともに育て、できればハリウッドスターにすることだそうだ。
将来を誓いあい、またキスを繰り返す。
後味の悪い思い出でも、忘れることはできない。
楽しい思い出を重ねて、強く生きていきたい。
俺たちは、幸せになる。
桜が咲く3月。
白いチャペルで式をあげる花嫁の後ろには、蒲谷弁護士事務所の先輩達がヴェールを預かる。
長い白いヴェールに、フリルのついたローブと中からパンツを合わせた美しい花嫁は、大臣職を務める父親と腕を組み、神様の前で待つ新郎を見つめる。
手には、幸せになれるように青い薔薇の花束。
座敷牢のような屋敷に閉じ込められている兄たちは参列していないが、紀里谷先生や、斉藤検事、蒲谷先生、クラブのママやお客さんたちが新婦席で見守っている。
新郎席には、北村家のお父さん、お母さん。
親戚の人たち。
そして、西野さんの旦那さま。
隣で目を潤ませている父にエスコートされて、拓海の元へ行き、後ろに控えていた西野さんから白いベビードレスを着た愛する我が子を抱き締める。
海。
かわいい海。
俺たちのかわいい長男。
代わりに拓海が花束を持ち。
そして。
チャペルの鐘の音。
春の晴天の下、大好きな人たちのフラワーシャワーで祝福されて、俺たちは結婚式をあげた。
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式はいいかなぁって思っていたんだけど、やっぱりあげてよかった。
吉田花梨は、父親殺害、俺への殺害未遂。拓海への脅迫、氷室さんへの強要と傷害、調べればこれまでにも同級生への脅迫、傷害罪など余罪がいっぱいあって、判決待ちだがおそらく死刑になるだろうとのことだった。
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だが、今は演技派として舞台を中心に堅実な仕事をしながら、事務所の事務仕事や後進の指導にあたっている。
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それもある。
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俺たちは、幸せになる。
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