最愛を亡くした男は今度こそその手を離さない

竜鳴躍

文字の大きさ
3 / 20

竜の魔族化

しおりを挟む
「ただいまあ。」

「「「お帰りなさい~」」」


俺は今日18になる。

予想はしていたが、父方の唯一の親族である優華おばさんと旦那さん、魔族のお祖父さまお祖母さまが家にいた。

「母さん、父さんも来るの?マジックショーのツアー中でしょ?」

「転移魔法があるもの、来るわよ。」

さ、汚れ物出して。運動部は汚れ酷いんだから。と言われ、俺は洗濯物を出し、着替えを持ってシャワーに向かった。

通っている高校でサッカー部に入っている。体を動かすのは好きだ。

父親は有名マジシャンで割と裕福に生活させてもらえ、私立の学校に通うことができた。
エスカレーターの進学校でそのまま進学も内定しているから、大学受験はいらない。
部活にはギリギリまで顔を出したい。


「………っち!」

シャワーのお湯が熱すぎる。

「母さん、シャワー熱すぎるんだけど。温度高すぎない?」

「えー、いつもと一緒よ?壊れてるのかしら。水多めにして調整してー。」


おかしいなあと思いながらシャワーを済ませると、父さんと従兄弟のハジメが来ていた。

「おじさんは良いよね。先祖の血が強くて人間だけど魔法が使えるんだもん。」

ハジメは父さんが魔法でサクッときたのが羨ましいらしい。

自分もいつか目覚めないかなあっていつも言ってる。


「うーん、あと一人なんだけど仕事が終わらないみたいね。」

「もしかして、アルファさん?」


「そうよ。」


ふふ、早く来ないかな。




「まあ、これ以上待っても仕方ないし、始めておきましょ。」




皆が料理をテーブルに運んで移動する。



「遅れてしまった。すまない。」


アルファさんが現れる。


嬉しい。


俺の前世はリュウだけど、リュウとは違う。
リュウより多分、アルファさんが好きだ。


「いらっしゃい。アルファさ」


振り返って笑う。



だがそこで、俺は意識を手放した。


力強い腕が俺を抱きとめる。



「なんで今更。」


「魔族化だわ。しかもなんで…………」





氷魔なの?



と、皆が言うのが遠くで聞こえた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

王太子殿下に触れた夜、月影のように想いは沈む

木風
BL
王太子殿下と共に過ごした、学園の日々。 その笑顔が眩しくて、遠くて、手を伸ばせば届くようで届かなかった。 燃えるような恋ではない。ただ、触れずに見つめ続けた冬の夜。 眠りに沈む殿下の唇が、誰かの名を呼ぶ。 それが妹の名だと知っても、離れられなかった。 「殿下が幸せなら、それでいい」 そう言い聞かせながらも、胸の奥で何かが静かに壊れていく。 赦されぬ恋を抱いたまま、彼は月影のように想いを沈めた。 ※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。 表紙イラストは、雪乃さんに描いていただきました。 ※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。 ©︎月影 / 木風 雪乃

冬は寒いから

青埜澄
BL
誰かの一番になれなくても、そばにいたいと思ってしまう。 片想いのまま時間だけが過ぎていく冬。 そんな僕の前に現れたのは、誰よりも強引で、優しい人だった。 「二番目でもいいから、好きになって」 忘れたふりをしていた気持ちが、少しずつ溶けていく。 冬のラブストーリー。 『主な登場人物』 橋平司 九条冬馬 浜本浩二 ※すみません、最初アップしていたものをもう一度加筆修正しアップしなおしました。大まかなストーリー、登場人物は変更ありません。

あなたのいちばんすきなひと

名衛 澄
BL
亜食有誠(あじきゆうせい)は幼なじみの与木実晴(よぎみはる)に好意を寄せている。 ある日、有誠が冗談のつもりで実晴に付き合おうかと提案したところ、まさかのOKをもらってしまった。 有誠が混乱している間にお付き合いが始まってしまうが、実晴の態度はいつもと変わらない。 俺のことを好きでもないくせに、なぜ付き合う気になったんだ。 実晴の考えていることがわからず、不安に苛まれる有誠。 そんなとき、実晴の元カノから実晴との復縁に協力してほしいと相談を受ける。 また友人に、幼なじみに戻ったとしても、実晴のとなりにいたい。 自分の気持ちを隠して実晴との"恋人ごっこ"の関係を続ける有誠は―― 隠れ執着攻め×不器用一生懸命受けの、学園青春ストーリー。

僕の、しあわせ辺境暮らし

  *  ゆるゆ
BL
雪のなか僕を、ひろってくれたのは、やさしい男の子でした。 ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります! ふたりの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!

『聖クロノア学院恋愛譚 』記憶を失ったベータと王族アルファ、封印された過去が愛を試すまで

るみ乃。
BL
聖クロノア学院で、記憶と感情が静かに交差する。 「君の中の、まだ知らない“俺”に、触れたかった」 記憶を失ったベータの少年・ユリス。 彼の前に現れたのは、王族の血を引くアルファ・レオンだった。 封じられた記憶。 拭いきれない心の傷。 噛み合わない言葉と、すれ違う想い。 謎に包まれた聖クロノア学院のなかで、 ふたりの距離は、近づいては揺れ、また離れていく。 触れたいのに、触れられない。 心を開けば、過去が崩れてしまう。 それでも彼らは、確かめずにはいられなかった。 ――やがて、学院の奥底に眠る真実が、静かに目を覚ます。 過去と向き合い、誰かと繋がることでしか見えない未来がある。 許し、選びなおし、そしてささやかな祈り。 孤独だった少年たちは、いつしか「願い」を知っていく。 これは、ふたりの愛の物語であると同時に、 誰かの傷が、誰かの救いへと変わっていく物語。 運命に抗うのは、誰か。 未来を選ぶのは、誰なのか。 優しさと痛みが交差する場所で、物語は紡がれる。

貴族軍人と聖夜の再会~ただ君の幸せだけを~

倉くらの
BL
「こんな姿であの人に会えるわけがない…」 大陸を2つに分けた戦争は終結した。 終戦間際に重症を負った軍人のルーカスは心から慕う上官のスノービル少佐と離れ離れになり、帝都の片隅で路上生活を送ることになる。 一方、少佐は屋敷の者の策略によってルーカスが死んだと知らされて…。 互いを思う2人が戦勝パレードが開催された聖夜祭の日に再会を果たす。 純愛のお話です。 主人公は顔の右半分に火傷を負っていて、右手が無いという状態です。 全3話完結。

悪役Ωは高嶺に咲く

菫城 珪
BL
溺愛α×悪役Ωの創作BL短編です。1話読切。 ※8/10 本編の後に弟ルネとアルフォンソの攻防の話を追加しました。

【完結】重ねた手

ivy
BL
とても短いお話です。

処理中です...