最愛を亡くした男は今度こそその手を離さない

竜鳴躍

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初めて好きな相手と双方の同意を得た恋愛初心者は色々とめんどくさい

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「ただいまぁ。」


「おかえり、竜。デート楽しかった?」

「んー。………ふつう。」




竜は部屋にこもってしまった。


「普通って何なのかしら。もう冷めちゃったのかしら…。」



まあ、婚約はあくまでも婚約であって結婚ではないのだから、合わなければ別れればいい。

昔と違ってそんなに大ごとになるものでもないし。




今日の夕飯は何にしよう。

冷蔵庫にある食材を考えながら、ルウは台所にまな板をのせた。






「アルファさんのばか。俺はアルファさんだけなのに。浮気なんかしてないし。」
確かに、今日のデートの内容は林と普通に遊びに行くのと変わらなかったかもしれない。

だけど、アルファさんに今の自分の世界を見せたかった。
一緒に遊んでみたかった。

「俺って子どもっぽすぎるのかな。」


鏡を見れば、少女のような顔。


「こう見えても、同級生には大人っぽいって言われるし、ちゃんと女の子にカッコイイって言われるんだぞ。引退するまではサッカー部のエースだったんだし?」

戦術を立てて指揮をするのが好きだったから、長く司令塔だった。



「……でも40過ぎの紳士からしたら子どもか。」


他の奴とは違う、特別なんだからな、ってキスくらいしてあげたらよかったかな。






翌朝からアルファさんの愛が余計に重くなった。







「歩けます、歩けますから!」


道行く人がざわめく。

学生が道を開ける。


高級車から降りて、クラスに行くまで。お姫様抱っこで運ばれる。


「やあ林くん、おはよう。」

「はひ、おはようございます!」


「竜は私の婚約者だから。卒業したら私の妻になるから。」

「は?」

「私のモノだから!」


「も~~~~~~~!やめてください!!」


恥ずか死する。
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