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後悔と感謝と仲直り
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怖いよう、怖いよう。
もう、お家に帰れないんだ。
お父様お母様ごめんなさい。
きっと心配してくれている。
僕が悪い子だったから、罰があたったんだ。
泣きすぎて瞼が痛くなった。
喉も痛くて、もう声が出ない。
「うわっ、なんだっ、お前らッ!」
外の方で何か大きな音がする。
怖いよう。
僕は耳をふさいで、部屋の隅っこにうずくまった。
もっと怖い人が来たらどうしよう。
殴ってくる人だったらどうしよう。
カチャッと音が聞こえて、部屋の戸が開いた。
隅っこで蹲って、見えないよう、隠れるように小さくなってたけど、脇を掴まれて、抱きかかえられた。
「いやだっ、いやっ、離して!」
バタバタ、足で男を蹴とばす。
「あいたたた!いたぞ!こっちだ!」
「レレ!!」
男の声に現れたのは、お父様だった。
「レレ、よかった!」
「お父様!」
僕はようやく安心して、お父様に抱っこされた。
僕を抱きかかえていたのは、レオ様だった。
「ごっ、ごめんなさい!」
「いや、いいんだ。よかったよ、私がついてきて。暗くて君がどこにいるか、目では確認できなかったからね。」
部屋の外に出ると、おじさんたちはエンゼリカの兵隊さんに捕まえられていた。
ここはやとう、っていう悪い人たちのお家だったみたい。
レノ様が魔法で僕のいるあたりを探してくれて、レオ様が一緒だったから、すぐに僕をみつけることができたけど、悪い人たちがたくさんいたから、お父様は一度兵士を呼びに帰ったんだって。
レノ…お兄様とレオ様がいたから、僕は無事だったの。
「……ごめんなさい、ごめんなさい!僕、お父様を取られたみたいでいやだったの。お兄様にやきもち焼いたの。酷いことをいってごめんなさい!」
「…いや、お父様もレレたちに説明が足りてなかったね。お父様こそごめんなさい。お父様がレレたちを好きな気持ちは変わらないよ。今、お兄様がもうすぐ結婚式だからその準備が忙しいんだ。終わったら、たくさん遊ぼうな、レレ。」
「うん!うん…っ!」
まだ5歳だから、きれいに説明できていなかったというルル様は、エンジェリカに向かってゆっくり帰りながら優しく説明した。
レレにとってのリリのような妹が、お父様にもいたこと。
レノはその妹の子どもだということ。
でも、妹は記憶を無くして、新しいお家で他の子のお母さんになっていて、結婚式に呼びたいけど、お母さんとして会うのが難しいこと。
「分かった。僕、お兄様のお母様に会っても、お兄様が子どもだって言わないよ。約束する。」
二人の様子に、レオは早くレノのところへ帰りたくなった。
レノのお腹にいる子は、どんな子だろう。
男の子でも女の子でも、レノと一緒に大事にしよう。
子育てはいろいろあるだろうけど、きっとこんなふうに、嬉しいこともあるはずだ。
もう、お家に帰れないんだ。
お父様お母様ごめんなさい。
きっと心配してくれている。
僕が悪い子だったから、罰があたったんだ。
泣きすぎて瞼が痛くなった。
喉も痛くて、もう声が出ない。
「うわっ、なんだっ、お前らッ!」
外の方で何か大きな音がする。
怖いよう。
僕は耳をふさいで、部屋の隅っこにうずくまった。
もっと怖い人が来たらどうしよう。
殴ってくる人だったらどうしよう。
カチャッと音が聞こえて、部屋の戸が開いた。
隅っこで蹲って、見えないよう、隠れるように小さくなってたけど、脇を掴まれて、抱きかかえられた。
「いやだっ、いやっ、離して!」
バタバタ、足で男を蹴とばす。
「あいたたた!いたぞ!こっちだ!」
「レレ!!」
男の声に現れたのは、お父様だった。
「レレ、よかった!」
「お父様!」
僕はようやく安心して、お父様に抱っこされた。
僕を抱きかかえていたのは、レオ様だった。
「ごっ、ごめんなさい!」
「いや、いいんだ。よかったよ、私がついてきて。暗くて君がどこにいるか、目では確認できなかったからね。」
部屋の外に出ると、おじさんたちはエンゼリカの兵隊さんに捕まえられていた。
ここはやとう、っていう悪い人たちのお家だったみたい。
レノ様が魔法で僕のいるあたりを探してくれて、レオ様が一緒だったから、すぐに僕をみつけることができたけど、悪い人たちがたくさんいたから、お父様は一度兵士を呼びに帰ったんだって。
レノ…お兄様とレオ様がいたから、僕は無事だったの。
「……ごめんなさい、ごめんなさい!僕、お父様を取られたみたいでいやだったの。お兄様にやきもち焼いたの。酷いことをいってごめんなさい!」
「…いや、お父様もレレたちに説明が足りてなかったね。お父様こそごめんなさい。お父様がレレたちを好きな気持ちは変わらないよ。今、お兄様がもうすぐ結婚式だからその準備が忙しいんだ。終わったら、たくさん遊ぼうな、レレ。」
「うん!うん…っ!」
まだ5歳だから、きれいに説明できていなかったというルル様は、エンジェリカに向かってゆっくり帰りながら優しく説明した。
レレにとってのリリのような妹が、お父様にもいたこと。
レノはその妹の子どもだということ。
でも、妹は記憶を無くして、新しいお家で他の子のお母さんになっていて、結婚式に呼びたいけど、お母さんとして会うのが難しいこと。
「分かった。僕、お兄様のお母様に会っても、お兄様が子どもだって言わないよ。約束する。」
二人の様子に、レオは早くレノのところへ帰りたくなった。
レノのお腹にいる子は、どんな子だろう。
男の子でも女の子でも、レノと一緒に大事にしよう。
子育てはいろいろあるだろうけど、きっとこんなふうに、嬉しいこともあるはずだ。
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